異世界で僕…。

ゆうやま

文字の大きさ
上 下
11 / 250

一章 3話

しおりを挟む
僕を助けてくれたルルさんは行く宛もなくこの寒い冬の中でそのまま帰る訳にはいかくて、僕の家に連れてきた。

だが…僕は男だ!

その日出会ってお持ち帰り…こんな奇跡が起こって緊張しない男はいないはず…。

しかし、そんなギャルゲーに出てくるようなイベントはないと宣言する。

だって僕の命の恩人だ…手を出す訳にはいかないし、そんな度胸は僕にはない!

部屋に入ってすぐ冷えた体が心配で風呂場にお湯を入れた。

「へぇ…立派なお家ね」

「あはは…ちょっと広いだけですよ」

そして、お湯が溜まった知らせが聞こえてルルさんを風呂場に案内した。

長年、霊体のままで風呂に浸かってないルルさんは感激して子供ように燥いでいる声が聞こえた。

「お風呂ーお風呂♪あったまるー♪本当に久しぶり!感謝、感激、雨、霰、ブリザードだわ」

ブリザードって…お湯が凍るわ…。

しかし、いつも電気もつけずに暗いリビングがルルさんが来たたげで何故か温かく感じて僕も嬉しくて久しぶりに気合いを入れようかと思った。

「ルルさん、服は洗って干して置きますから代わりを用意します」

「おう!ありがとう!ハルト君もどう?一緒にはいるか?旦那、背中洗って差し上げますぜ」

また、意地悪な声で僕を挑発している。

誘いに乗ってみるかと思ったが、ルルさんは僕の恩人…それにこの手の展開は王道で行かなければならバットエンド一直線だ。

それは数多くギャルゲーをクリアした僕のデータが証明する!

すまんな…息子よ、お前の成人式はまだまだ時間がかかりそうだ。

「それより、軽く夜食を作ろうと思ってますが、ルルさんも如何ですか?」

「それよりってなんだ!失礼だろ!でも夜食は食べる」

「はーい」

あの量のハンバーガーを食べても足りなさそうな顔だったのできっと食べるとはわかっていた。

そして一時後…。

「ふ…さっぱりした」

「お湯加減は大丈夫でした?」

「うん、最高だったわ、風呂場もキラキラして綺麗だったし、ヤフってあの入浴剤?なんだか体に染みるように気持ちよかったわ」

「それは良かったです」

「なにもかもよかったが…こ、これは」

「女性用はそれしかないです」

「まじか…」

そう、我が家の女性服は全て着ぐるみ服、もちろんパジャマもだ。

何故なら我が病的と言われるほど着ぐるみ服が好きで寝る時も、家事をする時も、買い物に行く時も、会社に行く時も、授業参観の時も着ぐるみを着ていた。

「凄く似合ってますよ、可愛い」

「そ、そう?」

まあ、褒めて悪い気はしないからとりあえず問題なし!

最初は口が引きつっていたがすぐ慣れてくれだ。

意外と気に入ったみたい。

「夜食できましたよ」

僕が椅子を引き出すと爽やかに腰掛けてくれてなかなか上品な座り方だと感心した。

「軽くと聞いたが…すごい量だね」

「あはは…作りすぎました」

トンカツに焼き餃子、唐揚げにグラタン、茶碗蒸しとデザートのショートケーキまで、どれも夜食と思えない高カロリー。

冷蔵庫に余った食材全て使い切った。

「つい…嬉しくて作りすぎました」

「どれも美味しそうだね、いただきます」

気持ちのいい食べっぷりで見てるたけで口がニヤけた。

「これ、全部ハルト君の手製か?本当においしい」

「ありがとうございます…家に引きこもってやる事なかったかお料理と色々勉強しました」

「中々の腕前だよ…どれも美味しい」

「えへへ…そう言ってもらえると嬉しいです」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

約束の子

月夜野 すみれ
ファンタジー
幼い頃から特別扱いをされていた神官の少年カイル。 カイルが上級神官になったとき、神の化身と言われていた少女ミラが上級神官として同じ神殿にやってきた。 真面目な性格のカイルとわがままなミラは反発しあう。 しかしミラとカイルは「約束の子」、「破壊神の使い」などと呼ばれ命を狙われていたと知る事になる。 攻撃魔法が一切使えないカイルと強力な魔法が使える代わりにバリエーションが少ないミラが「約束の子」/「破壊神の使い」が施行するとされる「契約」を阻む事になる。 カタカナの名前が沢山出てきますが主人公二人の名前以外は覚えなくていいです(特に人名は途中で入れ替わったりしますので)。 名無しだと混乱するから名前が付いてるだけで1度しか出てこない名前も多いので覚える必要はありません。 カクヨム、小説家になろう、ノベマにも同じものを投稿しています。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

処理中です...