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1話 その4
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こいう時はおいしい物を食いながら話し合うともっと話しが盛り上がると思ってハンバーガーを取り出してルルさんに差し出した。
「一つ如何ですか?ルルさんの口に合うかわかりませんが僕はこれ大好きです」
「あ…そ、そう…美味しそうね」
しかし、僕がハンバーガーを差し出すと見ているだけで受け取ろうとしなくてジャンクフードやフェストフードは苦手かと思って誤った。
「ごめんなさい…こいう食べ物は苦手か先に聞いとおくべきでしたね」
「いや…君が謝る事ではない、それに苦手ではない、そもそも口にした事もないし、むしろ食べてみたいと思っていたよ」
「ならなぜ…」
ルルさんは何か不安がっている様子でしばらく考えてから椅子に手を置くと…そのまますり抜けた。
「食べたくても食べられない…私はこの世界の者に干渉出来ないんだ」
「そ、そんな…」
「怖がらせてしまうんじゃないかと思って言わなかったの」
「ルルさんは…」
「……」
「ルルさんは…幽霊だったんですか!」
「………てぇめー!、こ、ゴホン!女神だと言ってただろ!話し聞いてた?このバチ当たりが!そんな未練がましく彷徨う低俗なものと私を……ん?」
「どうしました?」
「あぁ…そうだね、私も女神としてほぼ力を失ってから2000近くこの地を彷徨っているもんね…最早、地縛霊レベルじゃないか…もう、幽霊でいいや」
ルルさんは話な途中、急にくの字になって自己自虐的な言葉を吐き出した。
その姿が痛たまらなくて何とかフォローしないといけないと思った。
しかし、初めてスピリチュアルな存在を見た僕はあまりも興奮して好奇心に刺激されて魔が刺したというか…やってはいけないことをしてしまった。
「ルルさん、ルルさん、ちょっとこっち向いてください」
「あ?後にしてくれるか?今置かれた自分の状況に軽く絶望して…ん?」
ルルさんがこっちに顔を向けると僕は細長いフライドポテトを両手に持って構えた。
「はぁ!必殺…二刀流突き!せいやっ!」
「な、なに?くあっ!…ぬおー!」
僕はフライドポテトを見事にルルさんの鼻の奥まで差し込んでしまった。
ちょっといたずらでもして雰囲気を変えようとしたがまさか、刺さると思ってもなかった。
ルルさんから物に干渉出来ないと聞いたがフライドポテトが刺さるのはおかしいと思った。
「あの…フライドポテトが鼻に刺さってますが…」
「わかっとるわ!あんたが刺しただろうが…えっ?」
ルルさんもその事に気付いたようで震えながら手をフライドポテトに向けた。
「と、と、獲ったどぉぉー!」
「あはは…おめでとうございます」
獲ったフライドポテトを空に向け叫んでいるルルさんの顔はものすごくうれしそうな表情をしていた。
「今なら、ハンバーガーも食べられるんじゃないですか?」
「お、おう…」
ルルさんに再びハンバーガーを差し出すと目を瞑ったまま震える手でハンバーガーを取ろうとした。
「あの…そっちは僕のオデコの方ですが」
「そ、そう?…えいっ!」
そして、見事にハンバーガーはルルさんの手に渡った。
「こ、こんな事がありえるのか…あの長い時の中あれほど試してもダメだったのに…こんなあっさり…」
「食べてみませんか?ルルさんのお口に合うかはわかりませんが僕はこのマクストルネードバーガーが大好きです」
「うん…食べたら口が引き裂かれそうな名前だが頂くわ」
ほう…ルルさん、突っ込みがうまい。
「うぅ…おいしい」
「お口に合ったようでよかったです」
女神がどうかわからないが…ルルさんの話しがもし本当であればどれほど長い年月を一人寂しく過ごしていたか…想像もつかない。
嬉しいから泣いているのか、おいしいから泣いているのか…ルルさんの涙目でハンバーガーを食べて姿を見るとなんだか守ってあげたい気持ちになった。
「これ…うまいな!もっとよこせ!」
「は、はい…」
余計な心配だったかな?
ルルさんは残りのハンバーガーをすべて食い終えてもなお、足りないような表情をしていた。
「一つ如何ですか?ルルさんの口に合うかわかりませんが僕はこれ大好きです」
「あ…そ、そう…美味しそうね」
しかし、僕がハンバーガーを差し出すと見ているだけで受け取ろうとしなくてジャンクフードやフェストフードは苦手かと思って誤った。
「ごめんなさい…こいう食べ物は苦手か先に聞いとおくべきでしたね」
「いや…君が謝る事ではない、それに苦手ではない、そもそも口にした事もないし、むしろ食べてみたいと思っていたよ」
「ならなぜ…」
ルルさんは何か不安がっている様子でしばらく考えてから椅子に手を置くと…そのまますり抜けた。
「食べたくても食べられない…私はこの世界の者に干渉出来ないんだ」
「そ、そんな…」
「怖がらせてしまうんじゃないかと思って言わなかったの」
「ルルさんは…」
「……」
「ルルさんは…幽霊だったんですか!」
「………てぇめー!、こ、ゴホン!女神だと言ってただろ!話し聞いてた?このバチ当たりが!そんな未練がましく彷徨う低俗なものと私を……ん?」
「どうしました?」
「あぁ…そうだね、私も女神としてほぼ力を失ってから2000近くこの地を彷徨っているもんね…最早、地縛霊レベルじゃないか…もう、幽霊でいいや」
ルルさんは話な途中、急にくの字になって自己自虐的な言葉を吐き出した。
その姿が痛たまらなくて何とかフォローしないといけないと思った。
しかし、初めてスピリチュアルな存在を見た僕はあまりも興奮して好奇心に刺激されて魔が刺したというか…やってはいけないことをしてしまった。
「ルルさん、ルルさん、ちょっとこっち向いてください」
「あ?後にしてくれるか?今置かれた自分の状況に軽く絶望して…ん?」
ルルさんがこっちに顔を向けると僕は細長いフライドポテトを両手に持って構えた。
「はぁ!必殺…二刀流突き!せいやっ!」
「な、なに?くあっ!…ぬおー!」
僕はフライドポテトを見事にルルさんの鼻の奥まで差し込んでしまった。
ちょっといたずらでもして雰囲気を変えようとしたがまさか、刺さると思ってもなかった。
ルルさんから物に干渉出来ないと聞いたがフライドポテトが刺さるのはおかしいと思った。
「あの…フライドポテトが鼻に刺さってますが…」
「わかっとるわ!あんたが刺しただろうが…えっ?」
ルルさんもその事に気付いたようで震えながら手をフライドポテトに向けた。
「と、と、獲ったどぉぉー!」
「あはは…おめでとうございます」
獲ったフライドポテトを空に向け叫んでいるルルさんの顔はものすごくうれしそうな表情をしていた。
「今なら、ハンバーガーも食べられるんじゃないですか?」
「お、おう…」
ルルさんに再びハンバーガーを差し出すと目を瞑ったまま震える手でハンバーガーを取ろうとした。
「あの…そっちは僕のオデコの方ですが」
「そ、そう?…えいっ!」
そして、見事にハンバーガーはルルさんの手に渡った。
「こ、こんな事がありえるのか…あの長い時の中あれほど試してもダメだったのに…こんなあっさり…」
「食べてみませんか?ルルさんのお口に合うかはわかりませんが僕はこのマクストルネードバーガーが大好きです」
「うん…食べたら口が引き裂かれそうな名前だが頂くわ」
ほう…ルルさん、突っ込みがうまい。
「うぅ…おいしい」
「お口に合ったようでよかったです」
女神がどうかわからないが…ルルさんの話しがもし本当であればどれほど長い年月を一人寂しく過ごしていたか…想像もつかない。
嬉しいから泣いているのか、おいしいから泣いているのか…ルルさんの涙目でハンバーガーを食べて姿を見るとなんだか守ってあげたい気持ちになった。
「これ…うまいな!もっとよこせ!」
「は、はい…」
余計な心配だったかな?
ルルさんは残りのハンバーガーをすべて食い終えてもなお、足りないような表情をしていた。
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