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出会い 2
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ユーキさんはなんだか慣れているように感じた。
もしかして手伝わせてしまってるのかな……?
向こうから誘われてパーティを組んだものの、初対面の人に手伝わせるのは流石に申し訳なく思う。
「ユーキさんはこのクエスト終わってる感じですか?」
「あ、そうですね。俺は素材集めと軽いレベル上げにきていたので、よかったらそれも一緒にどうですか?」
「はい、ぜひ!」
よかった。
ユーキさんの目的がわかったことで私の申し訳なさが少し減った。
2人でダークウルフを何体も倒す。
やはり前衛がいると戦いやすい。
それに、ユーキさん、とても強い。
テスト期間で私が全然やっていなかったのもあるだろうが、それでもここまでは上手くなれないだろう。
ダークウルフの毛皮はあっという間に手に入り、それからは洞窟の中で素材集めをした。
正直私はこの素材たちを何に使うのか分からなかったが、ユーキさんが「今後必要になるだろうからあった方がいいですよ」と言うのでその言葉を信じることにした。
1時間くらい素材集めをし、少しユーキさんのことを知ることが出来た。
私よりも年上で、昼間は仕事していて、ほぼ毎晩NDOをプレイしていることも知った。
そして今日はお休みだったからこうして昼間からやっているという。
ユーキさんも私が年下と知ったからか、はたまた少し仲良くなれたからなのか、喋り方が柔らかくなっていった。
「素材も沢山集まったし、そろそろ国王のところ行きます?」
「はい!」
私たちはキリのいいところで洞窟を出て、ルーネシア王国に戻った。
「国王のところに報告に行っていいですよ。俺はその間別のことしてるから、終わったら連絡くださいね」
そう言ってユーキさんは手を振り、どこかに行ってしまった。
私はダークウルフの毛皮をしっかり持っているか確認をして、国王様の元へ向かった。
初めて行った時とはうってかわり、私のことを歓迎するようにお城の中に入れてくれた。
相変わらずの長いレッドカーペットを歩いて数時間ぶりの国王様との対面。
「おお! 確かユリ、と言ったかな? ダークウルフの毛皮は手に入ったか?」
私はダークウルフの毛皮を国王様に見せた。
「ふむ、ちゃんと手に入ったのだな」
どうやら毛皮は見せるだけでいいみたいだ。
「実はわざわざこのようなことをするには理由があってな……」
国王様が再び話し始めたので私は毛皮をしまった。
「最近妙に私のところに来る旅人が増えていてな、みな口々に竜を倒しに来たと言うのだ。私は何か不審に思ってな、城のものに頼んで調査に行かせたのだ」
もしかして手伝わせてしまってるのかな……?
向こうから誘われてパーティを組んだものの、初対面の人に手伝わせるのは流石に申し訳なく思う。
「ユーキさんはこのクエスト終わってる感じですか?」
「あ、そうですね。俺は素材集めと軽いレベル上げにきていたので、よかったらそれも一緒にどうですか?」
「はい、ぜひ!」
よかった。
ユーキさんの目的がわかったことで私の申し訳なさが少し減った。
2人でダークウルフを何体も倒す。
やはり前衛がいると戦いやすい。
それに、ユーキさん、とても強い。
テスト期間で私が全然やっていなかったのもあるだろうが、それでもここまでは上手くなれないだろう。
ダークウルフの毛皮はあっという間に手に入り、それからは洞窟の中で素材集めをした。
正直私はこの素材たちを何に使うのか分からなかったが、ユーキさんが「今後必要になるだろうからあった方がいいですよ」と言うのでその言葉を信じることにした。
1時間くらい素材集めをし、少しユーキさんのことを知ることが出来た。
私よりも年上で、昼間は仕事していて、ほぼ毎晩NDOをプレイしていることも知った。
そして今日はお休みだったからこうして昼間からやっているという。
ユーキさんも私が年下と知ったからか、はたまた少し仲良くなれたからなのか、喋り方が柔らかくなっていった。
「素材も沢山集まったし、そろそろ国王のところ行きます?」
「はい!」
私たちはキリのいいところで洞窟を出て、ルーネシア王国に戻った。
「国王のところに報告に行っていいですよ。俺はその間別のことしてるから、終わったら連絡くださいね」
そう言ってユーキさんは手を振り、どこかに行ってしまった。
私はダークウルフの毛皮をしっかり持っているか確認をして、国王様の元へ向かった。
初めて行った時とはうってかわり、私のことを歓迎するようにお城の中に入れてくれた。
相変わらずの長いレッドカーペットを歩いて数時間ぶりの国王様との対面。
「おお! 確かユリ、と言ったかな? ダークウルフの毛皮は手に入ったか?」
私はダークウルフの毛皮を国王様に見せた。
「ふむ、ちゃんと手に入ったのだな」
どうやら毛皮は見せるだけでいいみたいだ。
「実はわざわざこのようなことをするには理由があってな……」
国王様が再び話し始めたので私は毛皮をしまった。
「最近妙に私のところに来る旅人が増えていてな、みな口々に竜を倒しに来たと言うのだ。私は何か不審に思ってな、城のものに頼んで調査に行かせたのだ」
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