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ルーネシア王国 2
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話しながら歩いているとルーネシア王国までの道のりも短く感じた。
気がつけば半分くらいは進んでいて、新しいモンスターも現れ始めた。
新しいモンスターの名前はアクアスライム。
四角くて柔らかい水色のスライムで、ぴょんぴょん跳ねながら移動している。
時々見える赤い目は夜だとちょっと怖そうだ。
「あれと戦ってみるか?」
アキラの方からそう言ってきた。
そろそろルーネシア王国も近づいてきたし、新しいモンスターと戦ってみてもいいかもしれない。
「いいね、戦ってみよう!」
私たちは武器を抜いて、戦闘態勢に入った。
まずはいつものようにアキラが数回短剣で切りつける。
そして相手が怯んだところで私が攻撃を仕掛ける。
矢を思いっきりひきしぼり、放つ。
まだ余裕がありそうなので続けてもう1本。
アキラもアクアスライムの攻撃を避けながら上手く立ち回っている。
アクアスライムの動きは単純だ。
攻撃は体全体を使った踏みつけるような攻撃で、攻撃を出す時に必ず大きく飛び跳ねるのがサインだ。
「このままなら倒せそうだね!」
そう、私が余裕を見せたのがいけなかった。
「ユリ! これはさっきまでと違う動きだ!」
そう言われた瞬間に、アクアスライムは自分の口から水を吐き出してきた。
つまりは遠距離攻撃。
──やられた。
ずっと踏みつけるような攻撃しかしてこなかったはずなのに。
「うわああ!」
その水の球は私をめがけて一直線に飛んできた。
私はそれを避けることができなかった。
そして、私が怯んでいるうちにアキラがアクアスライムを倒してくれた。
「ユリ、大丈夫か?」
短剣をしまったアキラが駆け寄って来てくれた。
「いやー、やられた!」
私は草原に寝転ぶ。
「まさかあそこで遠距離攻撃なんて思わなかった。このゲーム、思ったより難しいね」
でもなんだかとても嬉しい気持ちになる。
攻撃を受けておいて嬉しいなんて、そんな痛めつけられて喜んでいるわけではないけれど。
ただ、攻撃を受けた時、攻撃を当てた時もそうだけど、私は本当にゲームの世界にいるんだって実感ができたから。
だから嬉しかった。
そしてブルーボアの時とは違い、知らない攻撃を食らってびっくりもした、ワクワクもした。
こうやって新しいことをたくさん感じられることに。
気がつけば半分くらいは進んでいて、新しいモンスターも現れ始めた。
新しいモンスターの名前はアクアスライム。
四角くて柔らかい水色のスライムで、ぴょんぴょん跳ねながら移動している。
時々見える赤い目は夜だとちょっと怖そうだ。
「あれと戦ってみるか?」
アキラの方からそう言ってきた。
そろそろルーネシア王国も近づいてきたし、新しいモンスターと戦ってみてもいいかもしれない。
「いいね、戦ってみよう!」
私たちは武器を抜いて、戦闘態勢に入った。
まずはいつものようにアキラが数回短剣で切りつける。
そして相手が怯んだところで私が攻撃を仕掛ける。
矢を思いっきりひきしぼり、放つ。
まだ余裕がありそうなので続けてもう1本。
アキラもアクアスライムの攻撃を避けながら上手く立ち回っている。
アクアスライムの動きは単純だ。
攻撃は体全体を使った踏みつけるような攻撃で、攻撃を出す時に必ず大きく飛び跳ねるのがサインだ。
「このままなら倒せそうだね!」
そう、私が余裕を見せたのがいけなかった。
「ユリ! これはさっきまでと違う動きだ!」
そう言われた瞬間に、アクアスライムは自分の口から水を吐き出してきた。
つまりは遠距離攻撃。
──やられた。
ずっと踏みつけるような攻撃しかしてこなかったはずなのに。
「うわああ!」
その水の球は私をめがけて一直線に飛んできた。
私はそれを避けることができなかった。
そして、私が怯んでいるうちにアキラがアクアスライムを倒してくれた。
「ユリ、大丈夫か?」
短剣をしまったアキラが駆け寄って来てくれた。
「いやー、やられた!」
私は草原に寝転ぶ。
「まさかあそこで遠距離攻撃なんて思わなかった。このゲーム、思ったより難しいね」
でもなんだかとても嬉しい気持ちになる。
攻撃を受けておいて嬉しいなんて、そんな痛めつけられて喜んでいるわけではないけれど。
ただ、攻撃を受けた時、攻撃を当てた時もそうだけど、私は本当にゲームの世界にいるんだって実感ができたから。
だから嬉しかった。
そしてブルーボアの時とは違い、知らない攻撃を食らってびっくりもした、ワクワクもした。
こうやって新しいことをたくさん感じられることに。
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