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第3章 暗黒世界編
第34話 冒険の旅立ち
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「おお、ベイリー戻ってたのか! 無事でよかった」
「つい昨日もどってきたわ」
ベイリーは変わらない姿で言う。
僅かな期間だが無事再会できた事はうれしい。
「そうだな、積もる話もあるだろうから、朝飯食いながらでもいい?」
「そうじゃな、わしも丁度、腹が減ってきた所じゃ」
忙しく店内を歩き回っている給仕の女性が俺たちの席に食事を持ってやってきた。
「はい、こちら! お水はセルフでお願いね」
そういうとすぐにその女性はいそいそと調理場方面に戻っていった。
湯気を立てた温かそうなスープにパン。
卵をふわとろに焼いたものにベーコンがそれられている。
おいしそうだ。
丁度その時、ミミとソーニャも飲食店に朝食を食べに現れた。
席につき、それぞれ注文する。
俺たちは冷めないうちに先に料理を頂く。
「で、世界を回ってみてどうだった?」
ベイリーは盲目にも関わらず、相変わらず見えているかのようにナイフとフォークをうまく使い、料理を口に運び入れている。
「酷い有様じゃ。被害が少ないのはラゼール帝国と神聖教徒王国ぐらいじゃろう」
神聖教徒王国は言わずもがな。
ラゼール帝国は軍事力、経済力、そしてその人口も世界最大の国家だ。
うん、カリカリに焼けたベーコンのその歯ごたえと丁度いい塩気。
そして適度なアクセントになり鼻孔を爽やかに抜けていく香辛料。
それを起点として、フワフワに焼けた卵を追加して頬張りニヤける。
ベーコンの塩気と旨味と卵が融合して素晴らしいハーモニーを奏でていた。
「例の闇の小人は?」
「ああ、どのスタンビートでも目撃報告があったようじゃ。一体なんなんじゃろうなあ、あれは……」
俺たちがエデンバラ王都を襲ってきたスタンビートと交戦している時の事だった。
全身真っ黒の実体の薄い影のようで、人間の子供くらいの大きさの者が魔物の中に紛れていた。
目も口も空洞で生き物というよりは、幽霊にも見えるようなそんな見た目。
他の魔物とは明らかに異質な、その闇の小人と戦うが途中で逃げられてしまっていた。
あいつがスタンビートと何か関連しているような気もするのだが。
闇の小人に関して、今の所、有用な情報は得られていない。
「黒雲の原因もスタンビートの原因も、どの国でも不明との事じゃ。解決の手がかりはつかめておらん」
疲れた表情でベイリーは言う。
強行日程での世界中の旅は堪えたのだろう。
少しの間流れた沈黙の後で。
「あっ、そう言えば……」
俺は今朝の事を思い出して伝える。
「なるほど……女神様がそう言われたか…………」
何か考え込むベイリー。
しばらくして意を決したように顔を上げ。
「ランス、お前に伝える事がある」
俺に向き合い真剣な表情になっていう。
「お前のそのユニークスキルじゃが、瞬神と皇帝時間。それらはそれぞれ勇者と魔王の固有スキルだ」
「…………」
俺はベイリーのその言葉を聞いて思考がフリーズする。
勇者と魔王の固有スキル?
「……それって……」
「にわかには信じがたいじゃろうが、お前の両親は勇者と魔王じゃ」
「え!? 俺の両親って勇者と魔王?」
ミミとソーニャも驚愕の表情をしている。
「で、でも、じいちゃんはそんな事、一言も……」
「お前の母の名はエレインじゃろ」
「なんでその名前を……ベイリーに俺、教えてないよな」
「聞いとらん。わしは一時期勇者エレインと同じパーティーに所属しておったからな」
思考が追いつかない。
母さんとベイリーが知り合い?
「じゃあなんでじいちゃんは母さんが勇者だって知らなかったんだ?」
「エレインは言っておった。冒険者になったとしか親には言ってないとな。余計な心配をかけたくなかったのじゃろう」
「じゃあ、なんで……なんで母さんは魔王と……」
「それは分からん。魔王討伐の段になった時にはすでにわしはパーティーを抜けてたからな」
じゃあ俺が適なしと判定されたのは特殊な適正があったからで、大した事ないと思っていたスキルは、ほんとは凄いスキルだったって事か……。
なんだか、今更っていうか複雑な気持ちだな。
「ランス、お前は特別な人間じゃ。勇者と魔王の子供なんて人間の長い歴史の中で今までいたのかどうか。特別な人間で特別な力があるからこその責任もある。ランス、世界樹の元へ行って来い。そしてその闇を打ち払うのじゃ」
「…………」
俺の胸に様々な思いが交差する。
特別な人間なんて言われてもその恩恵を受けて、楽に生きてこられたとは思っていない。
適なしと認定された日から随分と苦労してきた。
人生が順調に回りだしたのはつい最近の事だ。
大変だった時の方が遥かに長い。
「正直、勇者と魔王が両親だからって言われても知らないよっていうのが今の思いかな。じいちゃんに男で一つで育てられて、俺は自分の親はじいちゃんだと思ってる。生んでくれたのは感謝するけど、じいちゃんに対する思いのほうが強い。ただ……」
「ただ?」
「世界樹には行くよ。今の暗黒世界は好きじゃないし、このまま暗黒世界が続けば穀物が育たず、飢餓になるかもしれない。それにみんな前みたいに明るく楽しく生きて欲しいし。そして、何より自分自身の為に」
「そうか」
「ミミとソーニャは今までみたいに力貸してくれる?」
「「はい」」
よかったミミとソーニャは同意してくれた。
おそらく世界樹へは今まで俺が経験した事がないような長い旅となるだろう。
それが自分と世界に一体どんな影響を及ぼすのかは分からない。
「じゃあ、長旅になりそうだから、早速みんな準備しよう! ベイリーはこれからどうするの?」
「わしもまた旅を続けようと思っとる。暗黒世界の原因がまだ何も掴めておらんからな」
それからは一旦、個々で旅の準備をする事になった。
そしてその3日後。
「気をつけてね、みんな、それにランス。私、待ってるから」
俺たち、ミミとソーニャは交易兼、運び屋の乗り合いの馬車に乗り込んでいる。
「クリスティンも大変だろうけど頑張って。必ず戻ってくるよ」
今や実質的な領主となっているクリスティン。
いろいろ大変だろうから力添えになりたいけど、暗黒世界の根本原因があるならそちらを叩いた方が早い。
クリスティンはその目に涙を溜めながら、俺たちの見送りをしている。
その傍らには老執事のハーバートも健在だ。
おそらく大丈夫だろう。
俺たちは互いに大きく手を振り、馬車はカラカス都市を離れていく。
こうして俺たちの暗黒世界での冒険の旅が始まることとなった。
「つい昨日もどってきたわ」
ベイリーは変わらない姿で言う。
僅かな期間だが無事再会できた事はうれしい。
「そうだな、積もる話もあるだろうから、朝飯食いながらでもいい?」
「そうじゃな、わしも丁度、腹が減ってきた所じゃ」
忙しく店内を歩き回っている給仕の女性が俺たちの席に食事を持ってやってきた。
「はい、こちら! お水はセルフでお願いね」
そういうとすぐにその女性はいそいそと調理場方面に戻っていった。
湯気を立てた温かそうなスープにパン。
卵をふわとろに焼いたものにベーコンがそれられている。
おいしそうだ。
丁度その時、ミミとソーニャも飲食店に朝食を食べに現れた。
席につき、それぞれ注文する。
俺たちは冷めないうちに先に料理を頂く。
「で、世界を回ってみてどうだった?」
ベイリーは盲目にも関わらず、相変わらず見えているかのようにナイフとフォークをうまく使い、料理を口に運び入れている。
「酷い有様じゃ。被害が少ないのはラゼール帝国と神聖教徒王国ぐらいじゃろう」
神聖教徒王国は言わずもがな。
ラゼール帝国は軍事力、経済力、そしてその人口も世界最大の国家だ。
うん、カリカリに焼けたベーコンのその歯ごたえと丁度いい塩気。
そして適度なアクセントになり鼻孔を爽やかに抜けていく香辛料。
それを起点として、フワフワに焼けた卵を追加して頬張りニヤける。
ベーコンの塩気と旨味と卵が融合して素晴らしいハーモニーを奏でていた。
「例の闇の小人は?」
「ああ、どのスタンビートでも目撃報告があったようじゃ。一体なんなんじゃろうなあ、あれは……」
俺たちがエデンバラ王都を襲ってきたスタンビートと交戦している時の事だった。
全身真っ黒の実体の薄い影のようで、人間の子供くらいの大きさの者が魔物の中に紛れていた。
目も口も空洞で生き物というよりは、幽霊にも見えるようなそんな見た目。
他の魔物とは明らかに異質な、その闇の小人と戦うが途中で逃げられてしまっていた。
あいつがスタンビートと何か関連しているような気もするのだが。
闇の小人に関して、今の所、有用な情報は得られていない。
「黒雲の原因もスタンビートの原因も、どの国でも不明との事じゃ。解決の手がかりはつかめておらん」
疲れた表情でベイリーは言う。
強行日程での世界中の旅は堪えたのだろう。
少しの間流れた沈黙の後で。
「あっ、そう言えば……」
俺は今朝の事を思い出して伝える。
「なるほど……女神様がそう言われたか…………」
何か考え込むベイリー。
しばらくして意を決したように顔を上げ。
「ランス、お前に伝える事がある」
俺に向き合い真剣な表情になっていう。
「お前のそのユニークスキルじゃが、瞬神と皇帝時間。それらはそれぞれ勇者と魔王の固有スキルだ」
「…………」
俺はベイリーのその言葉を聞いて思考がフリーズする。
勇者と魔王の固有スキル?
「……それって……」
「にわかには信じがたいじゃろうが、お前の両親は勇者と魔王じゃ」
「え!? 俺の両親って勇者と魔王?」
ミミとソーニャも驚愕の表情をしている。
「で、でも、じいちゃんはそんな事、一言も……」
「お前の母の名はエレインじゃろ」
「なんでその名前を……ベイリーに俺、教えてないよな」
「聞いとらん。わしは一時期勇者エレインと同じパーティーに所属しておったからな」
思考が追いつかない。
母さんとベイリーが知り合い?
「じゃあなんでじいちゃんは母さんが勇者だって知らなかったんだ?」
「エレインは言っておった。冒険者になったとしか親には言ってないとな。余計な心配をかけたくなかったのじゃろう」
「じゃあ、なんで……なんで母さんは魔王と……」
「それは分からん。魔王討伐の段になった時にはすでにわしはパーティーを抜けてたからな」
じゃあ俺が適なしと判定されたのは特殊な適正があったからで、大した事ないと思っていたスキルは、ほんとは凄いスキルだったって事か……。
なんだか、今更っていうか複雑な気持ちだな。
「ランス、お前は特別な人間じゃ。勇者と魔王の子供なんて人間の長い歴史の中で今までいたのかどうか。特別な人間で特別な力があるからこその責任もある。ランス、世界樹の元へ行って来い。そしてその闇を打ち払うのじゃ」
「…………」
俺の胸に様々な思いが交差する。
特別な人間なんて言われてもその恩恵を受けて、楽に生きてこられたとは思っていない。
適なしと認定された日から随分と苦労してきた。
人生が順調に回りだしたのはつい最近の事だ。
大変だった時の方が遥かに長い。
「正直、勇者と魔王が両親だからって言われても知らないよっていうのが今の思いかな。じいちゃんに男で一つで育てられて、俺は自分の親はじいちゃんだと思ってる。生んでくれたのは感謝するけど、じいちゃんに対する思いのほうが強い。ただ……」
「ただ?」
「世界樹には行くよ。今の暗黒世界は好きじゃないし、このまま暗黒世界が続けば穀物が育たず、飢餓になるかもしれない。それにみんな前みたいに明るく楽しく生きて欲しいし。そして、何より自分自身の為に」
「そうか」
「ミミとソーニャは今までみたいに力貸してくれる?」
「「はい」」
よかったミミとソーニャは同意してくれた。
おそらく世界樹へは今まで俺が経験した事がないような長い旅となるだろう。
それが自分と世界に一体どんな影響を及ぼすのかは分からない。
「じゃあ、長旅になりそうだから、早速みんな準備しよう! ベイリーはこれからどうするの?」
「わしもまた旅を続けようと思っとる。暗黒世界の原因がまだ何も掴めておらんからな」
それからは一旦、個々で旅の準備をする事になった。
そしてその3日後。
「気をつけてね、みんな、それにランス。私、待ってるから」
俺たち、ミミとソーニャは交易兼、運び屋の乗り合いの馬車に乗り込んでいる。
「クリスティンも大変だろうけど頑張って。必ず戻ってくるよ」
今や実質的な領主となっているクリスティン。
いろいろ大変だろうから力添えになりたいけど、暗黒世界の根本原因があるならそちらを叩いた方が早い。
クリスティンはその目に涙を溜めながら、俺たちの見送りをしている。
その傍らには老執事のハーバートも健在だ。
おそらく大丈夫だろう。
俺たちは互いに大きく手を振り、馬車はカラカス都市を離れていく。
こうして俺たちの暗黒世界での冒険の旅が始まることとなった。
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