両親が勇者と魔王だなんて知らない〜平民だからと理不尽に追放されましたが当然ざまぁします〜

コレゼン

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第1章 ゴブリン討伐編

第14話 ゴブリンキングとの対決

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 ミミはゴブリンジェネラルが、防御に使った大斧ごと殴りを入れる。
 それにより、まるで爆発音かのような衝撃音が響き渡った。
 その衝撃でジェネラルが、数メートルぐらい後ろに吹っ飛ぶ。
 すごいな。ジェネラルも驚いた顔をしている。
 彼女は一体、どんな身体の強さをしているのだろうか。

「ちいっ! 非力な人間が、我ら上位種に向かって」
「上位種? 生き物に上も下も無い。ミミが教えてやる!」
「ほざけ!」

 ジェネラルは、大斧をミミに向かって上から振りかざす。
 ミミをそれを避けずに……なんと! 片手で受け止めた。
 その足元の地面の岩場には、その衝撃でヒビが入っていた。

「バ、バカな……」

 ミミはニヤリと笑い。

「これが非力な人間の力!」

 そう言って、強烈のボディブローを入ると、ジェネラルの巨体が浮き上がった。
 更に次々と追撃を加える。
 ミミの一撃一撃はいずれも、ジェネラルのその巨体の質量を無視したかのように、その巨体を軽々とぶっ飛ばす。

 ミミもきっと虐げられた人々を見て、感じるものがあったのだろう。
 その攻撃からは、気迫が感じられた。


 ソーニャの方は目にも止まらぬ速さで、両手短剣でジェネラルに切りつけを行っている。
 いずれも致命傷にはなっていないが、そのスピードにジェネラルは対応できていないようだ。

「羽虫のようにチョロチョロと鬱陶しい! 圧倒的なパワーの前には、スピードなど無価値だ!」
「あらそうですか? それでは価値のない攻撃の連撃をどうぞ」

 ジェネラルは大斧を振り下ろし、その都度地面を打ち付け、強烈な衝撃音を響かせるが、ソーニャには一切当たらず。
 ジェネラルの攻撃の最中にもソーニャの連撃は続き。

 ソーニャのその凄まじい攻撃スピードは、その両手に持った黒のダガーの黒の残光が、ジェネラルの体から血潮を上げながら、煌めいているようにも見えた。

 ジェネラルの足元には、いつしか血溜まりができていく。

「うふふ。力だけのでくの坊が、謝るなら今のうちですよぉ」
「ぐぞーー!」


 その後。ミミとソーニャ。
 二人の攻撃に遂に耐えられなくなった、二体のジェネラルはその巨体が、ズドーンと地面に倒れ込んだ。

 ただのゴブリンも俺が片付け、残りは数匹。
 奴らはもう逃げ腰だった。
 その時だった。ギィーっと奥の穴の扉が開いていく。

「なんじゃジェネラルの奴ら、やられてしまっとるではないか」

 奥の穴から出てきた巨体のゴブリンは、そう口にする。
 その体は、ジェネラルよりも更に大きいだろう。
 保有している魔力量と、その威圧感からも分かる。
 間違いない、こいつがゴブリンキングだ。

 ゴブリンキングが、右手に持つはハルバード(斧槍)。
 だが左手には、十字架のような物を手にして、そこに人が張り付けられているようだ。
 張り付けられている人物は、満身創痍の状態のようだ。生きているのか?
 そのような状態だからおそらく、ソーニャの生命探査にも、反応がなかったのだろう。
 ふと俺は、張り付けられている人物に、見覚えがある事に気づく。

「カルカスか?」

 俺が、そう問いかけるとゴブリンキングは、嬉しそうににぃっと笑みを浮かべ、カルカスの首を引っこ抜き放り投げた。

「冒険者仲間か? こいつには苦痛という苦痛を、与えてやったぞ! そしてお前らは、結局仲間を助けられない訳だ! グゥワーハッハッハ!!」

 実に嬉しそうに、ゴブリンキングは笑い声を上げている。
 人の悔しさや、憎しみといった感情が心地よいのであろう。
 邪悪な奴だ。

 俺はそのカルカスの転がった首に、少し目を向け、すぐにそらした。
 酷い……クズだったが、そこまでの仕打ちを受けるべきだったとは思えなかった。

 それにしても、もしかしたら俺たちより前に、討伐に来た冒険者PTって暁の旅団だろうか?
 聞いていた鬼畜の所業も、奴らならやりかねない。

 まあそうであっても今は関係ない。
 目の前のゴブリンキングに集中しなくては。
 ジェネラルよりも強いSランクの敵。
 俺がそんな事を考えていると、ミミとソーニャの二人が飛び出し、ゴブリンキングに先手を打ちに行く。

 まずミミが正拳突きを、ゴブリンキングの胸部に向かって放つ。
 正拳がゴブリンキングに当たった瞬間に、まるで小さな爆発が起きたような衝撃音が響きわたった。
 が、ゴブリンキングは片手で、なんのこともないようにミミの拳を受け止めていた。
 ジェネラルには効いた攻撃も、キングには効かないのか?

 続けてキングの死角からソーニャが、両手短剣のダガーを持って斬りかかった。
 目にも止まらぬ速さで、両手短剣での斬り込みを行っていくが――
 キングは、それを全て片手の人差し指で防いでいる。

 ミミも、ソーニャと併せて二人がかりで攻撃を行っていくが、キングはそれをすべて、片手で軽々とさばいていく。

「ふん、ジェネラルを倒したと期待していたが、こんなものか」

 キングはそういうとハルバード(斧槍)を振りかざした。
 まずい!

瞬神しゅんしん

 瞬時に俺はミミとソーニャ、キングとの間に身を踊らせる。
 ぎりぎりのタイミングで、ハルバードの攻撃を剣で受け止め、その衝撃で火花が散らされた。

「下がって!」

 ミミとソーニャは俺の指示で後方へと下がった。
 攻撃が通じない以上、仕方ない。
 鍔迫り合いの状態から、俺も一旦距離を取る。

 その時、俺の脳裏に。
 街道のゴブリンの襲撃を受けた家族。
 ゴブリンの集落にいた、焦燥仕切った人々。
 なぶり殺しにされ、山積みされた死体の数々が浮かぶ。
 ここで俺達が負ければ周辺の村々は壊滅し、地獄をみるだろう。
 ミミとソーニャは慰み者にされ、俺はなぶり殺される。

 絶対に負ける訳にはいかない!
 全身の血が沸騰するように精神が高揚する。

「うお゙お゙お゙お゙お゙ッ!」

 咆哮を上げながら、俺はゴブリンキングに踊りかかった。

瞬神しゅんしん

 片手剣を上段から振り下ろし、一閃。キングは瞬神のスピードには、反応できておらずクリティカルヒットした。
 キングの身につけた鎧は、火花を上げながらも俺の剣で切り裂かれたが、肝心のそのキングの肉体は無傷のようだ。
 なんなんだこいつの体は?

「スピードは速いようだが、そんな攻撃、かゆいかゆい。我にとって鎧など装飾のようなもの。肉体の方が、鎧より強度が高いのだからなあ!」

 そういうとキングはハルバードを振り上げ、俺に向けて振り下ろす。
 俺は剣でハルバードの攻撃軌道をずらす。
 そうして振り下ろされたハルバードは、凄まじい衝撃音とともに地面に深い穴をうがった。

瞬神しゅんしん

 再度今度は水平に剣を一閃。
 瞬神のスピードを更に高めた一撃だった。
 どうだ!……と思ったが、またキングの体には傷一つ入っていない。

「はっはっはっ! かゆい! かゆいわー!」

 キングは、今度はハルバードの斧の反対の尖った槍部分を、俺に向かって連続してついてくる。
 俺はそれを危なげなくかわした。

 瞬神のスピードを更に上げる事はできる。
 しかし、それをやると、今度は自身の剣がそのスピードに耐えられずに、破壊される可能性があった。
 俺が躊躇していると、地面に散乱したゴブリンの死体と、そしてそのゴブリンどもが使用していた、片手剣が目に止まった。
 そうか……

瞬神しゅんしん

 瞬神のスピードを更に上げる。
 初撃と同じように、上段からの振り下ろしで斬撃を与えるが――
 今度はスピードを上げたことにより、爆発音のような衝撃音と共に俺の剣は砕け散った。
 と同時に、キングの体からは真っ赤な鮮血がほとばしる。
 俺の頬へもその血潮は飛び散った。

「ぐッ、ぐわぁッ! バカな?……人間ごときが我の体に傷を入れるだとッ!?」

 俺は破壊された剣を捨て、ゴブリンが使っていた剣を拾い、にやりとキングに向かって微笑んだ。

「ぐぞぁーーッ!!」

 そう言ってキングはハルバードを振りかぶるが、遅い!
 俺は瞬神を連続使用し、次々とゴブリンの剣を使い潰して、キングへ攻撃を加えていく。
 断続的な爆裂音と同時に、ゴブリンキングの血潮が次々と吹き荒れる。

 ミミやソーニャにはその連続攻撃はあまりに速すぎて、剣の円弧に煌めく閃光と吹き出す鮮血、そして爆裂音が聞こえるのみだった。

 ポタポタと地面に、俺からの攻撃によって負った血を落とすキング。
 最早、虫の息でフラフラの状態だった。
 キングは何かブツブツと一人で呟いている。

 俺はトドメを入れるか、と思ったその時。
 キングはハルバードを掲げたと思ったら、そのハルバードに雷が落ちる。
 しまった! 魔法詠唱をしていたのか。

「雷槍!」

 キングはそういうと、雷を帯びたハルバードを振り回す。
 それによって、無数の雷撃が俺に襲い掛かってきた。
 刹那なとも言えるような時の中で、俺はまるで無数の竜のように襲いかかってくるその雷撃を、瞬神により次々とかわした。
 キングはその俺の様を、驚愕の表情でみとめ――

「化物め……」

 その言葉の後、俺の最後の剣撃が凄まじい音を響かせて決まった。
 ゴブリンキングは、そのまま地面に崩れ落ちる。

 ふーっと、俺はそのまま地面にヘタリこむ。
 ここまでの脳が焼ききれるかのような、瞬神の連続使用は始めてだった。
 流石に疲れた。

「ランスー!」
「ランス様!!」

 そこにミミとソーニャがやってきて、俺に抱きつく。

「うう゛ーーっ! よかっだですー」

 涙を浮かべながら、二人は強く俺に抱きついてきた。
 二人とも弱みを見せなかったが、かなりのプレッシャーがあったのだろう。

 こうしてゴブリンたちの討伐は成功したのだった。
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