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第59話 生命錬成
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「ではレギオン王国への制裁決議は合計7国による貿易制限と、共同声明による侵攻の退去勧告は3国から勧告無視時の強制執行有りで決議されました」
会議室からパラパラと拍手がされる。
そんな中、侵攻を進めたレギオン王とイザベラ妃は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
会議前にカルディア国と共同で行った外交施策が随分とうまくいったようで、思いの外賛成国を獲得することができたのはシンプルにうれしいな。
「続けてオルデアでのクーデターについてですが……」
「内政干渉よ! 他国からの干渉は受け入れられないわ!」
そこでイザベラが発狂したように金切り声あげる。
「ええ、確かに直接の介入は内政干渉になるでしょう。ですので、カルディア王国は私の孫娘のエリーゼと、今ここにいるその友人でカイマン公爵家の彼を全力で支援しようと思います」
「そ……それでも内省干渉よ!」
「あくまで御国のことは御国の中で進めていただく前提です。これが内政干渉となるのであれば、他国へ支援をしている他の国家も内政干渉になるのではないですか?」
「それはあくまで国家に認められた支援で……」
「すべての支援が王の承認を得ていますか? グレーゾーンを含めれば随分とあると思いますがね……」
そういってカルディア王は会議の列席者たちに視線を向ける。
そのうちの何人かの王はあからさまに視線を外した。
こういった外交的な施策はその規模は大小あれ、かなりの割合の国が実施しているのだ。
「あっ、一応念の為我が国の軍はレギオン王国の侵攻を排除するために向かわせますが、それはあくまで侵攻の排除のためなのでご承知おきください」
「…………脅すつもり」
イザベラは怒りに震えている。
「とんでもない。ただかなりの軍がオルデア周辺に集結することになることはご承知おきくださいと言っているまでです」
「我が国の領土へ入ったら即座に武力行使しますよ!」
「それは勿論結構ですよ。但しカイマン領以外においては。もし外敵を撃退できた場合、平和維持のためにしばらくの期間軍を駐留させようと思いますから」
「それじゃ、あなたの国が侵略者じゃない!」
「自らの国の領土と国民を見捨てたものが偉そうに言うな! これも文句あるというならかかってこい、そうなれば戦争だ!」
カルディア王の覇気に押されたイザベラはハンカチを噛む。
彼女はうっすら悔し涙を浮かべていた。
カルディア王は次に進むよう司会へ促した。
「それでは次の議題へ移りたいと思います」
司会は粛々と次の議題へと移る。
いやー、正直かなり強引な論調だと思うけどうまくいったな。
イザベラが外交面は素人同然というのがよかった。
相手が相手であれば通らなかっただろう。
「これはエリーゼに見せてあげたかったですね」
俺は小声でカルディア王へ伝える。
「確かにな。あの娘には苦労をかけた。あの女がエリーゼの怨敵と聞いて気合が入ったわ」
「見事でした」
「今回は成功だったが油断は禁物じゃ。勝って兜の緒を締めるともいうからな。外交は水物。常に情勢を注視する必要があるからの」
会議はそのまま進んでいき、最後の議題が皇帝が出される。
「それでは締めに我が帝国より一つの議題を提起したいと思う。それではセーイチからいいか?」
「かしこまりました。只今ご紹介に預かりましたセーイチと申します。しがない平民の出ではあるのですが、私にはある特別なスキルがあります。それは疑似生命錬成というスキルになります」
会議室内がざわめく。
生命錬成って文字通り命を生み出すってことか?
疑似とはついてたけどそりゃ相当チートだろ。
セーイチは転生者特典のチートでもついてたのだろうか。
「まあ疑似生命錬成スキルなどといわれてもピンとこないでしょうから、一つ例をあげましょう」
すると机の上に粘土状の人形が置かれた。
『疑似生命錬成!』
人形の胸ら辺がボウっと青白く光った後に、その人形は動き出した。
「おおっ!」と出席者から感嘆の声が上がる。
「では君、これをサレイア王に渡してくれるかな」
セーイチは人形に一枚の紙を手渡す。
人形はそれを手にするとトコトコと机の上を歩いて、サレイア王の元へと向かって手紙を手渡した。
「このように疑似生命錬成したゴーレムは簡単な命令であれば聞き、それを遂行することが可能になります」
「そのゴーレムはいつまで持つのかね?」
「今の所は破壊されない限りは動作し続けることを確認しております」
「例えばそのゴーレムを一体何体錬成できるのかね?」
「私の魔力に限りがある限りは。まあゴーレム自体の人形は用意してもらうという前提であれば、1日1000体くらいはいけます」
驚愕の能力に会議室内がざわめく。
そのゴーレムの用途として最も恐るべきはやはり軍事利用であろう。
死を恐れない軍隊が容易につくれてしまうのだから。
「今、色々な考えが巡っていると思うが、我々が言いたいのはこの疑似生命錬成を使えば単純労働はゴーレムに任すことができるということだ。そうなれば我々人間がほとんど働かなくても住む世界が到来する。文字通り世界が変わるのだ!」
皇帝は高々と宣言した。
「アルゴス帝国としてはこの疑似生命錬成を帝国だけで独占しようとは思わない。軍事利用厳禁で段階的ではあるが、他国へも展開しようと思う。今回はその希望国を募りたい」
「是非とも我が国に!」
「いや、我が国に最初に展開いただきたい!」
「試験的に100体だけでも我が国に!」
王たちは我先にと挙手をする。
その時のことだった。
会議室内の高い天井の下の空間が突如歪む。
そこに黒色の珠が現れたと思ったら、赤ん坊を抱いた二人の魔族が現れた。
「ダメダメ生命錬成なんて。それは僕たちだけがマザーに特別に与えられたものなんだから」
「そうだよ。人間には過ぎた能力だ。何かちょっかいでもかけようと世界会議の様子を観察していてよかったよ」
宙に浮んだ、二人の赤ん坊がそれぞれ話す。
きっと彼らがイリスが言っていた『始祖』だろう。
魔族に抱かれた赤ん坊が突如現れて、話し出すとは面妖な光景だろう。
始祖のことを知らない王たちは狐につままれたような顔をしていた。
会議室からパラパラと拍手がされる。
そんな中、侵攻を進めたレギオン王とイザベラ妃は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
会議前にカルディア国と共同で行った外交施策が随分とうまくいったようで、思いの外賛成国を獲得することができたのはシンプルにうれしいな。
「続けてオルデアでのクーデターについてですが……」
「内政干渉よ! 他国からの干渉は受け入れられないわ!」
そこでイザベラが発狂したように金切り声あげる。
「ええ、確かに直接の介入は内政干渉になるでしょう。ですので、カルディア王国は私の孫娘のエリーゼと、今ここにいるその友人でカイマン公爵家の彼を全力で支援しようと思います」
「そ……それでも内省干渉よ!」
「あくまで御国のことは御国の中で進めていただく前提です。これが内政干渉となるのであれば、他国へ支援をしている他の国家も内政干渉になるのではないですか?」
「それはあくまで国家に認められた支援で……」
「すべての支援が王の承認を得ていますか? グレーゾーンを含めれば随分とあると思いますがね……」
そういってカルディア王は会議の列席者たちに視線を向ける。
そのうちの何人かの王はあからさまに視線を外した。
こういった外交的な施策はその規模は大小あれ、かなりの割合の国が実施しているのだ。
「あっ、一応念の為我が国の軍はレギオン王国の侵攻を排除するために向かわせますが、それはあくまで侵攻の排除のためなのでご承知おきください」
「…………脅すつもり」
イザベラは怒りに震えている。
「とんでもない。ただかなりの軍がオルデア周辺に集結することになることはご承知おきくださいと言っているまでです」
「我が国の領土へ入ったら即座に武力行使しますよ!」
「それは勿論結構ですよ。但しカイマン領以外においては。もし外敵を撃退できた場合、平和維持のためにしばらくの期間軍を駐留させようと思いますから」
「それじゃ、あなたの国が侵略者じゃない!」
「自らの国の領土と国民を見捨てたものが偉そうに言うな! これも文句あるというならかかってこい、そうなれば戦争だ!」
カルディア王の覇気に押されたイザベラはハンカチを噛む。
彼女はうっすら悔し涙を浮かべていた。
カルディア王は次に進むよう司会へ促した。
「それでは次の議題へ移りたいと思います」
司会は粛々と次の議題へと移る。
いやー、正直かなり強引な論調だと思うけどうまくいったな。
イザベラが外交面は素人同然というのがよかった。
相手が相手であれば通らなかっただろう。
「これはエリーゼに見せてあげたかったですね」
俺は小声でカルディア王へ伝える。
「確かにな。あの娘には苦労をかけた。あの女がエリーゼの怨敵と聞いて気合が入ったわ」
「見事でした」
「今回は成功だったが油断は禁物じゃ。勝って兜の緒を締めるともいうからな。外交は水物。常に情勢を注視する必要があるからの」
会議はそのまま進んでいき、最後の議題が皇帝が出される。
「それでは締めに我が帝国より一つの議題を提起したいと思う。それではセーイチからいいか?」
「かしこまりました。只今ご紹介に預かりましたセーイチと申します。しがない平民の出ではあるのですが、私にはある特別なスキルがあります。それは疑似生命錬成というスキルになります」
会議室内がざわめく。
生命錬成って文字通り命を生み出すってことか?
疑似とはついてたけどそりゃ相当チートだろ。
セーイチは転生者特典のチートでもついてたのだろうか。
「まあ疑似生命錬成スキルなどといわれてもピンとこないでしょうから、一つ例をあげましょう」
すると机の上に粘土状の人形が置かれた。
『疑似生命錬成!』
人形の胸ら辺がボウっと青白く光った後に、その人形は動き出した。
「おおっ!」と出席者から感嘆の声が上がる。
「では君、これをサレイア王に渡してくれるかな」
セーイチは人形に一枚の紙を手渡す。
人形はそれを手にするとトコトコと机の上を歩いて、サレイア王の元へと向かって手紙を手渡した。
「このように疑似生命錬成したゴーレムは簡単な命令であれば聞き、それを遂行することが可能になります」
「そのゴーレムはいつまで持つのかね?」
「今の所は破壊されない限りは動作し続けることを確認しております」
「例えばそのゴーレムを一体何体錬成できるのかね?」
「私の魔力に限りがある限りは。まあゴーレム自体の人形は用意してもらうという前提であれば、1日1000体くらいはいけます」
驚愕の能力に会議室内がざわめく。
そのゴーレムの用途として最も恐るべきはやはり軍事利用であろう。
死を恐れない軍隊が容易につくれてしまうのだから。
「今、色々な考えが巡っていると思うが、我々が言いたいのはこの疑似生命錬成を使えば単純労働はゴーレムに任すことができるということだ。そうなれば我々人間がほとんど働かなくても住む世界が到来する。文字通り世界が変わるのだ!」
皇帝は高々と宣言した。
「アルゴス帝国としてはこの疑似生命錬成を帝国だけで独占しようとは思わない。軍事利用厳禁で段階的ではあるが、他国へも展開しようと思う。今回はその希望国を募りたい」
「是非とも我が国に!」
「いや、我が国に最初に展開いただきたい!」
「試験的に100体だけでも我が国に!」
王たちは我先にと挙手をする。
その時のことだった。
会議室内の高い天井の下の空間が突如歪む。
そこに黒色の珠が現れたと思ったら、赤ん坊を抱いた二人の魔族が現れた。
「ダメダメ生命錬成なんて。それは僕たちだけがマザーに特別に与えられたものなんだから」
「そうだよ。人間には過ぎた能力だ。何かちょっかいでもかけようと世界会議の様子を観察していてよかったよ」
宙に浮んだ、二人の赤ん坊がそれぞれ話す。
きっと彼らがイリスが言っていた『始祖』だろう。
魔族に抱かれた赤ん坊が突如現れて、話し出すとは面妖な光景だろう。
始祖のことを知らない王たちは狐につままれたような顔をしていた。
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