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いつもと違う祝祭
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翌朝、俺は体が重くてベッドで横になっていた。
イヴは凄いな、平気な顔をして出掛けたんだから…
俺も動けるほどに治してもらったけど、体が動く事を拒絶している。
でも祝祭が見たいし、のんびりと起きるとクロがベッドの上に乗った。
頭を撫でると気持ち良さそうに鳴いていた。
今朝イヴが俺の部屋から移動させてくれた水晶型の通信魔導機が置いてある机まで移動してイヴに繋げる。
すると、目の前にイヴの体が見えてびっくりして顔を赤くした。
クスクス笑う声が聞こえて、分かっていて鏡の前で着替えてたんだなと拗ねてみる。
イヴは『ごめんね』と謝っていて、俺は怒ってないからすぐに「俺も大袈裟にしてごめんなさい」と謝った。
イヴがいつもと違う、白の服に銀と金の飾りが綺麗な服を着替えている。
イヴはかっこいいな…と、思っていたらちょっと喉が渇いた。
昨日あんなに喘いだし、喉を潤したい気分だ。
「イヴ、飲み物持ってくるね」
『すぐ帰ってきてね』
「大丈夫だって」
通信魔導機から目を離して、窓を見ると…昨日の鳥がいた。
イヴに言われた通りすぐにカーテンを閉めて、厨房に向かった。
ついでに小腹も空いたから、片手で食べれるパンを持って部屋に戻った。
まるで映画館のような気分でグラスに入れた水を飲む。
とはいえ、映画館は行った事ないけどね。
イヴが着替え終わると、騎士が数人ノックをしてから部屋に入ってきた。
一緒にパレードをするのか、イヴの服とは違うけどいつもより豪華な白い服を着ていた。
イヴの周りに集まって、これでもかと言いたげに褒めまくっていた。
凄い尊敬しているんだろうけど、ちょっと心酔しているような危うさを感じる。
イヴには褒め言葉が、全く響いていないのか袖を弄っていた。
ちょっとイライラしているような雰囲気すら感じる。
あんな不機嫌な顔で祝祭なんてしたら、聖騎士様のイメージが壊れてしまう。
イヴは魔騎士でもあるから、魔騎士の事を知られてはいけない。
どうしたらいいか考えて周りを見る。
「イヴ」
『どうしたの?』
「大好きだよ」
自分から言っといて、頭から火が出そうなほど恥ずかしかった。
これを自然と言えるイヴが凄いよな。
イヴの目元は前髪で隠れて見えなかったけど、口は笑みを浮かべていた。
イヴが部屋を出ると、数人の騎士達も付いて来る。
それと同時に隣の部屋のドアも開いた。
数人の騎士達は歓声を上げていて、その人はイヴに近付いた。
「イヴ、その服似合ってるわね…かっこいい」
「エマ様はお変わりなく」
「えっ?それどう言う事!?」
「特に理由はありません」
イヴは淡々とした言葉でエマに言っていた。
お姫様にこんな態度を許されるのって聖騎士であるイヴだけだよな。
エマの服は真っ白なドレスに銀色の花の装飾が輝いていて、頭にも同じ花の髪飾りをしている。
その姿に見覚えがあり、イヴの部屋にある棚の前に立った。
確かドレスの人が描かれている本ってこれだっけ。
俺が手にしたのは前に見た事がある『聖騎士伝説』の本だった。
机に戻ってパラパラ見ていると、一枚のイラストが目に入った。
それは聖女が奇跡を起こした場面だった。
今のエマと同じ服を着ている、もしかしてエマは聖女に目覚めたのか?
漫画では聖女だったから、いずれエマは聖女になるだろうと思っていた。
それが今日だなんて驚いた、だから今日の祝祭はイヴもオシャレしているのかな。
聖女と聖騎士が揃うんだ、一番賑やかな祝祭になるだろう。
『ユーリ、よそ見はダメ』
本を眺めていたら通信魔導機越しにイヴにそう言われてしまった。
顔を上げると、そこは違った景色が広がっていた。
沢山の花びらに祝福の音楽を奏でる、俺の知らない街の景色が広がっていた。
やっぱりいつもの祝祭と今日は全然違う。
イヴとエマは馬車の上に乗って移動するらしく、他の騎士達周りを囲んでパレードが始まる。
イヴはいろんな人に笑顔を振りまくのが嫌なのか、顔が引きつっていた。
隣で笑顔のエマ様と対照的だ。
パレードで国民達に挨拶してから重大発表が何なのか分かるんだよな。
俺も緊張してきて、水を一気に飲もうとして手にグラスが当たった。グラスは机から落ちてじゅうたんに転がった。
慌てて、拭くものがなかったから自分の服の袖で溢した机とじゅうたんを拭く。
水分を吸った袖は当然ぐしゃぐしゃに濡れていた。
水だし、じゅうたんも元々綺麗にしてるし袖だけなら洗濯しなくていいかと思って腕を捲る。
魔騎士の紋様が現れて、苦笑いする。
エマに見られた時は人生が終わったと思った。でも今エマはパレード中だし、他の人が来ても開けないし腕を出したままでいいかな。
イヴは凄いな、平気な顔をして出掛けたんだから…
俺も動けるほどに治してもらったけど、体が動く事を拒絶している。
でも祝祭が見たいし、のんびりと起きるとクロがベッドの上に乗った。
頭を撫でると気持ち良さそうに鳴いていた。
今朝イヴが俺の部屋から移動させてくれた水晶型の通信魔導機が置いてある机まで移動してイヴに繋げる。
すると、目の前にイヴの体が見えてびっくりして顔を赤くした。
クスクス笑う声が聞こえて、分かっていて鏡の前で着替えてたんだなと拗ねてみる。
イヴは『ごめんね』と謝っていて、俺は怒ってないからすぐに「俺も大袈裟にしてごめんなさい」と謝った。
イヴがいつもと違う、白の服に銀と金の飾りが綺麗な服を着替えている。
イヴはかっこいいな…と、思っていたらちょっと喉が渇いた。
昨日あんなに喘いだし、喉を潤したい気分だ。
「イヴ、飲み物持ってくるね」
『すぐ帰ってきてね』
「大丈夫だって」
通信魔導機から目を離して、窓を見ると…昨日の鳥がいた。
イヴに言われた通りすぐにカーテンを閉めて、厨房に向かった。
ついでに小腹も空いたから、片手で食べれるパンを持って部屋に戻った。
まるで映画館のような気分でグラスに入れた水を飲む。
とはいえ、映画館は行った事ないけどね。
イヴが着替え終わると、騎士が数人ノックをしてから部屋に入ってきた。
一緒にパレードをするのか、イヴの服とは違うけどいつもより豪華な白い服を着ていた。
イヴの周りに集まって、これでもかと言いたげに褒めまくっていた。
凄い尊敬しているんだろうけど、ちょっと心酔しているような危うさを感じる。
イヴには褒め言葉が、全く響いていないのか袖を弄っていた。
ちょっとイライラしているような雰囲気すら感じる。
あんな不機嫌な顔で祝祭なんてしたら、聖騎士様のイメージが壊れてしまう。
イヴは魔騎士でもあるから、魔騎士の事を知られてはいけない。
どうしたらいいか考えて周りを見る。
「イヴ」
『どうしたの?』
「大好きだよ」
自分から言っといて、頭から火が出そうなほど恥ずかしかった。
これを自然と言えるイヴが凄いよな。
イヴの目元は前髪で隠れて見えなかったけど、口は笑みを浮かべていた。
イヴが部屋を出ると、数人の騎士達も付いて来る。
それと同時に隣の部屋のドアも開いた。
数人の騎士達は歓声を上げていて、その人はイヴに近付いた。
「イヴ、その服似合ってるわね…かっこいい」
「エマ様はお変わりなく」
「えっ?それどう言う事!?」
「特に理由はありません」
イヴは淡々とした言葉でエマに言っていた。
お姫様にこんな態度を許されるのって聖騎士であるイヴだけだよな。
エマの服は真っ白なドレスに銀色の花の装飾が輝いていて、頭にも同じ花の髪飾りをしている。
その姿に見覚えがあり、イヴの部屋にある棚の前に立った。
確かドレスの人が描かれている本ってこれだっけ。
俺が手にしたのは前に見た事がある『聖騎士伝説』の本だった。
机に戻ってパラパラ見ていると、一枚のイラストが目に入った。
それは聖女が奇跡を起こした場面だった。
今のエマと同じ服を着ている、もしかしてエマは聖女に目覚めたのか?
漫画では聖女だったから、いずれエマは聖女になるだろうと思っていた。
それが今日だなんて驚いた、だから今日の祝祭はイヴもオシャレしているのかな。
聖女と聖騎士が揃うんだ、一番賑やかな祝祭になるだろう。
『ユーリ、よそ見はダメ』
本を眺めていたら通信魔導機越しにイヴにそう言われてしまった。
顔を上げると、そこは違った景色が広がっていた。
沢山の花びらに祝福の音楽を奏でる、俺の知らない街の景色が広がっていた。
やっぱりいつもの祝祭と今日は全然違う。
イヴとエマは馬車の上に乗って移動するらしく、他の騎士達周りを囲んでパレードが始まる。
イヴはいろんな人に笑顔を振りまくのが嫌なのか、顔が引きつっていた。
隣で笑顔のエマ様と対照的だ。
パレードで国民達に挨拶してから重大発表が何なのか分かるんだよな。
俺も緊張してきて、水を一気に飲もうとして手にグラスが当たった。グラスは机から落ちてじゅうたんに転がった。
慌てて、拭くものがなかったから自分の服の袖で溢した机とじゅうたんを拭く。
水分を吸った袖は当然ぐしゃぐしゃに濡れていた。
水だし、じゅうたんも元々綺麗にしてるし袖だけなら洗濯しなくていいかと思って腕を捲る。
魔騎士の紋様が現れて、苦笑いする。
エマに見られた時は人生が終わったと思った。でも今エマはパレード中だし、他の人が来ても開けないし腕を出したままでいいかな。
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