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イヴ視点19
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貴族街も、街中も探したがユーリは何処にもいない。
マティアスはああ言っていたが、もう貧民街しかないから行くしかない。
そこにユーリがいるなら、俺は何処へでも行く…そこが死の底だとしても…
貧困街には結界が張ってある、マティアスは他の人が間違って貧困街に入らないようにと言っていたがこの結界は内側の方が強いと触れて分かった。
他の人が入らないようにというより、貧民を出さないようにしている。
そんな事はどうでもいい、俺の頭にはユーリしかいない。
マティアスになにか言われたら、適当に謝ればいいかと思い…手を横に振ると結界が消えた。
ここは薄暗くて魔物の気配を感じる、体の中を掻き回されるように気持ち悪い。
だから行きたくはなかったが、ユーリがいる可能性が上がったのならそんな事を言ってられない。
騒ぎになるのは嫌だから、夜中に行くと街には誰もいなかった。
誰もいなくてもユーリを探し出す事が出来る、俺にはこれがある。
チュッと指輪に口付けて、ユーリの指輪の気配を探す。
建物の中にいても、ユーリただ一人だけを見つける。
「ユーリ、何処にいるんだ?」
貧困街を歩いたが、ユーリの指輪の気配を全く感じない。
ユーリが何処にもいない、何処にも…
俺のユーリは何処にいるんだ?ユーリが…ユーリが…
この場所が最後の希望だった、なのに俺の中でなにか穴がぽっかり開いたような喪失感が襲う。
ここは魔物が多い、俺の魔力を喰らおうとして腕を伸ばしている。
もう国にユーリはいないのか?何故、何故、何故…
街の真ん中で、膝をついて地面を殴りつけると石で出来た地面にヒビが割れた。
新しい傷が出来て、血が付いてそれに誘われるように魔物が寄ってきた。
俺を置いていったのか、俺の事…嫌いになったのか?
恋人同士になったのに、俺から逃げる事は絶対に許さない。
誰と居ても、俺の方がいいと分からせてあげる…ユーリは俺のものだ。
俺の腕に絡みつく魔物をもう片方の手で握りつぶした。
立ち上がり、首筋に触れて…背中が熱くなっていく。
真っ黒な羽根を広げて、仄暗い瞳で口元に笑みを浮かべる。
貧民街は魔物が多すぎる、ユーリ自身の気配が消えてしまっているかと思って俺の力が宿っている指輪と繋げて探したがそれでもいなかった。
魔物が俺の体内に潜り込む前に、ここから出ようと貧民街に背を向けて歩き出した。
*マティアス視点︎*
城にあるイヴ様の部屋に勝手に入った…いつもの事だから別にいいよね。
美しく金色に輝く指輪を眺めていた、かなり金が掛かっているのだろう…シンプルなのに一流のプロが作ったもののようだ。
なんで貧乏人がこんな高価なものを持っていたのか分からない。
バチッと電流が指先に流れて、驚いて手を離すと床を転がっていた。
あの男から流れた電流はこの指輪が原因だったのか。
なるほど、可笑しいと思った…貧困街にいる奴があんな強い力を持っているわけがない。
昨日の事なのに、まだイライラするな…俺に痛みを与えるなんて…
俺の感情を揺さぶるのはハニーちゃんだけだ…ハニーちゃん以外なら、聖騎士様クラスじゃないと許されない。
あんなゴミのような汚い奴に……指輪を掴み窓から投げ捨てようとした。
「マティアス様、よろしいでしょうか」
「あぁ…お前か」
俺の部下がやって来て、魔石事件が解決した事を知らせていた。
犯人は貧困街の男だと言って、魔石事件の本当の犯人を隠した。
部下に動かせて、魔石の犯人を捕まえて見逃す代わりに魔石を横流しさせる事にした。
魔石は貴重なものだから、いろいろと使い道が多い。
金に変える以外にも自分の魔力を上げる道具としても使える。
俺はイヴ様よりも強くなって、俺が騎士団長になる。
だってハニーちゃん…俺じゃなくてアイツばかり見るから…殺したくなってしまうんだ。
でも、今は殺せない…力が弱いからだ…魔石の中に閉じ込められた力を吸収すれば俺はイヴ様より強くなる。
そうしたら、きっとハニーちゃんが俺を見てくれる…絶対に…
魔石が残ったらハニーちゃんに魔石で作った指輪をプレゼントしよう。
だから魔石が使えると思い、魔石を盗むのは汚れた奴がやればいいと利用した。
また魔石事件がバレたら俺が適当な貧民を殺せばいい。
俺の部下は俺に心酔している、他の奴は俺に逆らう事がないから俺が何をしているのか分からないだろう。
イヴ様も俺の事には全く興味がないから、殺そうとするが俺が逃げるとすぐにやめる。
本当は弱いんじゃないかと疑ってしまうほどに……俺とイヴ様の力の差は微々たるものだと思っているから魔石を少し集めればイヴ様の力を越えられる。
エマ様はイヴ様の事しか見ていないから俺が何をしても分からない。
国王も皆、分かっていない…だから今まで誰にも気付かれずにやってこれた。
報告が終わった部下が部屋を出て行こうとドアノブを掴んでいた。
「あぁ、ちょっと待って」
「はい」
「ほら、これあげる…お前、最近国に金を払う金が払えなくて平民堕ちしそうだと言っていただろ?」
俺はあの貧民から奪った指輪を渡した、俺には必要がないから…
騎士は全員貴族だ、生まれた時は貴族でなくても騎士になれば全員貴族になる。
なのに、平民が一人だけいると騎士の品性が失われる。
コイツに騎士を辞めさせようと考えていたが、汚れ仕事は隠すのが上手いからどうしようかと思っていたところだ。
俺が金を払うのは嫌だから、この指輪なら平民堕ちにはならないだろう。
それにコイツは俺を尊敬して、さらに心酔するだろう…一石二鳥だ。
「ありがとうございます!」と嬉しそうな顔をして部屋を出て行った。
あの貧民に何の罪を被せようか、窓を見つめて考えていた。
*視点なし︎*
指輪を大切に握りしめて、マティアスの部下の男は歩いていた。
そして、すれ違う一人の騎士に頭を下げて通り過ぎようとした。
「君、そんなに何を持ってるんだ?」
「あ、マティアス様にいただいたんです!」
「へぇ、そう…」
まさか声を掛けられるとは思っていなかったのか、驚いていたがすぐに嬉しそうに指輪を見せてきた。
騎士と別れて、自分の残りの仕事をしようと思って城を出た。
夜の外回りの仕事の合間でいつも酒場で酔うほど飲んでいた。
だから平民堕ちをするのかもしれないが、本人は全く気にしていない。
平民堕ちの恐怖から解放されて、また酒を飲んでいた。
酒場のドアが開かれて、一人の青年が入ってきた。
酒場にいた誰もがその人物に驚いていたがマティアスの部下の男は酔っ払っていて全く気付いていなかった。
「ちょっといいかな」
「ん…あ?イヴ、様?」
「さっき見せてもらった指輪の事なんだけど、あれ…詳しく話してくれるか?」
男はイヴも欲しいのだと思い、何でも手に入れられる聖騎士に欲しがられる物を持つ自分に優越感を感じていた。
自慢してやろうと軽く考えて、イヴはここじゃゆっくり話せないと騒がしい酒場から出て人気のいない路地の奥に向かった。
イヴの表情をよく見ていたらきっと男は路地なんかに行かなかっただろう。
路地に入り、一分も満たなくて…イヴは地面に転がる血の付いた指輪を拾った。
探りを入れようと思って何処で手に入れたか聞いたが本人はバカなのかマティアスにもらった事しか言っていなかった。
知らないならこれ以上生かす理由もなく、剣を引き抜きその体を赤く染めた。
なんで…という顔をしていたが、理由なんてユーリの指輪を持っていた事以外考えられなかった。
マティアスに聞けばユーリが分かる、やはりユーリは隠されていたんだと確信した。
この街を出る準備を始めていたから良かったなと死体を魂ごと黒い炎で燃やしながら考えていた。
「やっと見つけた、もう大丈夫だよ…俺が迎えに行くから……ユーリ」
マティアスはああ言っていたが、もう貧民街しかないから行くしかない。
そこにユーリがいるなら、俺は何処へでも行く…そこが死の底だとしても…
貧困街には結界が張ってある、マティアスは他の人が間違って貧困街に入らないようにと言っていたがこの結界は内側の方が強いと触れて分かった。
他の人が入らないようにというより、貧民を出さないようにしている。
そんな事はどうでもいい、俺の頭にはユーリしかいない。
マティアスになにか言われたら、適当に謝ればいいかと思い…手を横に振ると結界が消えた。
ここは薄暗くて魔物の気配を感じる、体の中を掻き回されるように気持ち悪い。
だから行きたくはなかったが、ユーリがいる可能性が上がったのならそんな事を言ってられない。
騒ぎになるのは嫌だから、夜中に行くと街には誰もいなかった。
誰もいなくてもユーリを探し出す事が出来る、俺にはこれがある。
チュッと指輪に口付けて、ユーリの指輪の気配を探す。
建物の中にいても、ユーリただ一人だけを見つける。
「ユーリ、何処にいるんだ?」
貧困街を歩いたが、ユーリの指輪の気配を全く感じない。
ユーリが何処にもいない、何処にも…
俺のユーリは何処にいるんだ?ユーリが…ユーリが…
この場所が最後の希望だった、なのに俺の中でなにか穴がぽっかり開いたような喪失感が襲う。
ここは魔物が多い、俺の魔力を喰らおうとして腕を伸ばしている。
もう国にユーリはいないのか?何故、何故、何故…
街の真ん中で、膝をついて地面を殴りつけると石で出来た地面にヒビが割れた。
新しい傷が出来て、血が付いてそれに誘われるように魔物が寄ってきた。
俺を置いていったのか、俺の事…嫌いになったのか?
恋人同士になったのに、俺から逃げる事は絶対に許さない。
誰と居ても、俺の方がいいと分からせてあげる…ユーリは俺のものだ。
俺の腕に絡みつく魔物をもう片方の手で握りつぶした。
立ち上がり、首筋に触れて…背中が熱くなっていく。
真っ黒な羽根を広げて、仄暗い瞳で口元に笑みを浮かべる。
貧民街は魔物が多すぎる、ユーリ自身の気配が消えてしまっているかと思って俺の力が宿っている指輪と繋げて探したがそれでもいなかった。
魔物が俺の体内に潜り込む前に、ここから出ようと貧民街に背を向けて歩き出した。
*マティアス視点︎*
城にあるイヴ様の部屋に勝手に入った…いつもの事だから別にいいよね。
美しく金色に輝く指輪を眺めていた、かなり金が掛かっているのだろう…シンプルなのに一流のプロが作ったもののようだ。
なんで貧乏人がこんな高価なものを持っていたのか分からない。
バチッと電流が指先に流れて、驚いて手を離すと床を転がっていた。
あの男から流れた電流はこの指輪が原因だったのか。
なるほど、可笑しいと思った…貧困街にいる奴があんな強い力を持っているわけがない。
昨日の事なのに、まだイライラするな…俺に痛みを与えるなんて…
俺の感情を揺さぶるのはハニーちゃんだけだ…ハニーちゃん以外なら、聖騎士様クラスじゃないと許されない。
あんなゴミのような汚い奴に……指輪を掴み窓から投げ捨てようとした。
「マティアス様、よろしいでしょうか」
「あぁ…お前か」
俺の部下がやって来て、魔石事件が解決した事を知らせていた。
犯人は貧困街の男だと言って、魔石事件の本当の犯人を隠した。
部下に動かせて、魔石の犯人を捕まえて見逃す代わりに魔石を横流しさせる事にした。
魔石は貴重なものだから、いろいろと使い道が多い。
金に変える以外にも自分の魔力を上げる道具としても使える。
俺はイヴ様よりも強くなって、俺が騎士団長になる。
だってハニーちゃん…俺じゃなくてアイツばかり見るから…殺したくなってしまうんだ。
でも、今は殺せない…力が弱いからだ…魔石の中に閉じ込められた力を吸収すれば俺はイヴ様より強くなる。
そうしたら、きっとハニーちゃんが俺を見てくれる…絶対に…
魔石が残ったらハニーちゃんに魔石で作った指輪をプレゼントしよう。
だから魔石が使えると思い、魔石を盗むのは汚れた奴がやればいいと利用した。
また魔石事件がバレたら俺が適当な貧民を殺せばいい。
俺の部下は俺に心酔している、他の奴は俺に逆らう事がないから俺が何をしているのか分からないだろう。
イヴ様も俺の事には全く興味がないから、殺そうとするが俺が逃げるとすぐにやめる。
本当は弱いんじゃないかと疑ってしまうほどに……俺とイヴ様の力の差は微々たるものだと思っているから魔石を少し集めればイヴ様の力を越えられる。
エマ様はイヴ様の事しか見ていないから俺が何をしても分からない。
国王も皆、分かっていない…だから今まで誰にも気付かれずにやってこれた。
報告が終わった部下が部屋を出て行こうとドアノブを掴んでいた。
「あぁ、ちょっと待って」
「はい」
「ほら、これあげる…お前、最近国に金を払う金が払えなくて平民堕ちしそうだと言っていただろ?」
俺はあの貧民から奪った指輪を渡した、俺には必要がないから…
騎士は全員貴族だ、生まれた時は貴族でなくても騎士になれば全員貴族になる。
なのに、平民が一人だけいると騎士の品性が失われる。
コイツに騎士を辞めさせようと考えていたが、汚れ仕事は隠すのが上手いからどうしようかと思っていたところだ。
俺が金を払うのは嫌だから、この指輪なら平民堕ちにはならないだろう。
それにコイツは俺を尊敬して、さらに心酔するだろう…一石二鳥だ。
「ありがとうございます!」と嬉しそうな顔をして部屋を出て行った。
あの貧民に何の罪を被せようか、窓を見つめて考えていた。
*視点なし︎*
指輪を大切に握りしめて、マティアスの部下の男は歩いていた。
そして、すれ違う一人の騎士に頭を下げて通り過ぎようとした。
「君、そんなに何を持ってるんだ?」
「あ、マティアス様にいただいたんです!」
「へぇ、そう…」
まさか声を掛けられるとは思っていなかったのか、驚いていたがすぐに嬉しそうに指輪を見せてきた。
騎士と別れて、自分の残りの仕事をしようと思って城を出た。
夜の外回りの仕事の合間でいつも酒場で酔うほど飲んでいた。
だから平民堕ちをするのかもしれないが、本人は全く気にしていない。
平民堕ちの恐怖から解放されて、また酒を飲んでいた。
酒場のドアが開かれて、一人の青年が入ってきた。
酒場にいた誰もがその人物に驚いていたがマティアスの部下の男は酔っ払っていて全く気付いていなかった。
「ちょっといいかな」
「ん…あ?イヴ、様?」
「さっき見せてもらった指輪の事なんだけど、あれ…詳しく話してくれるか?」
男はイヴも欲しいのだと思い、何でも手に入れられる聖騎士に欲しがられる物を持つ自分に優越感を感じていた。
自慢してやろうと軽く考えて、イヴはここじゃゆっくり話せないと騒がしい酒場から出て人気のいない路地の奥に向かった。
イヴの表情をよく見ていたらきっと男は路地なんかに行かなかっただろう。
路地に入り、一分も満たなくて…イヴは地面に転がる血の付いた指輪を拾った。
探りを入れようと思って何処で手に入れたか聞いたが本人はバカなのかマティアスにもらった事しか言っていなかった。
知らないならこれ以上生かす理由もなく、剣を引き抜きその体を赤く染めた。
なんで…という顔をしていたが、理由なんてユーリの指輪を持っていた事以外考えられなかった。
マティアスに聞けばユーリが分かる、やはりユーリは隠されていたんだと確信した。
この街を出る準備を始めていたから良かったなと死体を魂ごと黒い炎で燃やしながら考えていた。
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