30 / 72
第30話・千夜一夜物語の中身
しおりを挟む
シンドバッドさんが手に取ったのは一つの玉。
ボール?水晶?球?たま?タマ?
そのどれとも違った。それはまるで水を丸くしたように流動していた。
「これが千夜一夜物語・・・ですか?」
「そうだよぉ」
正直何なのこれ?状態
千夜一夜物語って本だと思ったから。だって物語の集まりなのでは??アレ?魔導書って言ってなかった??
「千夜一夜物語に決まった形はありません。その編によってこのように液体の玉だったり、雲のようだったり、と様々なんです」
アラジンさんが説明してくれる。
「そんなのよく分かりましたね、シンドバッドさん!」
「簡単な見つけ方があるからねぇ」
「それはそれは??」
バイコさんとアーズさんが耳を向け聞く。
「バイコ君はグランド語分からないだろぅ」
「これで目的達成ですね!シンドバッドさん!」
「それはよく分かんないけど綺麗だから拾ったやつ。ご主人様、それが欲しいのか?」
拾ったって結構分からない人には簡単にゲットできるのかなー。
「まぁそうですね」
「あげる!だから汗をください!!」
ブレねぇなーこの人。
「クロちゃん、汗くらいあげたらぁw」
「「「ダメだ!!!」」」
アラジンさん、アーズさん、バイコさんが揃って声を上げる。ビックリしたー!
「じゃあそれはあげない!」
「貴様に選択権はないんだよ」
アリババさんがバイオさんの首元に剣を添える。
「まだ殺さないぃアリババ」
「はい!」
「それでこれが千夜一夜物語で、良いんですよね?」
「そうだよぉ、その一夜だよぉ」
「一夜?」
「千夜一夜物語は全部で282夜ある、1話を1夜と呼ぶんだぁ」
「282夜!?」
「その全ての話を集めて読んだ時に魔神が現れて願いを叶えてくれると言われてるぅ」
そ、そういう仕組みだったのか・・・・魔神ってのは多分映画にも出てきたあの青いアレだと思う。
「でもよぉこれを読むって何だよ?どう読むんだ??」
「こうやるんだよぉ」
そういうとシンドバッドさんは玉を宙に投げた。
玉は破裂して俺達を包み込んだ。
そして脳内に流れ込んでる一つの話。
それは強制的に勢い良く波のように頭に入ってくる。
話の内容は冒険譚。まるで自分がその話の主人公のように物語を追っていた。
時間にして5分もなかったが話が終わり解放された時、ものすごく疲れ切っていた。
「ハァハァ・・・・!何、今の?」
「今のが千夜一夜物語を読むと言う事だよぉ」
前の世界だと超高度にしたVRみたいなものに近いのかな。それにしても疲れた。
動機が治ってきた。そして俺はやっと周りの異変に気付く。
「アレ?気が付いてるの、俺とシンドバッドさんだけ??」
「千夜一夜物語から魔力に応じて目覚める早さが違うんだよぉ。クロちゃんは魔力強いから目覚めるの早いと思ったけどぉアラジンより早いとは思わなかったなぁ」
シンドバッドさんが俺の方に近づいてくる。
そして両手で頬を抑えられた。
「さぁクロちゃん。今は2人っきりだ。君の秘密を聞きたいなぁ」
ボール?水晶?球?たま?タマ?
そのどれとも違った。それはまるで水を丸くしたように流動していた。
「これが千夜一夜物語・・・ですか?」
「そうだよぉ」
正直何なのこれ?状態
千夜一夜物語って本だと思ったから。だって物語の集まりなのでは??アレ?魔導書って言ってなかった??
「千夜一夜物語に決まった形はありません。その編によってこのように液体の玉だったり、雲のようだったり、と様々なんです」
アラジンさんが説明してくれる。
「そんなのよく分かりましたね、シンドバッドさん!」
「簡単な見つけ方があるからねぇ」
「それはそれは??」
バイコさんとアーズさんが耳を向け聞く。
「バイコ君はグランド語分からないだろぅ」
「これで目的達成ですね!シンドバッドさん!」
「それはよく分かんないけど綺麗だから拾ったやつ。ご主人様、それが欲しいのか?」
拾ったって結構分からない人には簡単にゲットできるのかなー。
「まぁそうですね」
「あげる!だから汗をください!!」
ブレねぇなーこの人。
「クロちゃん、汗くらいあげたらぁw」
「「「ダメだ!!!」」」
アラジンさん、アーズさん、バイコさんが揃って声を上げる。ビックリしたー!
「じゃあそれはあげない!」
「貴様に選択権はないんだよ」
アリババさんがバイオさんの首元に剣を添える。
「まだ殺さないぃアリババ」
「はい!」
「それでこれが千夜一夜物語で、良いんですよね?」
「そうだよぉ、その一夜だよぉ」
「一夜?」
「千夜一夜物語は全部で282夜ある、1話を1夜と呼ぶんだぁ」
「282夜!?」
「その全ての話を集めて読んだ時に魔神が現れて願いを叶えてくれると言われてるぅ」
そ、そういう仕組みだったのか・・・・魔神ってのは多分映画にも出てきたあの青いアレだと思う。
「でもよぉこれを読むって何だよ?どう読むんだ??」
「こうやるんだよぉ」
そういうとシンドバッドさんは玉を宙に投げた。
玉は破裂して俺達を包み込んだ。
そして脳内に流れ込んでる一つの話。
それは強制的に勢い良く波のように頭に入ってくる。
話の内容は冒険譚。まるで自分がその話の主人公のように物語を追っていた。
時間にして5分もなかったが話が終わり解放された時、ものすごく疲れ切っていた。
「ハァハァ・・・・!何、今の?」
「今のが千夜一夜物語を読むと言う事だよぉ」
前の世界だと超高度にしたVRみたいなものに近いのかな。それにしても疲れた。
動機が治ってきた。そして俺はやっと周りの異変に気付く。
「アレ?気が付いてるの、俺とシンドバッドさんだけ??」
「千夜一夜物語から魔力に応じて目覚める早さが違うんだよぉ。クロちゃんは魔力強いから目覚めるの早いと思ったけどぉアラジンより早いとは思わなかったなぁ」
シンドバッドさんが俺の方に近づいてくる。
そして両手で頬を抑えられた。
「さぁクロちゃん。今は2人っきりだ。君の秘密を聞きたいなぁ」
0
お気に入りに追加
89
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
異世界ぼっち暮らし(神様と一緒!!)
藤雪たすく
BL
愛してくれない家族から旅立ち、希望に満ちた一人暮らしが始まるはずが……異世界で一人暮らしが始まった!?
手違いで人の命を巻き込む神様なんて信じません!!俺が信じる神様はこの世にただ一人……俺の推しは神様です!!
烏木の使いと守護騎士の誓いを破るなんてとんでもない
時雨
BL
いつもの通勤中に猫を助ける為に車道に飛び出し車に轢かれて死んでしまったオレは、気が付けば見知らぬ異世界の道の真ん中に大の字で寝ていた。
通りがかりの騎士風のコスプレをしたお兄さんに偶然助けてもらうが、言葉は全く通じない様子。
黒い髪も瞳もこの世界では珍しいらしいが、なんとか目立たず安心して暮らせる場所を探しつつ、助けてくれた騎士へ恩返しもしたい。
騎士が失踪した大切な女性を捜している道中と知り、手伝いたい……けど、この”恩返し”という名の”人捜し”結構ハードモードじゃない?
◇ブロマンス寄りのふんわりBLです。メインCPは騎士×転移主人公です。
◇異世界転移・騎士・西洋風ファンタジーと好きな物を詰め込んでいます。
【完結】ただの狼です?神の使いです??
野々宮なつの
BL
気が付いたら高い山の上にいた白狼のディン。気ままに狼暮らしを満喫かと思いきや、どうやら白い生き物は神の使いらしい?
司祭×白狼(人間の姿になります)
神の使いなんて壮大な話と思いきや、好きな人を救いに来ただけのお話です。
全15話+おまけ+番外編
!地震と津波表現がさらっとですがあります。ご注意ください!
番外編更新中です。土日に更新します。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655
腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います
たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか?
そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。
ほのぼのまったり進行です。
他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。
パーティー全員転生者!? 元オタクは黒い剣士の薬草になる
むらくも
BL
楽しみにしてたゲームを入手した!
のに、事故に遭った俺はそのゲームの世界へ転生したみたいだった。
仕方がないから異世界でサバイバル……って職業僧侶!? 攻撃手段は杖で殴るだけ!?
職業ガチャ大外れの俺が出会ったのは、無茶苦茶な戦い方の剣士だった。
回復してやったら「私の薬草になれ」って……人をアイテム扱いしてんじゃねぇーーッッ!
元オタクの組んだパーティは元悪役令息、元悪役令嬢、元腐女子……おい待て変なの入ってない!?
何故か転生者が集まった、奇妙なパーティの珍道中ファンタジーBL。
※戦闘描写に少々流血表現が入ります。
※BL要素はほんのりです。
天涯孤独になった少年は、元兵士の優しいオジサンと幸せに生きる
ir(いる)
BL
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元兵士の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる