異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった

藤いろ

文字の大きさ
上 下
20 / 72

第20話・アフタヌーンパーティー

しおりを挟む
「・・・そうだねぇ。確かにそう」
納得してくれた!これで少しは時間が・・・・。
「いえ、話さなくて大丈夫です!」
アラジンさん?
そう言うとアラジンさんは俺の元に来て俺を抱きしめた。
「!?!?」
「無理をさせてすみません、天使」
「な~何してんだよ!アラジンてめー!」
次はアーズさんが混乱中の俺と抱きしめてきた!
「俺も!俺も!」
とバイコさんが続いて同じ事をしてくる。
俺は更に混乱した。
訳もわからず自分に攻撃しそうだ。
「なんだこりゃ」
モルジアナさんが代弁してくれる。
「天使、僕らの事を考えてくれるのとても嬉しいです。が、天使は自分の事だけ考えてください」
「いや、でも!俺の答えで皆んなが!」
「天使、僕らは天使に守られるより天使を守る存在になりたいんです」
「おお、それには同意だな!好きな人は守らなきゃよ!」
「誰か訳してくれ」
「お前は我が君をどうしたいって話!」
「それは×××して×××だな。それに」
「欲望の話はしてねぇよ!守りたいか守られたいか!」
「それは守りたいさ、大切な人だ」
「そういう事です、天使。だから貴方のしたい事してください」
涙が出そうになる。
こんなに考えてもらえた事があっただろうか。それをこんなに伝えてくれた人たちはいただろうか。
これがニセモノの気持ちだとしても涙が堪えきれない。
「天使」
「我が君」
「マスター」
これがニセモノの気持ちなら俺がするべき事はこの人たちを元に戻して、幸せにする事!
「俺は・・・・皆んなが幸せになる事・・・それが良い!だから・・・」
俺はアラジンさん達から離れる。
「シンドバッドさん、改めて言います。話を聞かせてください。それから判断します!」
「クロちゃん・・・同じ言葉だけど重みが違うねぇ。それに目が違う。」
「天使!」
「大丈夫です、アラジンさん。大丈夫」
「皆、武器を下ろしてぇ。宴の席じゃ話に合わないねぇ、モルジアナはお茶の準備を。カシムは花の間に円卓を用意してぇ。アリババは~大人しくしててぇ」
「「はい!!」」
カシムさんとモルジアナさんが大広間を出ていく。
直立不動のアリババさん。
「クロちゃん、場所を変えて話をしよう」
「アーズさんとバイコさんも一緒でも大丈夫ですか?」
「当然。こっちもアリババ、カシム、モルジアナを同席させるぅ。それ以外の親衛隊、兵士はなしにするから」
「はい、じゃあそれでお願いします」
それから30分くらいで準備は完了して、俺達は花の間と呼ばれる先の先まで花で囲まれた部屋に案内される。広さは花で全然分からない。
部屋の真ん中には円卓。その上にアフタヌーンティーの様なお茶と見た事ないお菓子が並ぶ。
俺達は円卓に座る。
円卓には俺、アラジンさん、アーズさん、バイコさん、シンドバッドさん、カシムさん、アリババさん、モルジアナさん。
モルジアナさんが全員にお茶配り終えると俺の向かい側に座るシンドバッドさんが言う。
「じゃあ話そうか、全てを話そう。これまでの事とこれからの事」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

異世界召喚チート騎士は竜姫に一生の愛を誓う

はやしかわともえ
BL
11月BL大賞用小説です。 主人公がチート。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 励みになります。 ※完結次第一挙公開。

この恋は無双

ぽめた
BL
 タリュスティン・マクヴィス。愛称タリュス。十四歳の少年。とてつもない美貌の持ち主だが本人に自覚がなく、よく女の子に間違われて困るなぁ程度の認識で軽率に他人を魅了してしまう顔面兵器。  サークス・イグニシオン。愛称サーク(ただしタリュスにしか呼ばせない)。万年二十五歳の成人男性。世界に四人しかいない白金と呼ばれる称号を持つ優れた魔術師。身分に関係なく他人には態度が悪い。  とある平和な国に居を構え、相棒として共に暮らしていた二人が辿る、比類なき恋の行方は。 *←少し性的な表現を含みます。 苦手な方、15歳未満の方は閲覧を避けてくださいね。

【連載】異世界でのんびり食堂経営

茜カナコ
BL
異世界に飛ばされた健(たける)と大翔(ひろと)の、食堂経営スローライフ。

目覚めたそこはBLゲームの中だった。

BL
ーーパッパー!! キキーッ! …ドンッ!! 鳴り響くトラックのクラクションと闇夜を一点だけ照らすヘッドライト‥ 身体が曲線を描いて宙に浮く… 全ての景色がスローモーションで… 全身を襲う痛みと共に訪れた闇は変に心地よくて、目を開けたらそこは――‥ 『ぇ゙ッ・・・ ここ、どこ!?』 異世界だった。 否、 腐女子だった姉ちゃんが愛用していた『ファンタジア王国と精霊の愛し子』とかいう… なんとも最悪なことに乙女ゲームは乙女ゲームでも… BLゲームの世界だった。

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

処理中です...