異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった

藤いろ

文字の大きさ
上 下
17 / 72

第17話・この世界に女の人はいない

しおりを挟む
シンドバッドさんを中心にソファに座り、細マッチョ達が舞い、筋肉たっぷりマッチョ達が料理をドンドン運んでくる。
「さぁ食べてぇ!いっーぱいあるからぁ!」
「み、見た事ない料理もある・・・!」
「ヤベェぜ、これ最後の晩餐か?」
汗まみれから涎まみれになったバイコさんとアーズさんが料理を凝視する。
まぁ俺も似た様な状態なんだけど。
「さぁ食べよぉ~」
シンドバッドさんの一言で解き離れた動物の様に俺とバイコさんとアーズさんは貪る様に食べまくった。
「品のない奴らだ」
「ハハッ昔のアリババの様だなぁ」
「えっ!?」
アリババさんとカシムさんは他数人の親衛隊らしき人達とソファの周りに立ち警備をしている。
一緒に食べたりはしないのか、かなりシンドバッドさんに近いと思ったんだけど。
やっぱりそこら辺は仕事なんだな。
そしてアラジンさんは食べ方も綺麗だ。慣れてる感じするなぁ。
「どうぉクロちゃん、美味しいぃ?」
「最高です!料理長を読んでください!お礼を言いたい!」
「だってよぉ料理長ぉ」
「おお、俺か」
「え!?モルジアナさん!?」
アリババさん達と一緒に並ぶモルジアナさんに声をかける。
「おうよ、俺は親衛隊兼料理長兼お前の世話係なんだよ」
「仕事抱えすぎだー」
「モルジアナはすごく優秀だからねぇ」
「昨日の夜から仕込みしてさ!頑張ったんだぜ!」
「最高です!」
「そうだろそうだろ!へへっ!」
めっちゃ笑顔、可愛い!
「こんな手料理の美味しい彼女が欲しかった人生だった」
「カノジョ?何それぇ??あ~クロちゃんの好きな人ぉ?」
「いや彼女ですよ、恋人」
「カノジョって人が好きな人だったのぉ?」
「え??」
「えぇ??」
俺とシンドバッドさんの頭に?が浮かぶ。
「彼女って恋人ですよ、彼女はえーと女の人の恋人」
「オンナノヒトぉ??」
「て、クロちゃん。それはどういう意味ですか?」
「モグモグモガモグ!!」
「いやバイコちゃんと食ってから喋れ。我が君、恋人は分かるぜ。それは将来の俺だ。だけどオンナノヒトっての俺も分からん」
??俺は混乱する。え、これ以上どう説明したら良いんだ?
「ホラ!例えばモルジアナさんが俺の恋人になったら彼女!」
「そうなぉ!モルジアナ!?」
「モルジアナ君、いつの間に・・・・?」
「オイ!ちびっ子てめー!!」
「モグモガ!ぷはっ!マスター今何て言ったんですか!?グランド語分かりません!」
「え!?俺クロちゃんと恋人だったの!?」
「あーもう!例えば!!めんどくさいな!!」
あーもう!めんどくさいな!!
「だからモルジアナさんは女の子でしょ?だからー」
「違ぇよ!さっきも言ってたけどよ、俺はオンナノコじゃなくてモルジアナ・グランドだっての!」
「だから名前じゃなくて~!」
「・・・・ちなみに僕はその名前になるとどうなりますか?クロちゃん」
「男の人、男の子ですね」
「・・・・個別の、種の呼び名ですか。」
「あー!そうそれが近いです!」
「ん~グランドにはない呼び方だねぇ。他でも聞いた事ないなぁ」
七つの海を制覇したシンドバッドさんが知らない??
じゃあ男女はこの世界では何て呼ぶんだ??
「グランドでは例えばシンドバッドさんとモルジアナさんは個別の種の呼び方では何て言うんですか?」
「私とモルジアナだと難しいなぁ。身分差くらいしかないしぃ」
「クロちゃん。他の者はどう分けますか?」
「他ってモルジアナさんだけ女の子ですね。あとは男の子」
「モルジアナだけ?・・・・共通点が見つからないですね」
えーあるでしょ分かりやすいのが。でも、これは中々言いづらいしなぁ。
胸でも良いけど、モルジアナさん全くだから。失礼になるし気にしてるかもだし。
「何だ!?俺だけ何が違うんだ!?クロちゃん!」
何だか焦った様に迫ってくるモルジアナさん。
「ちびっ子って事か??」
「うるせぇな身長の事言うな!悪党面!!」
「誰が悪党面だ!ナイスなイケメンだろうが!」
「なー何話してんだよ??」
バイコさんがアーズさんに翻訳を求める。
バイコさんにはあとで教えてあげよう。
「クロちゃん!教えてくれよ!!なぁ~!!」
イヤイヤ言えないよ!完全にセクハラだよ!!
「クロちゃんはそれを言ったらモルジアナが怒ると思ってるぅ?」
シンドバッドさん察する能力が高い!そう!そうなんです!
「モルジアナ~何を言われても絶対怒っちゃダメだよぉ」
「え~~、ん~まぁ分かりました!」
「じゃあクロちゃんどうぞぉ」
マジか、言うのか!仕方ない!ここはシンドバッドさんを信じて!
俺はそっとモルジアナさんに耳打ちする。
「うん、は?いやいや何言ってんだ?あるぞ」
「は??」
「あるに決まってんだろ」
いやいや何言ってんだはそっちじゃ。
「こっち来いよ、ほらな」
オブジェの裏に呼び出されて見せられる。アレを。
あった。
え、モルジアナさんって男の子なの!!!?
「モルジアナ~どう??」
「よく分かんないです。何かクロちゃんショック受けてるし」
俺は気付いたら膝から崩れ落ちていた。
「ちびっ子!我が君に何した!?」
「何もしてねーよ!ここ見せただけだよ」
「「何で!?」」
シンドバッドさん、アラジンさん、シンドバッドさん3人のツッコミが入る。
「いや、クロちゃんがこれがあるのがオトコノコでないのがオンナノコだって言うから」
「クロちゃん、それがない人間なんていませんよ?」
え、今アラジンさん何て言った?
ない人間なんていない・・・・?
じゃあこの世界に女の人は・・・・いない?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。

羽海汐遠
ファンタジー
 最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。  彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。  残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。  最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。  そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。  彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。  人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。  彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。  『カクヨム』  2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。  2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。  『小説家になろう』  2024.9『累計PV1800万回』達成作品。  ※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。  小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/   カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796  ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709  ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

セカンドライフは魔皇の花嫁

仁蕾
BL
星呂康泰、十八歳。 ある日の夕方、家に帰れば知らない男がそこに居た。 黒を纏った男。さらりとした黒髪。血のように赤い双眸。雪のように白い肌。 黒髪をかき分けて存在を主張するのは、後方に捻れて伸びるムフロンのような一対の角。 本来なら白いはずの目玉は黒い。 「お帰りなさいませ、皇妃閣下」 男は美しく微笑んだ。 ---------------------------------------- ▽なろうさんでもこっそり公開中▽ https://ncode.syosetu.com/n3184fb/

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。 領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。 *** 王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。 ・ハピエン ・CP左右固定(リバありません) ・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません) です。 べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。 *** 2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

引き籠りたい魔術師殿はそうもいかないかもしれない

いろり
BL
騎士×魔術師の予定 

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

異世界召喚チート騎士は竜姫に一生の愛を誓う

はやしかわともえ
BL
11月BL大賞用小説です。 主人公がチート。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 励みになります。 ※完結次第一挙公開。

処理中です...