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第一章

ここは?? ②

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 疑問を何一つ解決出来ないまましばらく進んでいくと、ぼんやりとした明かりが見えてきた。

 オレは明かりの方へと導かれるように進んでいくと、少しだけ開けた場所に出る。

 辺りを見渡すと両脇に店のような所がある。


 ここも、相変わらず緑色のタイルに覆われていた。



 ここは店だったような感じになってはいるが、どうも商品などが置かれてるわけではない。


 敷いて言うなら古ぼけた台が無造作に置かれてあるだけ。
 そして、ボロボロに破れたアーケードが掛
かっているぐらいだ。


(ん??あれは、人か??)

 店の前には数人の人影がある。

 俺はほっと胸を撫で下ろし、その人影に近寄ろうとした。

 だが、

(いや、待て。なんだ、あれは??)

 オレは、足を止めると緩んだ緊張が再びピークに達する。

 実体はあるのか??見えている人影は確かに人影だが⋯⋯。

 立体感はなく影だけのようにも見える。


 ぁ⋯⋯ぁあ⋯⋯⋯⋯ぁぁああ



 うっ⋯⋯ぅぅううぉぉぁぁ



 その人(?)達は何かを話しているのか??
 低い呻き声のような音が聞こえてくる。


 どこか感情が乗っているような、何か言いたげな感じだ。

 ゾクッ

 オレは、背すじに強烈な悪寒を感じる。
 と、同時に突然心を射抜くような鋭い視線を感じた。

 よく見てみると、顔らしき所には全員目玉は無く真っ黒に大きく窪(くぼ)んでいた。


 ⋯⋯きっと⋯⋯きっと関わらないほうがいいだろう。

 オレは危険を感じ、構わず先に進むことにする。





 歩きながら、フッと疑問を感じる。

 なぜオレは、こんなまともじゃない所を平然と進めるんだろうか??


 ただ、進むことに猛烈な使命感を感じてしかたがない。




 ここはどこなのだろうか??

 何処へ向かっているのだろうか??

 なぜ進んでいるんだろうか??

 あいつらはなんなんだ??

 どうして、オレはここいる??

 この先には一体何が??




 すべてが疑問のままなのに、なぜか足は止まらなかった。
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