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第4話 お弁当

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チャイムがなり、授業が始まる。
ぼーとしながら授業が終わるのをとにかく待つ。

そして当てられないように祈る。
幼馴染はいきなり当てられても完璧に答えを
言っていた。
相変わらずクラスメイトから
尊敬の眼差しを開けていた。

そして俺は目つきが悪いという理由で
当てられ、答えられずに冷ややかな目でみられた。
そして幼馴染が吹き出しそうな顔をしていたのを
俺は忘れない。

長い長い授業が終わり、弁当の時間になる。
いつも通り外の誰もいない所に行き、
1人でご飯を食べる。

最近のお気に入りの場所は体育館裏だ。
タバコが何故か落ちているが誰も来なくて
安心できる。
幼馴染はというと
クラスメイトや他クラスから誘われまくっていて
大変そうだった。

人気者は大変そうだしそう考えると
陰キャは楽だなと考えてながら
体育館裏へ行くと…

「あっ」
「あっ」

先客がいた。

見たところ後輩の1年女子だった。
第一印象は巨乳で第二印象は可愛いだった。

「あ、すみません今日は別のところで食べます。」

「あ、あ、あ、いっいえ私が移動します!」

「早い者勝ちだからいいですって」

「いっいえ 本当に移動します!」

うわー面倒くさいタイプだ
だが気持ちはわかる
何故なら俺も陰キャだからだ

「じゃあもう一緒に食べますか?」

「ぇっえっえー、はっはい私でよければ…。

そうして食べ始めることにしたが…

会話がない
当たり前だ、喋れないから隠れて食べるのだ
ここで高校生活のことを聞いたりしてはダメだろう
普通の高校生相手なら大丈夫だが、相手は
体育館裏で食べるような陰キャだ
こういうのは逆効果だ
こういう時は喋らないことが一番
それが一番安心するものだ

しかしこの子めちゃくちゃ可愛い
幼馴染と良い勝負じゃないか?
だが幼馴染とは対照的な高校生活だ。

この感じはおそらく…クラスで女子グループから
除け者にされているやつだ。

可愛い女子はコミ力が無いとクラスの女子から
いじめられやすい。
幼馴染はコミ力があったため人気者なのだ。

俺みたいなフツメン陰キャのような救いようが
ない人間ならある意味無敵だが、
こういう系は高校生活が辛いものだ。

「あっあの…
 ありがとうございました。」

「ん?」

「私誰と一緒に食べたことがなくて…
 憧れていたんです。
 あっ! すみません
 こんなこと言ってもわかりませんよね…

「気持ちは死ぬほどわかる」
 
えっ?っと言っているような顔をしている。

「俺だって友達がいないからここで
 食べているんだもん。」

「そっそうですか…
 私と同じですね」

そう言ってその子は笑った。

その後色々と話し、また明日も一緒に
食べると約束して解散した。

そういや多分俺も初めてだったな
誰かと一緒に食べたのは…
幼馴染とは…食べたことあったっけ?
どうだっけ…?忘れたが
あいつ人気者だし多分ないかな

そんなことを思いながら教室は戻った。
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