【完結】目が覚めたら縛られてる(しかも異世界)

サイ

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番外編4 アスラという少年

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 アスラの周りには人が増やされた。
 しかし昼夜変わりなく人の目があるということはアスラ自身をさらに追い詰めた。
 心配しなくてもちゃんと役目は果たす。――果たさないといけないのに。
 監視の目が増えるたび。栄養を無理やり注入されるたび。アスラは道具としても不十分なのだと言われている気分だった。
 こんなものなくても私は・・・。
 しかし無理に食べようとすると、食べたものはいつまでも胃の中にあった。結局吐き出さずにはおれなかった。吐き出したのちに、お前は無能だと再確認させられているようだった。
 そんな時に耳にしてしまう。
 ――レポクルム。
 幼いころからの習慣で、書庫へ向かった帰りだった。ジュリアスのように大掛かりな魔力は使えないが、古の複雑な魔法は特に得意だ。書庫へ通うために、身代わりの自分を作って目くらましをすれば、使用人程度は騙せる。
 食事を消化し、この体の不調を治す手がかりが欲しかった。古書を読み漁り、その帰り道の事だった。
 使用人の口からその名が出たのは。
 ――じゃあそれを使うって?
 ――まだらしいけど。
 ――時間の問題なのかしら。
 ――どうしてこんなことになってしまったのか・・・。
 アスラはその場に崩れ落ちた。
「は、はは・・・ははは・・・」
 自分でもなぜか分からないが、笑いが止まらなかった。
 ついに私は消されるのだ。
 この世のすべての人から、お前はもう用済みだと言われたようだった。
 無理もないという思いと、どこまで耐えなくてはいけないのかという思いと。
 虚無感、絶望感。アスラは気が付いたら城壁の上にいた。
 遠く遠く見渡せる街並み。一族の村は遥か彼方で見えない。
 器のために産んだのなら。どうして生まれた時に感情を奪ってくれなかったんだ。
 アスラは詠唱を始めた。巨大な爆発を引き起こす呪文。試しにいくつか放てば、城壁を崩れ落ちさせる。一つ破壊するたびにアスラはどこかすっきりとするのを感じた。
 これだ。
 アスラはより大きく魔力を練り直した。それは巨大に膨れ上がり、頭上にぽっかりと黒い円を浮かび上がらせる。
 遠くに兵士たちの怒号が聞こえる。何かを叫んでいるがもうアスラには聞こえなかった。
 消えてしまおう。もっと早くにこうすればよかった。
「アスラ!!」
 詠唱を完成させた直後。激しい衝撃と、身体を覆う慣れた感触。アスラは弾き飛ばされる衝撃で耳鳴りと共に意識を失った。



 アスラは死ねなかった。
 目を覚ますと侍従が状況を教えてくれた。爆発によりジュリアスが駆けつけ、身を挺して庇ったのだと。
 ああ、そうだ。私が死ねばジュリアスも死んでしまう。
 彼はさぞかし肝を冷やしただろう。
 なぜあんなことをしたのか、とはだれも聞いてこなかった。
 壊れた道具が今更誤作動を起こしても気にもならないのだろう。
 
 アスラは自分でも何をしているのかよくわからなかった。
 いっそ果てしなく遠くまで行ってしまおうかと思ったが、邪魔をする者たちがいたので倒した。結局その時もジュリアスが捕まえに来た。
 ジュリアスがいる限り、彼は命がけで自分を留めるのだ。
 そう思ってからはジュリアスを排除しようと画策したがどれもうまくはいかなかった。
 浄化の役目については、自分から「縛ってくれ」と頼んだ。いっそ道具に徹すれば楽になれると思った。
 ジュリアスはもはや何も語らなかった。ただ黙ってアスラを抱き、また黙って去っていった。
 やっと望むような形になったのに、アスラはますます状態が悪くなった。食べてなくても吐くようになった。昼夜の区別がつかず、ずっと独り言を言うこともあった。
 もうこうなればレポクルムを使ってくれと思ったが、それを提案する気力もなかった。
 交わりのさなかにジュリアスの顔を見るのもつらくなった。つらそうな顔で私を抱くジュリアスを見ていたくなかった。
 アスラは強い睡眠薬を使うようになった。
 役目の時はそれを飲めばすべて終わっている。目が覚めると慣れたけだるさと少しの痛みを感じ、ひとりベッドで身体を抱きしめた。この体の感覚は嫌いではなかったから。
 耐性のできやすい身体だからか、栄養を注入している関係か、睡眠薬は徐々に効きが悪くなった。効きが悪くなれば薬に加えて魔法も使うようになった。
 やっとたどり着いた安寧を得る方法を逃すわけにいかなかった。
 
 その日はいつもの役目の日だった。
 「アスラ・・・」
 熱い吐息を首筋に感じて、はっとした。
 体は重く指一本動かないと言うのに。
 魔法と薬の加減が悪かったのだろう、意識だけが先に戻ってしまった。
 なんて言うことだ。アスラは絶望した。
 目を開けることもできないから真っ暗で、触れられる感覚だけが鮮明だ。
 縄の拘束に沿って、優しい手が肌をすべる。
 久しぶりの感触にアスラは涙が出そうになった。この人の手つきはこんなにも優しかっただろうか。まるでガラス細工を扱うように、それでいて愛おしむように、ゆっくりと時間をかけてすべっていく。
「アスラ・・・アスラ」
 ジュリアスは何度もその名を呼び、体中に唇を寄せた。時折湿った感触に、味わうように舐められているのだと分かる。いつまでも長い時間、ジュリアスはそうやってアスラを味わっていた。唇、首筋、耳の中まで。指、腕、そして胸の突起にたどり着き、人一倍執拗にそこを責め立てる。舌で転がし、吸い上げ、時折軽く噛んで。身を捩りたいほどの快楽なのに微動だにできない、拷問のような時間だった。
 お互いに体液交換した結果体は熱を帯び息も荒いと言うのに、ジュリアスはなかなか体をつなげて終わらせようとはしなかった。
 上半身に掛け物が掛けられる。終わったのか、と息をついたのも束の間。今度は太ももを手が滑っていく。そこも何度も撫で回され、徐々に際どい付け根の方へと手が回る。熱を集める前の部分には触らず指がゆっくりと後ろへと回り、穴の周りを探るように動いた。
 きゅ、と勝手に締めるように動くのが自分でもわかった。この体はこんなに反応をするのか。まるで誘っているようではないか。
 恥ずかしくてたまらないが、それも表出することなく意識のみでのことだ。
 つぷ、とジュリアスの太い指が入った。少しも抵抗を感じず、むしろもっと、もっととうごめくようにその指を締め付けているのが分かる。体が欲しているのだ。
 次の瞬間、今まで触られていなかった前の部分が唐突に生温かい感触に包まれた。間髪入れずそこは水音を立てながらうねり強烈な快感が押し寄せる。
 ――っ、こ、これは・・・!!
 舐められているのだとやっと気づいた。ジュリアスのあの口が今、自分のものを咥え、しゃぶり尽くしているのだと。
 容赦のない責め方だった。知らぬ間に自分の弱点をこの男は知り尽くしていたのだ。後ろで敏感なところを刺激されながら、前は縊れをなぞり、先端を吸い上げ、大きく動かされ――。とてつもない絶頂はすぐに訪れた。
 意識がなくともびくり、と体は跳ね、精を放つ。
 やがて体はひっくり返されて、ようやく入れる気になったのかと思う。
 しかし、後ろの指が抜かれたと思ったら、今度は双丘を左右に割り開き、あらわになったその蕾にジュリアスは事もあろうか、顔を寄せたのだった。
 ――うそ、うそ!
 そんなこと、許さない!動けていたら怒りに震えていただろう。もしくは羞恥に震えたのかもしれない。
 しかしアスラの体は全く動かず、ジュリアスの舌はなんの抵抗もなくそこへ押し入ってきた。しかも、先ほどアスラが放ったものを、じゅぷ、じゅぶ、と中へ押し込むようにしながら。
 そんなことをしなくても十分に解れていると言うのに、無遠慮に舌に動かれ、前後左右、ぐるりと一周、ぬるぬると舌が動き回る。最後にはそこを吸うように、ずずず、と音を立ててから離れていった。
 そしてようやく後ろにジュリアスのものがあてがわれる。
 熱く硬いものがゆっくりと中へと入ってきた。
 体が弛緩しているからか、記憶にあるよりも全く抵抗はない。それよりもジュリアスは全て入れず、浅い部分を擦るように動いた。そこはアスラの最も敏感なところかもしれない。そこを擦られる度に爪先まで痺れるような快感が与えられる。
 体が動けば間違いなく逃げ出していた、今まで経験したことのないほどの快感。
 私の体はいつのまにこんなことになってしまったのか。
 前も優しくあやすようにゆるゆると触れられ、アスラはすぐに再び精を放った。余韻でびく、びくと体が痙攣し、そのせいで中が蠢き締めつける。
 ジュリアスは苦しげな呼吸を繰り返しながら、それでも荒々しさとは無縁の腰の動きで、ゆっくりと精を放った。
 魔力が融合していく。浄化がなったのだ。ジュリアスの体から、壮健ないつもの魔力を感じた。
 寝ていても役目を果たせて、よかった。
 終わってみて感じたのはそれだった。
 ジュリアスはだいぶ経ってからアスラの中から己のものを抜いた。それまでずっと抱きしめられていた。
 ジュリアスの吐息はまだまだ熱く、ずっと肌で感じていた。
 するする、と衣擦れの音がした。ジュリアスが服を着たのだろう。
 あとは侍従が呼ばれて体が清められるはずだ。まだしばらくはこの感覚だけが意識できる状態が続くのかと少し面倒に思いつつも、心地よい疲れが身を包んでいるので身を任せるのもいいかと思えた。
 しかしいつまでも侍従は呼ばれなかった。
 ジュリアスはアスラの全身を自ら清め始めたのだった。
 暖かく絞った布で丁寧に拭かれていく。
 ジュリアスは、こんなことをしていたのか。
 アスラは驚いて混乱していた。
 黙々と体が清められていく。ジュリアスは片付けまでやる律儀な性格なのか、と思い始めたとき。
「うっ、う・・・」
 初めはなんの音かわからなかった。
 今まで聞いたことのない音だったから。
「うっ、ぐ・・・く、アス、ラ・・・」
 名を呼ばれてそれがジュリアスの泣き声なのだと気づいた。
 ジュリアスが泣いていた。ずず、と鼻を啜りながら。
「ううっ、うっ、うう・・・、ふ、うっ、うっ、ううあ・・・」
 何を泣くことがあるのだ。浄化が終わり、文字通り道具となった私を使い終わった後で。
 アスラはひたすら混乱した。
「アスラ・・・すまない。ううっ、ご、ごめん、うっ、ごめ・・・」
 ジュリアスはひたすらアスラに謝っていた。子どものように泣きながら、丁寧に丁寧にアスラを清め上げていった。
 すべてを終えて服を着せてから、ジュリアスはぎゅっとアスラを抱きしめていた。長い長い間抱きしめていた。やはりジュリアスは泣き続けていた。もしかしたらアスラを抱いているときから泣いていたのかもしれない。
 抱きしめられ、何度も頬を摺り寄せられ、アスラは自分がジュリアスの宝物になったような気になった。
 初めての感覚だった。
「アスラ・・・うう、あい、愛してる・・・愛して、ごめんなさい」
 呼吸もままならないほどにジュリアスが泣いている。
「私がいなければ・・・うう・・・アスラ。ごめんなさい・・・私のせいで・・・う、うう」
 髪を撫でられ、頬を撫でられ、まつ毛を、唇を。ジュリアスの指が名残惜しそうに触れていく。
 最後にぎゅっと抱きしめられて、ようやくゆっくりとジュリアスは離れた。
 最後にそっと頭を撫でられる。
「明日が、あなたにとって、今日より幸せな日になりますように」
 ジュリアスはちゅ、とアスラの頭に触れる自分の手の甲にキスをしてからそっと離れ去っていった。
 

 動くようになった手をじっと見つめて、アスラは思い出していた。
 ジュリアスの息づかい。ジュリアスの手、ジュリアスの涙・・・。
 考えがまとまらず呆然としている。
 ジュリアスの必死な声。
 ――愛してる。
 ――愛して、ごめんなさい。
 ――私がいなければ。
 これまでアスラは一度も愛を信じることができなかった。
 居場所すらない空虚な道具。そんな自分に愛を語るのは、何か目的がある嘘でしかないと思っていた。
 愛してしまわないようにしていた。愛してしまえば、その人が去るとききっと自分は壊れてしまうと。
 だからこの胸の痛みを、愛ではないと必死で押し殺していた。不快な嫌悪感であると。
 どうして信じられなかったのだろう。
 ジュリアスの美しい金の髪。ジュリアスの灰色の瞳。大きな温かい手。思い出すだけで、こんなにも苦しい。離れたくない。ずっと触れていたい。
 泣きながら私の身体を拭いてくれたあの人は、望めばきっと永遠に触れ合っていてくれたはずだ。
 私の涙をなくすために、どんなことでもしてくれただろうに。

 ああ、私もです、ジュリアス。私も貴方を愛しているのに。
 どうして憎しみを募らせていたのだろう。
 いますぐ追いかけて縋り付いて抱きしめたい。貴方の涙をぬぐいたい。
 けれどそれはできなかった。
 アスラは自分の今までの姿を十分にわかっていた。
 きっとまた同じことを繰り返す。
 ジュリアスの溢れんばかりの愛を、疑い、罵り、拒絶し。愛しているのに憎んでしまう。ジュリアスを疑い、もし彼が離れていくと思ってしまったら。きっとこの手で殺しすべてを終わらせてしまう・・・。

 アスラはそこまで想像して背筋を凍らせた。

 ああ、憎い。憎くて仕方がない。
 こんな私になってしまった。ただ人を愛することがどうしてこんなに難しいんだろう。
 私だけどうしてうまくできない。
 愛することを教えてくれなかった一族が。
 道具であれとしたこの世界が。
 憎い。
 
 アスラは毎日書庫に通った。
 朝から晩まで書庫で調べものに没頭した。
 どうしたらいい。
 こんな国、滅ぼしてしまいたいと思い、国一つ滅ぼす古代魔法も編み出した。
 けれどこれはあの人が悲しむだろう、と破り捨てる。
 自分を消す方法もたくさん見つけた。だがアスラの消滅はジュリアスの死にもつながる。それも破棄した。
 器の気質を受け継ぐ方法も見つけた。これなら。ジュリアスを癒してくれる後継者を見つければ。
 ――いや、できない。
 ジュリアスの囁きが頭から離れなかった。胸を熱くする愛の言葉。
 ジュリアスの愛を別の人が受け取るなんて。
 ああ、私はやっぱりなんて貪欲でできの悪い道具なんだ。愛する人のために自分をあきらめることもできないなんて。

 その間もジュリアスは眠ったアスラを抱き続けている。
 最近のジュリアスは少し恐ろしい。
 いっそ共に死のうか、と呟いていた。
 人形のようなアスラを抱き続けて、もう色々なことがどうでもいい、と。
 アスラは焦った。
 寝る間も惜しんで調べ物に没頭した。

 そして、アスラはついにそれを見つける。

「あった……」



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