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第2章
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いつの間にか理菜は、ベットに寝かされていた。
薄っすらと開けた目に飛び込んで来たのは、良樹のキレイな寝顔。キレイに染め上げられた金色の髪は、とても柔らかそうで思わず触れてしまいたくなる。
そんなことを考えてる理菜の身体には、良樹の腕が絡まっていて、しっかりと理菜を抱きしめていた。
そんな時間が嬉しくて、でも恥ずかしくなっていた。
「ん……っ」
寝ぼけた声を出す良樹。一瞬、目を開けてこっちを見たが、理菜を抱きなおすとまた目を閉じた。
理菜は気になっていた。
学校で理菜は男子の同級生から先輩たちまで、好奇の目に晒されている。
それは「ヤりたい」という意思表示。
擦れ違う度に言われるその言葉。
何がそんなにヤりたいと思うのかは理菜には理解不能で、だけど良樹はこんな自分とヤろうと思ってるのか分からないけど、要求して来なくてただこうして眠っていたりするだけだった。
だから良樹は平気なのかって気になってしまう。なのに、聞く勇気が今までなかった。
「平気……なのかな」
小さな声で呟いた筈なのに隣で寝ていた良樹にちゃんと気付いてて、目を閉じたままで答えが返って来た。
「なにが」
ボソッと返ってきた声に理菜は驚いた。
「うわっ。起きてたの?」
「ああ」
目を開けてこっちを見る良樹は、やっぱり寝惚けているようだった。
しっかりと理菜を抱いたままの良樹は、理菜にもう一度言う。
「何がなんだ」
「え」
「何が平気なんだ」
「あ……。聞いてたんだ」
「聞こえた」
耳元で聞こえるその声がくすぐったい。
「で、何が?」
その問いかけに戸惑った。どう話していいのか、分からない。
答えが知りたかったワケでもないし、それに聞いちゃってから「ヤりたいからヤらせて」なんて答えが出てきたら困る。
そんな風に考えている理菜を知ってるのか知らないのか。
良樹は理菜にちゃんと言わせようとする。
「言え」
でも黙ることはさせてはくれないらしい。
「リナ」
体制を変えて理菜を見下ろす。そんな良樹に理菜はドキドキしっぱなしだ。
なのに、どうしてなんだろうと思う。
(あたし、なんでそう思わないんだろう)
男と女の考えって違うのかもしれない。
そう考えてみるけど、答えが分からない。
「リナ。言え」
言わない理菜に睨む良樹に、困った顔のまま話し出した。
「……あのね」
どう言っていいのか、分からなくて言葉を探す。でも良樹はちゃんと待っていてくれる。
理菜がちゃんと話すのを待っててくれる。
「ヨシキさんは……、あの……、あたしとシたいと思わないの?」
その言葉に良樹驚いて、そんな言葉を言った自分自身が恥ずかしくて、顔を逸らしたくらいだった。
「なんで」
「あの……そう思わないのかなって」
「なんでそう思う」
「え」
低い声に少しビビリながらも、良樹を見る。
その顔はなんて言うのか、怒ってるようにも困ってるようにも見えた。理菜はそんな良樹に、どうすればいいのか分からなくなっていた。
「リナ」
理菜の名前を呼んで、抱きしめてくれる。だけど良樹は理菜に手を出す事はない。
それに不安を感じることはなかったけど、不思議に思えた。
「男の人って……好きでもない人とでもデキちゃんでしょ」
そう口からそんな言葉が出ていた。
「お前ぇ……」
その顔は明らかに怒ってるって分かるくらいだった。
「お前…、俺を怒らせたいか」
低い。
とても低い声だった。
理菜は向けられたことのない、そんな声。
微かに理菜は震えていた。低い声は嫌いだった。
愚連隊特有のその低い声は嫌いだった。
──大嫌いなあの人を思い出すから。
──あの人の声も低かったから。
「リナ」
その声を聞きたくなくて、耳を塞いだ。
怒ってる良樹を見たくなくて目を閉じる。でもそんなことを許してくれる筈もなくて、理菜の手を外した。
「リナ。目ぇ、開けろっ」
小さく怒鳴ったその声。その声で理菜は身体をビクッと反応させた。
「なんでそう思うのか言え」
良樹は何がなんでも理由を言わせようとした。
そりゃそうだ。
いきなりあんなこと言われれば、気になるだろう。
「学校で……」
声が小さくなる理菜をじっと見る。でもちゃんと聞いてくれてる。
「あ?」
「……学校で男子と擦れ違うと言われる」
小さな声でそう言った。
理菜を見下ろしたまま黙って聞くその姿を、直視出来なかった。
「ヤらせろって」
その言葉に良樹の眉がぴくっと動いた。
「だから……誰でもいいのかなって。ヨシキさんはあたしにシてこないから、もしかして…って」
他の女の人と……って。
そういう思いが過っていた。
「リナ」
優しい声が降りてきた。
「確かに俺は昔、誰でも良かった。ヤれりゃ誰でも良かったんだ。でもお前は違ぇ。お前だけは違ぇんだ」
理菜の肩に額をつけて、切ない声で囁くように吐き出すその言葉に、理菜は思わず涙を流していた。
「お前を傷付けたくねぇ……。お前だけは傷付けたくねんだよ。だからお前に怖い思いをさせたくねーし、イヤな思いもさせたくねぇんだ」
「ヨシキ……さん」
理菜の顔を覗き込み、切ない顔を向けた良樹。理菜の頭に触れ、優しく撫でてくれる。
本当に大好きな人がそこにいるだけで、理菜は幸せを感じる。
なのに、なんであんなことを聞いてしまったのだろうか。
「お前さ、無防備なんだよ」
困った顔をしてみせた良樹。理菜といる時は、なんか口数が増えてるような気がする。
「無防備?」
「ああ。寝てる時、凄ぇ無防備過ぎ」
「そんなの、どうにもならないじゃん」
「だけどその無防備なとことかにも俺は欲情してんの、知らねーだろ」
「え」
理菜は顔を真っ赤にした。自分でも真っ赤になってるのが分かるくらいだった。
「そのお前の行動ひとつひとつに俺はいつも欲情してんだ。それを抑えてるこっちの身にもなれ」
理菜を抱きしめて耳元で囁くその声。
「こうしてるだけでもいいんだ。ヤりてぇけど、お前を傷つけて嫌われたくねー」
「ヨシキさん……」
「お前、二度もあんな目にあってんだ。んな簡単に手ぇ、出せるか。怖がらせるだけだろうが」
良樹は理菜のことを考えてくれていたんだ。
「ヨシキさん……」
理菜は良樹の背中に腕を回した。
こうしてるだけでもいい。
そう言ってくれたことが嬉しかった。
「シて……いいよ」
無理しているわけではない。本当にそう思ったから、その言葉が出てきた。
良樹が理菜のことをそう思ってくれてるから、この人に抱かれたいって思ってしまったんだ。
「リナ……」
驚いた顔の良樹。
そんな良樹をじっと見つめていた。
「出来るわけ……」
「シて欲しいの」
「リナ」
「忘れさせてよ。あの時のこと」
今でもまだ思い出しては怖い思う。クローゼットの中に入り込んでるあの時の制服。
あれはあのまままだ入ってる。
あれを捨てる覚悟が欲しい。
あの日。倉庫に行く途中で起きたあのこと。
その時に身につけていたものを捨てる覚悟が欲しい。
さっさと捨てればいいものを、捨てれない。
自分がダメなヤツに思えて仕方なかった。
「忘れさせてやる……」
耳元で聞こえたその声に理菜は安心して、良樹を見た。
良樹も理菜をじっと見つめてくれた。そして優しいキスをくれた。
何度も優しいキスをして、それがだんだんと深いものになっていく。
「息、止めんな」
そう言われても理菜は止めることしか出来ないでいた。
舌が口内に入って、理菜の舌を追い掛け回す。
今までに経験したことのないキスに、理菜はクラクラしてきた。
唇が離れ首筋に唇を這わす。耳たぶを軽く噛んではキスをして。首筋にいきそしてまた耳たぶにキスをした。
「……っ」
首筋に痛みを感じた。
そこに顔を埋めている良樹。理菜はその場所を吸われているってことに、気付かなかった。
右手を着ていたシャツの中へ入り込んだ。シャツの中に手を入れた良樹、そのままその手を下着の中へ滑り込ませた。
怖いという思いは何故かなかった。
あの時、されていた行為よりももっともっと優しくされていたからなのかもしれない。
相手が良樹だからなのかもしれない。
理菜は良樹の手の動きと唇の動きに、神経が全ていってて。
頭の中が真っ白になっていた。
いつの間にかお互い何も着ていない状態で抱き合っていた。
「リナ」
耳元で名前を呼ばれて、なんとも言えない顔を向ける。そんな理菜を見ては嬉しそうにしている。
「ヨシキさん……」
そう呼ぶと笑い、優しい手を理菜の髪に絡ませていた。その手を今度は理菜の太腿にゆっくりと触れていた。
良樹の手は優しく、理菜の身体を駆け巡る。耳元で聞こえる吐息が、理菜に届く。
理菜の息も上がってて。
自分が自分じゃないみたいだった。
「……んっ」
優しく触れてくる良樹。その度に身体中に走る初めての感覚。それがなんなのか理解出来ないで、ただ良樹にしがみ付いていた。
「リナ。我慢するな。声……出せ」
耳元でそう言う良樹の声がとても切ない。
その声が、理菜の胸をキュンとさせていた。
このまま、良樹とふたりでいられるのなら。
どんなに幸せだろうかと、考える。
今の理菜はこんなにも幸せだから──……。
薄っすらと開けた目に飛び込んで来たのは、良樹のキレイな寝顔。キレイに染め上げられた金色の髪は、とても柔らかそうで思わず触れてしまいたくなる。
そんなことを考えてる理菜の身体には、良樹の腕が絡まっていて、しっかりと理菜を抱きしめていた。
そんな時間が嬉しくて、でも恥ずかしくなっていた。
「ん……っ」
寝ぼけた声を出す良樹。一瞬、目を開けてこっちを見たが、理菜を抱きなおすとまた目を閉じた。
理菜は気になっていた。
学校で理菜は男子の同級生から先輩たちまで、好奇の目に晒されている。
それは「ヤりたい」という意思表示。
擦れ違う度に言われるその言葉。
何がそんなにヤりたいと思うのかは理菜には理解不能で、だけど良樹はこんな自分とヤろうと思ってるのか分からないけど、要求して来なくてただこうして眠っていたりするだけだった。
だから良樹は平気なのかって気になってしまう。なのに、聞く勇気が今までなかった。
「平気……なのかな」
小さな声で呟いた筈なのに隣で寝ていた良樹にちゃんと気付いてて、目を閉じたままで答えが返って来た。
「なにが」
ボソッと返ってきた声に理菜は驚いた。
「うわっ。起きてたの?」
「ああ」
目を開けてこっちを見る良樹は、やっぱり寝惚けているようだった。
しっかりと理菜を抱いたままの良樹は、理菜にもう一度言う。
「何がなんだ」
「え」
「何が平気なんだ」
「あ……。聞いてたんだ」
「聞こえた」
耳元で聞こえるその声がくすぐったい。
「で、何が?」
その問いかけに戸惑った。どう話していいのか、分からない。
答えが知りたかったワケでもないし、それに聞いちゃってから「ヤりたいからヤらせて」なんて答えが出てきたら困る。
そんな風に考えている理菜を知ってるのか知らないのか。
良樹は理菜にちゃんと言わせようとする。
「言え」
でも黙ることはさせてはくれないらしい。
「リナ」
体制を変えて理菜を見下ろす。そんな良樹に理菜はドキドキしっぱなしだ。
なのに、どうしてなんだろうと思う。
(あたし、なんでそう思わないんだろう)
男と女の考えって違うのかもしれない。
そう考えてみるけど、答えが分からない。
「リナ。言え」
言わない理菜に睨む良樹に、困った顔のまま話し出した。
「……あのね」
どう言っていいのか、分からなくて言葉を探す。でも良樹はちゃんと待っていてくれる。
理菜がちゃんと話すのを待っててくれる。
「ヨシキさんは……、あの……、あたしとシたいと思わないの?」
その言葉に良樹驚いて、そんな言葉を言った自分自身が恥ずかしくて、顔を逸らしたくらいだった。
「なんで」
「あの……そう思わないのかなって」
「なんでそう思う」
「え」
低い声に少しビビリながらも、良樹を見る。
その顔はなんて言うのか、怒ってるようにも困ってるようにも見えた。理菜はそんな良樹に、どうすればいいのか分からなくなっていた。
「リナ」
理菜の名前を呼んで、抱きしめてくれる。だけど良樹は理菜に手を出す事はない。
それに不安を感じることはなかったけど、不思議に思えた。
「男の人って……好きでもない人とでもデキちゃんでしょ」
そう口からそんな言葉が出ていた。
「お前ぇ……」
その顔は明らかに怒ってるって分かるくらいだった。
「お前…、俺を怒らせたいか」
低い。
とても低い声だった。
理菜は向けられたことのない、そんな声。
微かに理菜は震えていた。低い声は嫌いだった。
愚連隊特有のその低い声は嫌いだった。
──大嫌いなあの人を思い出すから。
──あの人の声も低かったから。
「リナ」
その声を聞きたくなくて、耳を塞いだ。
怒ってる良樹を見たくなくて目を閉じる。でもそんなことを許してくれる筈もなくて、理菜の手を外した。
「リナ。目ぇ、開けろっ」
小さく怒鳴ったその声。その声で理菜は身体をビクッと反応させた。
「なんでそう思うのか言え」
良樹は何がなんでも理由を言わせようとした。
そりゃそうだ。
いきなりあんなこと言われれば、気になるだろう。
「学校で……」
声が小さくなる理菜をじっと見る。でもちゃんと聞いてくれてる。
「あ?」
「……学校で男子と擦れ違うと言われる」
小さな声でそう言った。
理菜を見下ろしたまま黙って聞くその姿を、直視出来なかった。
「ヤらせろって」
その言葉に良樹の眉がぴくっと動いた。
「だから……誰でもいいのかなって。ヨシキさんはあたしにシてこないから、もしかして…って」
他の女の人と……って。
そういう思いが過っていた。
「リナ」
優しい声が降りてきた。
「確かに俺は昔、誰でも良かった。ヤれりゃ誰でも良かったんだ。でもお前は違ぇ。お前だけは違ぇんだ」
理菜の肩に額をつけて、切ない声で囁くように吐き出すその言葉に、理菜は思わず涙を流していた。
「お前を傷付けたくねぇ……。お前だけは傷付けたくねんだよ。だからお前に怖い思いをさせたくねーし、イヤな思いもさせたくねぇんだ」
「ヨシキ……さん」
理菜の顔を覗き込み、切ない顔を向けた良樹。理菜の頭に触れ、優しく撫でてくれる。
本当に大好きな人がそこにいるだけで、理菜は幸せを感じる。
なのに、なんであんなことを聞いてしまったのだろうか。
「お前さ、無防備なんだよ」
困った顔をしてみせた良樹。理菜といる時は、なんか口数が増えてるような気がする。
「無防備?」
「ああ。寝てる時、凄ぇ無防備過ぎ」
「そんなの、どうにもならないじゃん」
「だけどその無防備なとことかにも俺は欲情してんの、知らねーだろ」
「え」
理菜は顔を真っ赤にした。自分でも真っ赤になってるのが分かるくらいだった。
「そのお前の行動ひとつひとつに俺はいつも欲情してんだ。それを抑えてるこっちの身にもなれ」
理菜を抱きしめて耳元で囁くその声。
「こうしてるだけでもいいんだ。ヤりてぇけど、お前を傷つけて嫌われたくねー」
「ヨシキさん……」
「お前、二度もあんな目にあってんだ。んな簡単に手ぇ、出せるか。怖がらせるだけだろうが」
良樹は理菜のことを考えてくれていたんだ。
「ヨシキさん……」
理菜は良樹の背中に腕を回した。
こうしてるだけでもいい。
そう言ってくれたことが嬉しかった。
「シて……いいよ」
無理しているわけではない。本当にそう思ったから、その言葉が出てきた。
良樹が理菜のことをそう思ってくれてるから、この人に抱かれたいって思ってしまったんだ。
「リナ……」
驚いた顔の良樹。
そんな良樹をじっと見つめていた。
「出来るわけ……」
「シて欲しいの」
「リナ」
「忘れさせてよ。あの時のこと」
今でもまだ思い出しては怖い思う。クローゼットの中に入り込んでるあの時の制服。
あれはあのまままだ入ってる。
あれを捨てる覚悟が欲しい。
あの日。倉庫に行く途中で起きたあのこと。
その時に身につけていたものを捨てる覚悟が欲しい。
さっさと捨てればいいものを、捨てれない。
自分がダメなヤツに思えて仕方なかった。
「忘れさせてやる……」
耳元で聞こえたその声に理菜は安心して、良樹を見た。
良樹も理菜をじっと見つめてくれた。そして優しいキスをくれた。
何度も優しいキスをして、それがだんだんと深いものになっていく。
「息、止めんな」
そう言われても理菜は止めることしか出来ないでいた。
舌が口内に入って、理菜の舌を追い掛け回す。
今までに経験したことのないキスに、理菜はクラクラしてきた。
唇が離れ首筋に唇を這わす。耳たぶを軽く噛んではキスをして。首筋にいきそしてまた耳たぶにキスをした。
「……っ」
首筋に痛みを感じた。
そこに顔を埋めている良樹。理菜はその場所を吸われているってことに、気付かなかった。
右手を着ていたシャツの中へ入り込んだ。シャツの中に手を入れた良樹、そのままその手を下着の中へ滑り込ませた。
怖いという思いは何故かなかった。
あの時、されていた行為よりももっともっと優しくされていたからなのかもしれない。
相手が良樹だからなのかもしれない。
理菜は良樹の手の動きと唇の動きに、神経が全ていってて。
頭の中が真っ白になっていた。
いつの間にかお互い何も着ていない状態で抱き合っていた。
「リナ」
耳元で名前を呼ばれて、なんとも言えない顔を向ける。そんな理菜を見ては嬉しそうにしている。
「ヨシキさん……」
そう呼ぶと笑い、優しい手を理菜の髪に絡ませていた。その手を今度は理菜の太腿にゆっくりと触れていた。
良樹の手は優しく、理菜の身体を駆け巡る。耳元で聞こえる吐息が、理菜に届く。
理菜の息も上がってて。
自分が自分じゃないみたいだった。
「……んっ」
優しく触れてくる良樹。その度に身体中に走る初めての感覚。それがなんなのか理解出来ないで、ただ良樹にしがみ付いていた。
「リナ。我慢するな。声……出せ」
耳元でそう言う良樹の声がとても切ない。
その声が、理菜の胸をキュンとさせていた。
このまま、良樹とふたりでいられるのなら。
どんなに幸せだろうかと、考える。
今の理菜はこんなにも幸せだから──……。
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