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第1章
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学校の屋上に理菜が行くと、必ず大熊はいた。大熊は理菜の顔を見ると、ニコリともしないで寝転がっている。
だから理菜も気にしないで空を見上げている。
これが理菜と大熊の接点。
いつからこうなったのか分からないけど、いつの間にかこうなった。
話しかけられたのは、一度だけ。
初めて会ったあの日。ひとりになりたくて、屋上に行った昼休み。踊り場で大熊に会った。
大熊は理菜を見て驚いた顔をしていたけど、微かに笑って鍵を開けてくれた。
屋上に出たかったわけではない理菜だったが、鍵を開けてくれたから屋上に出た。
「秋月先輩の妹さんだよね」
最初、誰に言ったのか分からなかった。
前を歩く大熊は振り返ることもしないで言った所為だ。そして大熊はもう一度聞いてきた。
「シュンイチ先輩の妹さん」
「……えっ。あ、はいっ」
「似てないね」
「あ。よく言われます」
「それ、地毛なんだよね」
「そうです」
「へぇ。凄ぇな」
そう言って、屋上の真ん中で寝転んだ。
「俺、3年の大熊。シュンイチ先輩の後輩だ」
「あ……よろしくお願します」
「ん。あ、ここ、俺の場所だからいつでも来ていいよ」
「はい」
そう言って大熊はそのまま寝息を立てて寝始めた。
それが大熊と最初に交わした会話だった。
大熊はいつ言っても話はしてくれない。あの最初の日だけだった。
ガシャン……。
屋上の扉を開けると、そこに大熊が寝転んでる。
全教室にあの文句が書かれていたことを聞いておきたいって思った。なんであんなことを書いたのか、知りたかった。
「先輩っ!」
理菜がそう声をかけると、寝たままの格好で顔だけをこっちに向けた。
「おう」
いつも話してはくれない大熊が、そう答えてくれたのは嬉しかった。
「おはようございます」
そう言って、大熊の方へ近付いた。
「あの、あれ、なんですか?」
「ん」
「あの黒板……」
「ああ。あれな、ヨシキ先輩に言われたんだよ」
「え」
(ヨシキさんが……???)
やっぱりという顔をした。
「この学校には黒龍のヤツは俺だけだ。俺だけが出来ることだ」
それだけを言うとまた目を閉じた。この人はいつもそうだ。言う事だけ言ったら、すぐに寝てしまう。
授業は出てるのかなんてことは知らないけど、いつもここにいる。
◆◆◆◆◆
「クマ!」
倉庫のいつもの部屋。そこから顔を出して駿壱が下に向かって叫んだ。
「なんすか」
「ちっと酒買って来い」
駿壱は財布を下に投げていた。
「分かりました」
クマと言われた人の声が部屋にまで響く。部屋に戻って来た駿壱がソファーにドカっと座る。
「リナ。学校はどうだ?」
隣の理菜に向かってそう言う。最近の駿壱は本当に過保護だ。
でも夜はいつも良樹に理菜を任せてしまうこともある。
「お兄ちゃん、煩い」
理菜はそう言うと、駿壱から視線を外す。
それを見て笑ってるのは一樹だった。その笑顔は本当に良樹に似ていた。
「シュン。お前、リナに甘すぎ」
「いいんだよっ」
駿壱は不貞腐れてプイっと横を向いてしまった。そして、さっき行ったばっかりのクマさんのことを「遅せー」とブツブツ言っていた。
クマとはきっと大熊のことなんだろうと、理菜は考えていた。
暫くしてコンコンとドアを叩く音がした。
「失礼します」
ドアを叩く音とその声が同時に聞こえた。そしてドアを開けて入って来たのはやっぱり大熊だった。
「大熊先輩」
理菜は大熊先輩を呼ぶとこっちに視線を向けて笑ってくれた。それがとても珍しいことで、びっくりした。
「なんだ。知ってるのか」
「うん。学校でひとりになりたい時、屋上にいるから」
「屋上?」
「うん」
「クマ、こいつになんか……」
「……あるわけないでしょ」
駿壱の言葉に理菜の言葉が遮った。理菜のセリフで駿壱は黙り込んで、こっちを見ていた。
それがますます不貞腐れてしまう原因になって、ブツブツとまたなんか言っていた。
「では、俺は戻ります」
駿壱に財布とお酒が入った袋を渡して、部屋を出て行こうとする。
その大熊に駿壱が呼び止めた。
「クマ」
大熊は振り返って立ち止まった。
「学校でのリナのこと、頼むな」
「はい」
そう返事をして大熊は部屋を出て行った。
「リナ。アイツに先輩なんて言う必要ねーぞ」
大熊が出て行ってからそう言う駿壱。
「なんで」
「アイツは先輩ってガラじゃねーだろ」
「でも先輩じゃん」
「いんだよっ!」
「……なんか納得いかない」
駿壱にそう言うと、ブツブツと文句を言っていた。
「リナ」
良樹がこっちを見て笑っていた。
「シュンは心配なんだよ、お前が」
その言葉に理菜は「はぁ?」と言っていた。
「心配だからって大熊先輩を先輩って呼ぶなってどういうことよ!」
理菜は隣に座る駿壱に怒鳴っていた。
「いいんだよっ」
「よくないっ」
「ほんとはしゃべるなって言いてーんだよっ!」
「なにそれ。ワケ分かんない」
理菜はそう言って、立ち上がって部屋を出て行った。
「大熊先輩!」
理菜は当て付けのように部屋に聞こえるようにそう叫んだ。大熊はこっちを振り返って笑っていた。
「どうしたの」
「よくあんなんのが先輩で我慢してこられましたね」
「え?」
「お兄ちゃんですっ」
理菜は怒ってるのが顔に出ていたのか、大熊はくすっと笑った。
「リナちゃんが怒ってる顔、初めて見たな」
「え」
「いつもなんか分かんない顔してんだもんな」
「……???」
「自分がどうしたらいいのか分からないって顔。そうじゃねーの?周りの動きの早さに着いていけないって、思ってるんじゃねーの?」
大熊はそう言って、目の前にある駿壱のバイクを弄ってる。駿壱は大熊にバイクの整備を頼んでいたんだって思ったら、ますます頭にきてしまった。
「リナちゃんは、シュンイチさんとヨシキさんがなんであそこまでしてくれると思う?」
突然言われて、理菜は頭の中が混乱した。
──ふたりがあたしの為にしてくれる理由?
──そんなの、分かるわけない。
「分からないか」
その言葉に頷くと、また大熊はくすっと笑った。
静かに笑う人だなって思った。
この人の笑った顔は、学校じゃ見られない。
凄く、貴重な一面だ。
「あのふたりはね、リナちゃんがとても大切なんだよ。だから、黒龍とその傘下に“近付くな”って命令を下したんだよ」
整備する手を止めてあたしを見た大熊先輩は、笑っていた。
「凄ぇ、大事にしてんだなって思うよ」
その言葉を聞いて理菜は「うん」と頷いた。
大事にしてくれてる。
それは痛い程に分かってる。
「学校では、俺がそのふたりの役割を受けたんだよ」
整備しながらそう言う大熊。最初に会った時から、大熊は多くの事は言わずにあの屋上に入れてくれた。
何をするわけではなく、ただそこにいるだけ。それだけで理菜は、大熊に守られていたんだって思った。
「言われたからじゃない。俺がシュンイチさんとヨシキさんの為にリナちゃんを守ろうと思ったんだ」
その言葉がとても嬉しくなった。駿壱の妹だからっていう、理由じゃないことが嬉しかった。
「だって、リナちゃんは俺の後輩だろ」
その言葉のひとつひとつが、嬉しい。大熊の言葉に嬉しい。ほんとは凄く優しい人なんだって思った。
「今度、学校でリンチがあったら俺が代わりに仕返ししてやる」
リンチなんてことはもうないとは思うけど、大熊がいてくれるってだけで心強く感じてしまう。
それに亜紀も浩介もいるし。自分はひとりじゃないんだって思った。
「先輩。ありがとう」
そう言ったら、大熊は柔らかい笑顔を向けてくれた。
だから理菜も気にしないで空を見上げている。
これが理菜と大熊の接点。
いつからこうなったのか分からないけど、いつの間にかこうなった。
話しかけられたのは、一度だけ。
初めて会ったあの日。ひとりになりたくて、屋上に行った昼休み。踊り場で大熊に会った。
大熊は理菜を見て驚いた顔をしていたけど、微かに笑って鍵を開けてくれた。
屋上に出たかったわけではない理菜だったが、鍵を開けてくれたから屋上に出た。
「秋月先輩の妹さんだよね」
最初、誰に言ったのか分からなかった。
前を歩く大熊は振り返ることもしないで言った所為だ。そして大熊はもう一度聞いてきた。
「シュンイチ先輩の妹さん」
「……えっ。あ、はいっ」
「似てないね」
「あ。よく言われます」
「それ、地毛なんだよね」
「そうです」
「へぇ。凄ぇな」
そう言って、屋上の真ん中で寝転んだ。
「俺、3年の大熊。シュンイチ先輩の後輩だ」
「あ……よろしくお願します」
「ん。あ、ここ、俺の場所だからいつでも来ていいよ」
「はい」
そう言って大熊はそのまま寝息を立てて寝始めた。
それが大熊と最初に交わした会話だった。
大熊はいつ言っても話はしてくれない。あの最初の日だけだった。
ガシャン……。
屋上の扉を開けると、そこに大熊が寝転んでる。
全教室にあの文句が書かれていたことを聞いておきたいって思った。なんであんなことを書いたのか、知りたかった。
「先輩っ!」
理菜がそう声をかけると、寝たままの格好で顔だけをこっちに向けた。
「おう」
いつも話してはくれない大熊が、そう答えてくれたのは嬉しかった。
「おはようございます」
そう言って、大熊の方へ近付いた。
「あの、あれ、なんですか?」
「ん」
「あの黒板……」
「ああ。あれな、ヨシキ先輩に言われたんだよ」
「え」
(ヨシキさんが……???)
やっぱりという顔をした。
「この学校には黒龍のヤツは俺だけだ。俺だけが出来ることだ」
それだけを言うとまた目を閉じた。この人はいつもそうだ。言う事だけ言ったら、すぐに寝てしまう。
授業は出てるのかなんてことは知らないけど、いつもここにいる。
◆◆◆◆◆
「クマ!」
倉庫のいつもの部屋。そこから顔を出して駿壱が下に向かって叫んだ。
「なんすか」
「ちっと酒買って来い」
駿壱は財布を下に投げていた。
「分かりました」
クマと言われた人の声が部屋にまで響く。部屋に戻って来た駿壱がソファーにドカっと座る。
「リナ。学校はどうだ?」
隣の理菜に向かってそう言う。最近の駿壱は本当に過保護だ。
でも夜はいつも良樹に理菜を任せてしまうこともある。
「お兄ちゃん、煩い」
理菜はそう言うと、駿壱から視線を外す。
それを見て笑ってるのは一樹だった。その笑顔は本当に良樹に似ていた。
「シュン。お前、リナに甘すぎ」
「いいんだよっ」
駿壱は不貞腐れてプイっと横を向いてしまった。そして、さっき行ったばっかりのクマさんのことを「遅せー」とブツブツ言っていた。
クマとはきっと大熊のことなんだろうと、理菜は考えていた。
暫くしてコンコンとドアを叩く音がした。
「失礼します」
ドアを叩く音とその声が同時に聞こえた。そしてドアを開けて入って来たのはやっぱり大熊だった。
「大熊先輩」
理菜は大熊先輩を呼ぶとこっちに視線を向けて笑ってくれた。それがとても珍しいことで、びっくりした。
「なんだ。知ってるのか」
「うん。学校でひとりになりたい時、屋上にいるから」
「屋上?」
「うん」
「クマ、こいつになんか……」
「……あるわけないでしょ」
駿壱の言葉に理菜の言葉が遮った。理菜のセリフで駿壱は黙り込んで、こっちを見ていた。
それがますます不貞腐れてしまう原因になって、ブツブツとまたなんか言っていた。
「では、俺は戻ります」
駿壱に財布とお酒が入った袋を渡して、部屋を出て行こうとする。
その大熊に駿壱が呼び止めた。
「クマ」
大熊は振り返って立ち止まった。
「学校でのリナのこと、頼むな」
「はい」
そう返事をして大熊は部屋を出て行った。
「リナ。アイツに先輩なんて言う必要ねーぞ」
大熊が出て行ってからそう言う駿壱。
「なんで」
「アイツは先輩ってガラじゃねーだろ」
「でも先輩じゃん」
「いんだよっ!」
「……なんか納得いかない」
駿壱にそう言うと、ブツブツと文句を言っていた。
「リナ」
良樹がこっちを見て笑っていた。
「シュンは心配なんだよ、お前が」
その言葉に理菜は「はぁ?」と言っていた。
「心配だからって大熊先輩を先輩って呼ぶなってどういうことよ!」
理菜は隣に座る駿壱に怒鳴っていた。
「いいんだよっ」
「よくないっ」
「ほんとはしゃべるなって言いてーんだよっ!」
「なにそれ。ワケ分かんない」
理菜はそう言って、立ち上がって部屋を出て行った。
「大熊先輩!」
理菜は当て付けのように部屋に聞こえるようにそう叫んだ。大熊はこっちを振り返って笑っていた。
「どうしたの」
「よくあんなんのが先輩で我慢してこられましたね」
「え?」
「お兄ちゃんですっ」
理菜は怒ってるのが顔に出ていたのか、大熊はくすっと笑った。
「リナちゃんが怒ってる顔、初めて見たな」
「え」
「いつもなんか分かんない顔してんだもんな」
「……???」
「自分がどうしたらいいのか分からないって顔。そうじゃねーの?周りの動きの早さに着いていけないって、思ってるんじゃねーの?」
大熊はそう言って、目の前にある駿壱のバイクを弄ってる。駿壱は大熊にバイクの整備を頼んでいたんだって思ったら、ますます頭にきてしまった。
「リナちゃんは、シュンイチさんとヨシキさんがなんであそこまでしてくれると思う?」
突然言われて、理菜は頭の中が混乱した。
──ふたりがあたしの為にしてくれる理由?
──そんなの、分かるわけない。
「分からないか」
その言葉に頷くと、また大熊はくすっと笑った。
静かに笑う人だなって思った。
この人の笑った顔は、学校じゃ見られない。
凄く、貴重な一面だ。
「あのふたりはね、リナちゃんがとても大切なんだよ。だから、黒龍とその傘下に“近付くな”って命令を下したんだよ」
整備する手を止めてあたしを見た大熊先輩は、笑っていた。
「凄ぇ、大事にしてんだなって思うよ」
その言葉を聞いて理菜は「うん」と頷いた。
大事にしてくれてる。
それは痛い程に分かってる。
「学校では、俺がそのふたりの役割を受けたんだよ」
整備しながらそう言う大熊。最初に会った時から、大熊は多くの事は言わずにあの屋上に入れてくれた。
何をするわけではなく、ただそこにいるだけ。それだけで理菜は、大熊に守られていたんだって思った。
「言われたからじゃない。俺がシュンイチさんとヨシキさんの為にリナちゃんを守ろうと思ったんだ」
その言葉がとても嬉しくなった。駿壱の妹だからっていう、理由じゃないことが嬉しかった。
「だって、リナちゃんは俺の後輩だろ」
その言葉のひとつひとつが、嬉しい。大熊の言葉に嬉しい。ほんとは凄く優しい人なんだって思った。
「今度、学校でリンチがあったら俺が代わりに仕返ししてやる」
リンチなんてことはもうないとは思うけど、大熊がいてくれるってだけで心強く感じてしまう。
それに亜紀も浩介もいるし。自分はひとりじゃないんだって思った。
「先輩。ありがとう」
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