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「ん……」
ベッドで眠る翔の頬に触れ、優しい顔で見下ろす。
背の高い翔を見下ろすなんてことは滅多にはない。
ベッドに腰掛けて、翔を見る菜々美は胸がきゅーっとなる。翔を見つめていた菜々美に翔の腕が伸びる。そのままグイッとベッドに引きずり込まれた。
「……なに、見てんの?」
寝起き顔の翔は菜々美の頬にキスをする。
それだけでもう身体は硬直してしまう。
(だけど──……)
菜々美は翔の背中に手を回して顔を翔の胸に埋めた。
恥ずかしさはある。どうしていいのかも分からない。それでも好きな人だから、触れたい。
顔を上げた菜々美は翔の頬に触れる。
まだ寝惚けてる翔は優しく菜々美に笑いかける。その笑顔が堪らなく可愛いと思ってしまう。
「翔……」
名前を呼ぶとそのまま翔にキスをした。
菜々美からキスをしたことに驚いた翔は、一気に目が覚め菜々美をベッドに沈めるかのように向きを変えた。
菜々美を見下ろす翔は唇を重ねる。
「ちゅ……っ、ちゅっ………」
「……んっ……、あ、はぁ……、んんっ……」
寝室にふたりのキスをする音と吐息しか聞こえない。深いキスを翔が菜々美にする度に菜々美は今まで出したことのない声を上げる。その声を聞く度に翔はますます深くキスをする。
「……んっ、し、翔………っ」
翔の背中に回した手に力が入る。もっと深いところまで触れたい。そう思うようになっていた。
「菜々美。服、脱がせて……いい?」
艶っぽく言う翔に顔を真っ赤にさせた菜々美が頷いた。
プチプチと、菜々美のブラウスのボタンを器用に片手で外していく翔。その動きが慣れているのかのようだった。
ブラウスのボタンが全て外され、白い肌が露になる。下着の上から優しく触れる翔の手つきに恥ずかしさでまた硬直してしまう。
「緊張しないで。大丈夫だから」
ゆっくりと優しい手つきで胸を揉む。
「……っ、ん……っ」
声を抑えている菜々美にふっと笑みを浮かべる。
「我慢しなくていいから。菜々美が触れて欲しいとこ、教えて」
そう言われるがそんなこと、分からない。菜々美は初心者なんだからそんなこと分からないのだ。
「どうして欲しい?」
菜々美をじっと見つめて言う翔から目が離せない。
(顔が熱い……)
顔だけではなく、身体から熱を帯びてるようだった。
「菜々美?」
「あ………」
何を言えばいいのか分からない菜々美は、ただ翔を見つめるだけだった。
下着姿の菜々美にふっと笑うと自分の服を脱ぎ捨てた。その行動に菜々美は目線を外す。
「目、逸らさないで」
菜々美の頬に触れ、自分の方を向かせると顔を真っ赤にしてる菜々美が、目線を合わせないようにしていた。
「菜々美」
抱き起こしては菜々美の手を取り、その手を自分の素肌に触れさせた。それだけなのに、菜々美はピクッと反応させる。
「これが……、今からお前を抱く男の姿だよ」
菜々美はなにも答えない。答えられないが正解だ。恥ずかしさから言葉が出てこない。目線もさっきからずっと外してる。
それを分かってるから、翔は優しく菜々美に触れる。
翔の手が菜々美の背中へと回り、ブラジャーのホックに触れた。
「………っ!」
思わず息を飲む菜々美の心臓は早くなっていった。
パサッと下着をベッドの下へと落とされる。大きすぎないキレイな形の胸が露になる。その胸にそっと触れる翔の手は、緊張の為か少し震えていた。
「やべっ……」
「ん?」
「キレイで……」
「え……っ」
「理性……、飛びそう」
そう言って翔は菜々美の胸の突起に吸い付いた。
「あ……っ!」
小さく声を上げた菜々美の声が、色っぽく翔の理性を掻き立てる。
翔の舌で胸の突起部が弄ばれるかのように、転がされその度に菜々美が小さく声を出す。
「……んんっ」
口を片手で塞ぐ菜々美は、声を出さないように必死だった。
その手を掴み、口を塞がないようにする。
「翔……っ」
「声が聞きたい」
「………っ!」
翔の舌が身体中を這っていく。その度に身体が菜々美の意思とは裏腹にピクンと反応する。
「ん……っ、あぁ……っ」
自分の口から出るとは思わない声が、菜々美を羞恥心でいっぱいにする。
(声が……、自分じゃないみたい……。そんな声、聞かれたく……ない)
それでも菜々美は翔の舌によって甘い声を上げる。
「菜々美……」
菜々美のことが愛しいと、翔は名前を呼ぶ。呼ばれる度に身体の奥から何かが込み上げてくるような思いに、耐えられなかった。
「泣いてる……?」
自分でも気付かないうちに涙を流していた。そのことに菜々美は驚いた。
「え……」
「やめる?」
菜々美の涙を見た翔は手を離す。だけど菜々美は首を横に振り、翔の背中に手を回した。
「いいの?」
「うん……」
「無理だったら言ってね」
大丈夫だよというように、菜々美の頭を撫でる。そして首筋に唇を這わせて、優しく菜々美の身体を撫で回す。
足を開かせて手が太腿をゆっくりと這い上がる。菜々美の秘部に触れると、指が中へと入っていった。
「………っ!」
身体は硬直し、菜々美はシーツをギュッと掴んだ。それを分かってるからか、翔は菜々美に深いキスをする。
「……んんっ!……あっ、あぁ………っ!」
翔のキスに翻弄されている菜々美。身体はほんのり赤く熱を帯びていた。
「菜々美……」
菜々美の中から指を抜いた翔は、太腿を掴んだ。そして菜々美の中へと入っていった。
「──………っ!」
身体中に物凄い衝撃が走る。その痛みに耐えてる菜々美の唇に吸い付く翔は、ゆっくりとゆっくりと菜々美の中へ入っていく。
やがて全て入った翔は、暫くそのまま動かないでいた。
「痛いよね。でも少し我慢して……」
涙目の菜々美に何度目かのキスをする。痛みを忘れるように深いキスをした──……。
ベッドで眠る翔の頬に触れ、優しい顔で見下ろす。
背の高い翔を見下ろすなんてことは滅多にはない。
ベッドに腰掛けて、翔を見る菜々美は胸がきゅーっとなる。翔を見つめていた菜々美に翔の腕が伸びる。そのままグイッとベッドに引きずり込まれた。
「……なに、見てんの?」
寝起き顔の翔は菜々美の頬にキスをする。
それだけでもう身体は硬直してしまう。
(だけど──……)
菜々美は翔の背中に手を回して顔を翔の胸に埋めた。
恥ずかしさはある。どうしていいのかも分からない。それでも好きな人だから、触れたい。
顔を上げた菜々美は翔の頬に触れる。
まだ寝惚けてる翔は優しく菜々美に笑いかける。その笑顔が堪らなく可愛いと思ってしまう。
「翔……」
名前を呼ぶとそのまま翔にキスをした。
菜々美からキスをしたことに驚いた翔は、一気に目が覚め菜々美をベッドに沈めるかのように向きを変えた。
菜々美を見下ろす翔は唇を重ねる。
「ちゅ……っ、ちゅっ………」
「……んっ……、あ、はぁ……、んんっ……」
寝室にふたりのキスをする音と吐息しか聞こえない。深いキスを翔が菜々美にする度に菜々美は今まで出したことのない声を上げる。その声を聞く度に翔はますます深くキスをする。
「……んっ、し、翔………っ」
翔の背中に回した手に力が入る。もっと深いところまで触れたい。そう思うようになっていた。
「菜々美。服、脱がせて……いい?」
艶っぽく言う翔に顔を真っ赤にさせた菜々美が頷いた。
プチプチと、菜々美のブラウスのボタンを器用に片手で外していく翔。その動きが慣れているのかのようだった。
ブラウスのボタンが全て外され、白い肌が露になる。下着の上から優しく触れる翔の手つきに恥ずかしさでまた硬直してしまう。
「緊張しないで。大丈夫だから」
ゆっくりと優しい手つきで胸を揉む。
「……っ、ん……っ」
声を抑えている菜々美にふっと笑みを浮かべる。
「我慢しなくていいから。菜々美が触れて欲しいとこ、教えて」
そう言われるがそんなこと、分からない。菜々美は初心者なんだからそんなこと分からないのだ。
「どうして欲しい?」
菜々美をじっと見つめて言う翔から目が離せない。
(顔が熱い……)
顔だけではなく、身体から熱を帯びてるようだった。
「菜々美?」
「あ………」
何を言えばいいのか分からない菜々美は、ただ翔を見つめるだけだった。
下着姿の菜々美にふっと笑うと自分の服を脱ぎ捨てた。その行動に菜々美は目線を外す。
「目、逸らさないで」
菜々美の頬に触れ、自分の方を向かせると顔を真っ赤にしてる菜々美が、目線を合わせないようにしていた。
「菜々美」
抱き起こしては菜々美の手を取り、その手を自分の素肌に触れさせた。それだけなのに、菜々美はピクッと反応させる。
「これが……、今からお前を抱く男の姿だよ」
菜々美はなにも答えない。答えられないが正解だ。恥ずかしさから言葉が出てこない。目線もさっきからずっと外してる。
それを分かってるから、翔は優しく菜々美に触れる。
翔の手が菜々美の背中へと回り、ブラジャーのホックに触れた。
「………っ!」
思わず息を飲む菜々美の心臓は早くなっていった。
パサッと下着をベッドの下へと落とされる。大きすぎないキレイな形の胸が露になる。その胸にそっと触れる翔の手は、緊張の為か少し震えていた。
「やべっ……」
「ん?」
「キレイで……」
「え……っ」
「理性……、飛びそう」
そう言って翔は菜々美の胸の突起に吸い付いた。
「あ……っ!」
小さく声を上げた菜々美の声が、色っぽく翔の理性を掻き立てる。
翔の舌で胸の突起部が弄ばれるかのように、転がされその度に菜々美が小さく声を出す。
「……んんっ」
口を片手で塞ぐ菜々美は、声を出さないように必死だった。
その手を掴み、口を塞がないようにする。
「翔……っ」
「声が聞きたい」
「………っ!」
翔の舌が身体中を這っていく。その度に身体が菜々美の意思とは裏腹にピクンと反応する。
「ん……っ、あぁ……っ」
自分の口から出るとは思わない声が、菜々美を羞恥心でいっぱいにする。
(声が……、自分じゃないみたい……。そんな声、聞かれたく……ない)
それでも菜々美は翔の舌によって甘い声を上げる。
「菜々美……」
菜々美のことが愛しいと、翔は名前を呼ぶ。呼ばれる度に身体の奥から何かが込み上げてくるような思いに、耐えられなかった。
「泣いてる……?」
自分でも気付かないうちに涙を流していた。そのことに菜々美は驚いた。
「え……」
「やめる?」
菜々美の涙を見た翔は手を離す。だけど菜々美は首を横に振り、翔の背中に手を回した。
「いいの?」
「うん……」
「無理だったら言ってね」
大丈夫だよというように、菜々美の頭を撫でる。そして首筋に唇を這わせて、優しく菜々美の身体を撫で回す。
足を開かせて手が太腿をゆっくりと這い上がる。菜々美の秘部に触れると、指が中へと入っていった。
「………っ!」
身体は硬直し、菜々美はシーツをギュッと掴んだ。それを分かってるからか、翔は菜々美に深いキスをする。
「……んんっ!……あっ、あぁ………っ!」
翔のキスに翻弄されている菜々美。身体はほんのり赤く熱を帯びていた。
「菜々美……」
菜々美の中から指を抜いた翔は、太腿を掴んだ。そして菜々美の中へと入っていった。
「──………っ!」
身体中に物凄い衝撃が走る。その痛みに耐えてる菜々美の唇に吸い付く翔は、ゆっくりとゆっくりと菜々美の中へ入っていく。
やがて全て入った翔は、暫くそのまま動かないでいた。
「痛いよね。でも少し我慢して……」
涙目の菜々美に何度目かのキスをする。痛みを忘れるように深いキスをした──……。
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