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第4章
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学の一件は湊が来てくれたおかげで今のところ平和だ。だから、アメリカにいる零士には何も話さないでいた。
「今日、MスタにBR出るでよね」
「そうなんだよねぇー」
「今日は合コンなんてしてられなーい!」
大学のカフェテリア。この場所は他の場所とは違って雰囲気が一変する。
柚子はこの場所が気に入っていた。
そのカフェテリアで新しく友達になった女の子たちとランチを取りながら話していた。
「やっぱりみんなも好きなのね」
「そりゃもう!私はAKIRAが好きっ!」
「私はSHINがいい~」
「えーなんか女遊びが凄いって噂じゃん。実際色んな女の子とスクープされてじゃんー」
「でも好きなのよー」
「柚子は?」
柚子に話を振られて困ってしまう。ここで零士の名前を出すわけにはいかない。
どこからバレるか分からない。
高校生の時に陽葵にバレて零士本人がやってきたことがあった。
陽葵には零士が口外しないでとお願いして、優奈ももちろん注意してくれていた。
そのおかげであの一件以来、何も言われなかった。
「私は……、みんなカッコいいと思うから」
柚子はそう言って誤魔化した。
(音楽番組に出る……。日本に戻って来たのかな?)
でもそんな連絡はまだなかった。
忙しいのかもしれない。柚子も色々とやっていて忙しい。少しだけど、アパートの近くのコンビニでバイトもしてる。
湊はしなくていいと言うが、湊の方が忙しくなっていくだろうから、少しでもバイトして食費は出そうとしていた。
「ねぇ、柚子って彼氏いるんでしょ?」
同じ講義を取ってる難波ゆりえが聞いてくる。
「いるけど、仕事してて、今海外……」
「え!何してる人?」
「知りたい知りたい!」
女の子たちはこういう話が好きだ。
「恥ずかしいから内緒」
「えー聞きたいー」
「秘密」
と、冗談交じりにそう言って秘密にしてる。
「あ!もうこんな時間!」
ひとりが立ち上がって「先行くね!」と出ていく。
ここにいるみんなが全て同じ講義を受けているのかというとそうではなく、ひとりで受けてる時もあった。
「そういえば、前にさ、木澤に付きまとわれてなかった?」
ゆりえが柚子に聞いてきた。
「ああ、うん」
「今は?」
「とりあえず今は近寄って来ない」
「そっか」
「どうして?」
「嫌な噂聞いたから」
ゆりえの話だと、学が柚子を手に入れようと何か企んでるとのこと。
ゆりえの彼氏が学と講義が一緒になることが多くてゆりえに気を付けた方がいいと伝えてと言って来たのだった。
「……分かった。ありがとう」
ゆりえの話を聞いてそう答えた。
◇◇◇◇◇
その日の夜遅くに柚子のスマホが鳴った。
画面には『零』とあった。
その名前を見ただけでドキンと胸を打つ。
「もしもし……?」
『ただいま、柚子』
「お帰りなさい……」
『連絡出来なくてごめんな』
「ううん。大丈夫」
忙しいことを知ってるから柚子は何も言わない。それが零士には少し寂しかった。
『こっち、来る?』
「え」
『マンション』
「でも……」
『もうすぐマンション着くから、いて欲しい』
「分かった」
時刻は21時。泊まりは確実なわけで、荷物をまとめて家を出る。湊はバイトでまだ家にいない。
(あとで連絡しよっと)
今、電話しても出ないのは分かりきっている。
鍵をかけてアパートを出る。
マンションまで歩いて10分程度。行く途中にコンビニで飲み物とかを買って行く。
その後ろを誰かが着いて来てるとは思いもよらず……。
◇◇◇◇◇
後ろからゆっくりと誰かが着いてきてることに気付かない柚子は、スマホを取り出して湊にメッセージを送っていた。
《零士さんのところへ行ってくる》
そう入れてスマホをバッグにしまう。そのまま歩いていた時、腕をグイッと掴まれて路地に連れ込まれていた。
何がなんだか分からない柚子は目を見開いて驚いた。そして腕を引っ張った人物を見て更に驚いた。
「木澤……くん……」
学はそのまま走り、大通りから見えない路地まで走る。その途中で柚子は洋服が入ったバッグを落としてしまった。
「ちょ……っ!な、なに!?」
バンッ!
と、壁に押し付け口を手で塞がれた。
「お前は、俺の女だ」
学は柚子のスカートに手を入れてきた。
「……っ!んっ……!」
必死で抵抗する柚子のことは見てないのか見えてないのか、自分のしたいことばかりに気が向いてる学。
柚子は必死で逃げようと学を突き飛ばそうとしていた。
だけど、学は力が強くて柚子にはそれが出来なかった。
「大人しくしてろよ。今、挿入れてやるからよ」
その言葉が、声が怖くて必死に抵抗する。だけどスカートの中に入ってきた手は、そのまま下着の中に入る。
「ちっ!濡れてねぇ!まあ、いいや。このままヤってやるからよ」
「嫌っ……!」
抵抗する柚子にニヤリと笑う学は、抵抗する柚子を思いっきり殴った。殴られた拍子に崩れ落ちて気絶した。
崩れ落ちた柚子に学は覆い被さった。
着ていたトップスを破り胸に吸い付き、スカートを捲り下着の間から柚子の中に入っていく。
気絶してしまった柚子は抵抗も出来ない。
路地の奥だから誰も気付かない。
「ちくしょー。濡れてねぇから入らねぇ!」
学が何度も何度も気絶している柚子の中に自分を吐き出していく。
気絶してる柚子の唇を奪い、自分のものだと言うように首筋に印をつけていく。
「愛川。お前がいけないんだぞ。お前が俺の女にならねぇから」
不適な笑いをしながら柚子の中に吐き出す。
「これで俺のガキ孕むだろ」
学はそう言って柚子の頬を叩く。
うっすらと目を開けた柚子は恐怖の目で学を見る。
「覚えておけ。お前は俺のガキを孕むんだ。お前は俺の女だよ」
そう言って立ち上がると、柚子を見下ろした。
「妊娠したら報告に来い。大学で待ってやる」
そのまま立ち去った学に恐怖を覚えた。
柚子はその場から動けなく、誰にも連絡出来ずにいた──……。
「今日、MスタにBR出るでよね」
「そうなんだよねぇー」
「今日は合コンなんてしてられなーい!」
大学のカフェテリア。この場所は他の場所とは違って雰囲気が一変する。
柚子はこの場所が気に入っていた。
そのカフェテリアで新しく友達になった女の子たちとランチを取りながら話していた。
「やっぱりみんなも好きなのね」
「そりゃもう!私はAKIRAが好きっ!」
「私はSHINがいい~」
「えーなんか女遊びが凄いって噂じゃん。実際色んな女の子とスクープされてじゃんー」
「でも好きなのよー」
「柚子は?」
柚子に話を振られて困ってしまう。ここで零士の名前を出すわけにはいかない。
どこからバレるか分からない。
高校生の時に陽葵にバレて零士本人がやってきたことがあった。
陽葵には零士が口外しないでとお願いして、優奈ももちろん注意してくれていた。
そのおかげであの一件以来、何も言われなかった。
「私は……、みんなカッコいいと思うから」
柚子はそう言って誤魔化した。
(音楽番組に出る……。日本に戻って来たのかな?)
でもそんな連絡はまだなかった。
忙しいのかもしれない。柚子も色々とやっていて忙しい。少しだけど、アパートの近くのコンビニでバイトもしてる。
湊はしなくていいと言うが、湊の方が忙しくなっていくだろうから、少しでもバイトして食費は出そうとしていた。
「ねぇ、柚子って彼氏いるんでしょ?」
同じ講義を取ってる難波ゆりえが聞いてくる。
「いるけど、仕事してて、今海外……」
「え!何してる人?」
「知りたい知りたい!」
女の子たちはこういう話が好きだ。
「恥ずかしいから内緒」
「えー聞きたいー」
「秘密」
と、冗談交じりにそう言って秘密にしてる。
「あ!もうこんな時間!」
ひとりが立ち上がって「先行くね!」と出ていく。
ここにいるみんなが全て同じ講義を受けているのかというとそうではなく、ひとりで受けてる時もあった。
「そういえば、前にさ、木澤に付きまとわれてなかった?」
ゆりえが柚子に聞いてきた。
「ああ、うん」
「今は?」
「とりあえず今は近寄って来ない」
「そっか」
「どうして?」
「嫌な噂聞いたから」
ゆりえの話だと、学が柚子を手に入れようと何か企んでるとのこと。
ゆりえの彼氏が学と講義が一緒になることが多くてゆりえに気を付けた方がいいと伝えてと言って来たのだった。
「……分かった。ありがとう」
ゆりえの話を聞いてそう答えた。
◇◇◇◇◇
その日の夜遅くに柚子のスマホが鳴った。
画面には『零』とあった。
その名前を見ただけでドキンと胸を打つ。
「もしもし……?」
『ただいま、柚子』
「お帰りなさい……」
『連絡出来なくてごめんな』
「ううん。大丈夫」
忙しいことを知ってるから柚子は何も言わない。それが零士には少し寂しかった。
『こっち、来る?』
「え」
『マンション』
「でも……」
『もうすぐマンション着くから、いて欲しい』
「分かった」
時刻は21時。泊まりは確実なわけで、荷物をまとめて家を出る。湊はバイトでまだ家にいない。
(あとで連絡しよっと)
今、電話しても出ないのは分かりきっている。
鍵をかけてアパートを出る。
マンションまで歩いて10分程度。行く途中にコンビニで飲み物とかを買って行く。
その後ろを誰かが着いて来てるとは思いもよらず……。
◇◇◇◇◇
後ろからゆっくりと誰かが着いてきてることに気付かない柚子は、スマホを取り出して湊にメッセージを送っていた。
《零士さんのところへ行ってくる》
そう入れてスマホをバッグにしまう。そのまま歩いていた時、腕をグイッと掴まれて路地に連れ込まれていた。
何がなんだか分からない柚子は目を見開いて驚いた。そして腕を引っ張った人物を見て更に驚いた。
「木澤……くん……」
学はそのまま走り、大通りから見えない路地まで走る。その途中で柚子は洋服が入ったバッグを落としてしまった。
「ちょ……っ!な、なに!?」
バンッ!
と、壁に押し付け口を手で塞がれた。
「お前は、俺の女だ」
学は柚子のスカートに手を入れてきた。
「……っ!んっ……!」
必死で抵抗する柚子のことは見てないのか見えてないのか、自分のしたいことばかりに気が向いてる学。
柚子は必死で逃げようと学を突き飛ばそうとしていた。
だけど、学は力が強くて柚子にはそれが出来なかった。
「大人しくしてろよ。今、挿入れてやるからよ」
その言葉が、声が怖くて必死に抵抗する。だけどスカートの中に入ってきた手は、そのまま下着の中に入る。
「ちっ!濡れてねぇ!まあ、いいや。このままヤってやるからよ」
「嫌っ……!」
抵抗する柚子にニヤリと笑う学は、抵抗する柚子を思いっきり殴った。殴られた拍子に崩れ落ちて気絶した。
崩れ落ちた柚子に学は覆い被さった。
着ていたトップスを破り胸に吸い付き、スカートを捲り下着の間から柚子の中に入っていく。
気絶してしまった柚子は抵抗も出来ない。
路地の奥だから誰も気付かない。
「ちくしょー。濡れてねぇから入らねぇ!」
学が何度も何度も気絶している柚子の中に自分を吐き出していく。
気絶してる柚子の唇を奪い、自分のものだと言うように首筋に印をつけていく。
「愛川。お前がいけないんだぞ。お前が俺の女にならねぇから」
不適な笑いをしながら柚子の中に吐き出す。
「これで俺のガキ孕むだろ」
学はそう言って柚子の頬を叩く。
うっすらと目を開けた柚子は恐怖の目で学を見る。
「覚えておけ。お前は俺のガキを孕むんだ。お前は俺の女だよ」
そう言って立ち上がると、柚子を見下ろした。
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