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最終章
27(最終話)
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「詩羽、何その液体―……」
「飲む? メロンソーダと巨峰とイチゴジュース混ぜたらこうなっちゃった~」
赤穂双子はドリンクバーで気持ちの悪い液体を精製し合っている。朝を抜いて病院にやってきたという上杉は、山久のおごりだと聞くと喜び勇んで、けれども少しだけ遠慮をしたのだろうかポテトのLサイズとサンドイッチのセットを頼んでむしゃむしゃやっていた。
「ここのところ金欠で、ロクな物口にしてなかったんスよ……」
どうやら現実世界でも彼は苦学生のようだ。
犬飼はスンスン貴一の匂いを嗅いで後ろから抱き付いており、ソファではなくほぼ彼の膝に座っているような状態だ。東頭と奥山はそれを引きはがすべく貴一の両サイドに座っている。
「改めまして皆様、本当にありがとうございました。おかげで命拾いしました」
貴一は深々と8人の男たちに頭を下げる。珍しい血液をもった男たちが、貴一の命を救ってくれた奇跡にただただ感謝しかなかった。リアルの世界では貴一と8人の男たちの関わりは白液ではなく血液ではあったけれども、彼らの様子から見ると、貴一が見た糞みたいな悪夢は彼らの間でも「リアル」の延長線上のようであり、そこだけが疑問であった。
「あの」
「貴一は覚えているのか」
東頭がまっすぐこちらを見つめて来る。ほかの男たちも揺れるような目をしながら、貴一の答えを待つ」
「……白液学園」
彼の口から零れた卑猥な学園名を耳にし、8人の男たちはよかったという表情を作る。東頭たちが精子バンクのドナーであったのは、現実世界でも同様であった。
だが、ただのドナーではなく脳波の研究にも参加しており、CTスキャンのような大掛かりな機械に身を預けさせられて、仮想現実の世界に数週間その身を置いていたのだという。
研究意図は、奥山や樋山が説明した内容とほぼ同様の、非人道的行為だった。
「イレギュラーな貴一が仮想現実に参加させられた理由は、僕らを救済するためでした」
治験や研究のために参加した8名が全員同性愛者だったが、皆恐ろしく顔立ちは整っていたため、それを勿体ないと感じた一人の女医が、彼らを「治療」できないかと研究に乗り込んだのだ。
女医の名は「サイオンジユウ」といい、美しく小柄で美少女のような顔立ちだった。
仮想現実内で彼女は「美少年」に性転換をしてヒロインとして登場するも8人の好みではなく、強硬手段として脳波を弄る「魔薬」を使用して、無理やり女性が好みになるように仕向けようと試みていた。
「ひでぇ話だよ」
性的指向は勿論強制されるものではなく、本人が決めるものだ。彼女のマッドサイエンティストな行為は、非人道的と言っても過言ではないだろう。或いは、単純に彼女の好みが8人であり、その心を掴みたかっただけかもしれないが。
「そのことにいち早く気づいた医師が、献血の恩返しの前借りと称して、白液学園に俺達の好みドストライクだった貴一を『転校』させた……らしいよ」
「……あー」
上杉の言葉に、貴一は割れそうな頭を抱えた。つまり、死にかけていた最中、献血によって救われた貴一は本人の意思とは関係なく、8人を救い出すための恩返しとして「セーブ君」の手によって、仮想世界である白液学園に飛ばされてしまった、ということらしい。
「でも、貴一も、全く損じゃない」
耳元で顔をすりすりさせたまま、犬飼がたどたどしく言葉を紡ぐ。要約すると、イレギュラー参戦とはいえ貴一の行動も治験やテストデータとなり、本来であれば保険は効くものの発生する治療費が、全てこちらの実験の報酬として賄われており、ついでにお釣りまで戻ってきた状況だった。
恐ろしく権力がある者たちの実験であったためか、貴一の会社にも連絡は行っており、事故による休職申請も済んでいた。
「ともかく、貴一は俺たちが命の恩人みたいに思っていると思うが、それは俺たちもなんだ」
お前のおかげで、俺たちは無理やり女が好きになるように頭を弄られることがなかった。ありがとうと奥山が頭を下げて礼を述べる。
最低な名前の仮想現実ではあったが、あの学園で出会えた貴一と男たちは確かに、友情とそれ以外の何かの絆で結ばれている。
貴一は友人と(貴一が目を背けなければ)それ以外の何かを手に入れることができたのだ。
「……」
それ以外の何かを感じるどろりと甘い複数の熱視線が、貴一の全身に突き刺さっている。東頭は貴一の手に指を絡め、奥山はぎゅっと力強く武骨に手を握って来る。ファミレスの足元では山久や樋山、上杉が意図的に足をぶつけ、時折少しいやらしく絡めて来る。
邪魔をするように双子や犬飼が、無害そうな様子ですりすりと貴一に抱き付いたり身を摺り寄せたりしていた。
「……その、俺は、女性が好きで」
「本当?」
上杉にいたずらっぽく、けれども熱っぽい目線を当てられると、貴一の腹にぞわりとした熱がこもった。
「女が好きな気持ちは否定しねえ、でも貴一」
お前、男もいけるだろうと東頭が耳元で囁く。これから俺達、全力でお前を落とすつもりだから覚悟をしておけと反対側の耳元で囁くのは奥山だ。
他の男たちも、ギラリと貴一を捕食者の眼差しで舌なめずりすらしながら見つめているのがわかる。
「あ、そうだ」
恐らく仮想現実のモデルとなった作品の元ネタを見つけたことを、貴一は皆に告げる。それは無料で頒布されていた同人ゲームであり、制作者は当時18歳を超えたばかりの若き青年だった。
ゲーム制作者のサイトには、制作者である彼は同性愛者だと紹介があった。
元々ゲーム好きな彼はBLゲームやゲイ向けのゲームを多数プレイするも、自分の理想のゲームがなかなか見つからず、ついに自作することにしたと記載があった。
拙いながらも何かを生み出す作業は面白いようで、制作秘話や近状を書き綴った日記のようなブログは大変そうでありながらも、楽しさに満ち溢れていた。
ブログの最終更新日時は10年前だ。
制作者は貴一と同じく珍しい血液を持つ人物で、その血が侵される病に臥しており闘病生活の傍らゲームを作っていたらしい。
ゲームは完成したものの、この世に出す数日前に彼は、この世を去った。何故それがわかるのかというと、ブログの最終更新をした者は彼の遺族だったからだ。
「よく作り込まれたサイトで、キャラクター設定の資料集や攻略ページもあったんだ」
キャラクター紹介ページには、イラストと細かい設定の説明が記されていた。
制作者本人が自作したのだろうあまり上手とは言えない絵ではあったが、それでも主役や攻略対象は勿論、モブまできっちり描き込まれキャラクター一人一人に対する熱意と愛が感じられるものだった。
「……ヤマザキ、居なかったんだ」
紹介ページに、主人公の親友であるヤマザキは存在すらしなかった。当て馬兼悪役の転校生キャラクターは存在したものの、それは「サイオンジユウ」といった立派な名前は与えられていなかった。
例の女医が、8人の男たちの性癖を歪めるためにむりやり悪役に自分を捻じ込み、ヒロインになりかわろうとしたところは想像ができる。
しかし、主人公の親友キャラについては初めから存在すらせず、仮想現実を管理していた人間や後から制作にかかわった人間にすらも認識されていない謎の人物だ。
バグと呼ぶにはあまりにも自然に、けれども確かにその場に存在していたというのに。
「俺には、アイツがゲームの中の登場人物だなんて思えない」
薄々何かに気づいているかのような貴一の悲しげな様子に、東頭と奥山はそっと肩に手を置く。
「似たような境遇だった貴一を、アイツは助けてやりたかったのかもしれない」
「一緒に学園生活を送れて、彼も幸せだったのかもしれない」
二人の言葉に、貴一はうん、と頷きながら親友に友に想いを馳せる。
若くしてこの世を去った青年の名はヤマザキタクミ、彼の父は日本でも有数の病院である白恵木(はくえき)病院の医局長であった。
「飲む? メロンソーダと巨峰とイチゴジュース混ぜたらこうなっちゃった~」
赤穂双子はドリンクバーで気持ちの悪い液体を精製し合っている。朝を抜いて病院にやってきたという上杉は、山久のおごりだと聞くと喜び勇んで、けれども少しだけ遠慮をしたのだろうかポテトのLサイズとサンドイッチのセットを頼んでむしゃむしゃやっていた。
「ここのところ金欠で、ロクな物口にしてなかったんスよ……」
どうやら現実世界でも彼は苦学生のようだ。
犬飼はスンスン貴一の匂いを嗅いで後ろから抱き付いており、ソファではなくほぼ彼の膝に座っているような状態だ。東頭と奥山はそれを引きはがすべく貴一の両サイドに座っている。
「改めまして皆様、本当にありがとうございました。おかげで命拾いしました」
貴一は深々と8人の男たちに頭を下げる。珍しい血液をもった男たちが、貴一の命を救ってくれた奇跡にただただ感謝しかなかった。リアルの世界では貴一と8人の男たちの関わりは白液ではなく血液ではあったけれども、彼らの様子から見ると、貴一が見た糞みたいな悪夢は彼らの間でも「リアル」の延長線上のようであり、そこだけが疑問であった。
「あの」
「貴一は覚えているのか」
東頭がまっすぐこちらを見つめて来る。ほかの男たちも揺れるような目をしながら、貴一の答えを待つ」
「……白液学園」
彼の口から零れた卑猥な学園名を耳にし、8人の男たちはよかったという表情を作る。東頭たちが精子バンクのドナーであったのは、現実世界でも同様であった。
だが、ただのドナーではなく脳波の研究にも参加しており、CTスキャンのような大掛かりな機械に身を預けさせられて、仮想現実の世界に数週間その身を置いていたのだという。
研究意図は、奥山や樋山が説明した内容とほぼ同様の、非人道的行為だった。
「イレギュラーな貴一が仮想現実に参加させられた理由は、僕らを救済するためでした」
治験や研究のために参加した8名が全員同性愛者だったが、皆恐ろしく顔立ちは整っていたため、それを勿体ないと感じた一人の女医が、彼らを「治療」できないかと研究に乗り込んだのだ。
女医の名は「サイオンジユウ」といい、美しく小柄で美少女のような顔立ちだった。
仮想現実内で彼女は「美少年」に性転換をしてヒロインとして登場するも8人の好みではなく、強硬手段として脳波を弄る「魔薬」を使用して、無理やり女性が好みになるように仕向けようと試みていた。
「ひでぇ話だよ」
性的指向は勿論強制されるものではなく、本人が決めるものだ。彼女のマッドサイエンティストな行為は、非人道的と言っても過言ではないだろう。或いは、単純に彼女の好みが8人であり、その心を掴みたかっただけかもしれないが。
「そのことにいち早く気づいた医師が、献血の恩返しの前借りと称して、白液学園に俺達の好みドストライクだった貴一を『転校』させた……らしいよ」
「……あー」
上杉の言葉に、貴一は割れそうな頭を抱えた。つまり、死にかけていた最中、献血によって救われた貴一は本人の意思とは関係なく、8人を救い出すための恩返しとして「セーブ君」の手によって、仮想世界である白液学園に飛ばされてしまった、ということらしい。
「でも、貴一も、全く損じゃない」
耳元で顔をすりすりさせたまま、犬飼がたどたどしく言葉を紡ぐ。要約すると、イレギュラー参戦とはいえ貴一の行動も治験やテストデータとなり、本来であれば保険は効くものの発生する治療費が、全てこちらの実験の報酬として賄われており、ついでにお釣りまで戻ってきた状況だった。
恐ろしく権力がある者たちの実験であったためか、貴一の会社にも連絡は行っており、事故による休職申請も済んでいた。
「ともかく、貴一は俺たちが命の恩人みたいに思っていると思うが、それは俺たちもなんだ」
お前のおかげで、俺たちは無理やり女が好きになるように頭を弄られることがなかった。ありがとうと奥山が頭を下げて礼を述べる。
最低な名前の仮想現実ではあったが、あの学園で出会えた貴一と男たちは確かに、友情とそれ以外の何かの絆で結ばれている。
貴一は友人と(貴一が目を背けなければ)それ以外の何かを手に入れることができたのだ。
「……」
それ以外の何かを感じるどろりと甘い複数の熱視線が、貴一の全身に突き刺さっている。東頭は貴一の手に指を絡め、奥山はぎゅっと力強く武骨に手を握って来る。ファミレスの足元では山久や樋山、上杉が意図的に足をぶつけ、時折少しいやらしく絡めて来る。
邪魔をするように双子や犬飼が、無害そうな様子ですりすりと貴一に抱き付いたり身を摺り寄せたりしていた。
「……その、俺は、女性が好きで」
「本当?」
上杉にいたずらっぽく、けれども熱っぽい目線を当てられると、貴一の腹にぞわりとした熱がこもった。
「女が好きな気持ちは否定しねえ、でも貴一」
お前、男もいけるだろうと東頭が耳元で囁く。これから俺達、全力でお前を落とすつもりだから覚悟をしておけと反対側の耳元で囁くのは奥山だ。
他の男たちも、ギラリと貴一を捕食者の眼差しで舌なめずりすらしながら見つめているのがわかる。
「あ、そうだ」
恐らく仮想現実のモデルとなった作品の元ネタを見つけたことを、貴一は皆に告げる。それは無料で頒布されていた同人ゲームであり、制作者は当時18歳を超えたばかりの若き青年だった。
ゲーム制作者のサイトには、制作者である彼は同性愛者だと紹介があった。
元々ゲーム好きな彼はBLゲームやゲイ向けのゲームを多数プレイするも、自分の理想のゲームがなかなか見つからず、ついに自作することにしたと記載があった。
拙いながらも何かを生み出す作業は面白いようで、制作秘話や近状を書き綴った日記のようなブログは大変そうでありながらも、楽しさに満ち溢れていた。
ブログの最終更新日時は10年前だ。
制作者は貴一と同じく珍しい血液を持つ人物で、その血が侵される病に臥しており闘病生活の傍らゲームを作っていたらしい。
ゲームは完成したものの、この世に出す数日前に彼は、この世を去った。何故それがわかるのかというと、ブログの最終更新をした者は彼の遺族だったからだ。
「よく作り込まれたサイトで、キャラクター設定の資料集や攻略ページもあったんだ」
キャラクター紹介ページには、イラストと細かい設定の説明が記されていた。
制作者本人が自作したのだろうあまり上手とは言えない絵ではあったが、それでも主役や攻略対象は勿論、モブまできっちり描き込まれキャラクター一人一人に対する熱意と愛が感じられるものだった。
「……ヤマザキ、居なかったんだ」
紹介ページに、主人公の親友であるヤマザキは存在すらしなかった。当て馬兼悪役の転校生キャラクターは存在したものの、それは「サイオンジユウ」といった立派な名前は与えられていなかった。
例の女医が、8人の男たちの性癖を歪めるためにむりやり悪役に自分を捻じ込み、ヒロインになりかわろうとしたところは想像ができる。
しかし、主人公の親友キャラについては初めから存在すらせず、仮想現実を管理していた人間や後から制作にかかわった人間にすらも認識されていない謎の人物だ。
バグと呼ぶにはあまりにも自然に、けれども確かにその場に存在していたというのに。
「俺には、アイツがゲームの中の登場人物だなんて思えない」
薄々何かに気づいているかのような貴一の悲しげな様子に、東頭と奥山はそっと肩に手を置く。
「似たような境遇だった貴一を、アイツは助けてやりたかったのかもしれない」
「一緒に学園生活を送れて、彼も幸せだったのかもしれない」
二人の言葉に、貴一はうん、と頷きながら親友に友に想いを馳せる。
若くしてこの世を去った青年の名はヤマザキタクミ、彼の父は日本でも有数の病院である白恵木(はくえき)病院の医局長であった。
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