【短編】怖い話のけいじばん【体験談】

名人様

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12歳　小学生　男性の書き込み
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僕が小学校低学年のころ、団地の片隅で、ローラースケートで遊んでいました。

そのときは一緒に遊んでいたお姉ちゃんと少し離れて一人で滑っていたのですが、突然遠くから

「下手くそ！」

という声が聞こえてきました。


声のした方を見ると、全く知らないおじいさんがいます。

「そんなんじゃお前は一生ローラースケートを上手く滑れないぞ」

おじいさんは続けざまにそう言ってきました。


僕は知らない人に絡まれた恐怖と、罵倒をされたショックとで、涙目になりながらお姉ちゃんのところへと走っていきました。


お姉ちゃんに今あったことを話すと、

「おじいさんなんていなかったじゃない」

と言われました。

離れていたとはいえ、僕がいたのはお姉ちゃんの視界の範囲内です。

おじいちゃんが見えていなかっただけならまだしも、声も聞こえていなかったことは考えづらいです。


それでもお姉ちゃんは、

「あんたはずっと一人で滑ってたよ」

と言います。


僕が見たあのおじいさんはいったい何だったのでしょうか。

生きているものではないのだとしたら、なぜわざわざ僕を罵倒しにきたのでしょうか。

もしかしたらあのまま逃げていなかったら、厳しい指導をしてくれたのでしょうか。

とても謎の残る出来事でした。