【全話まとめ】意味が分かると怖い話【解説付き】

海の見える家

海の見える家。


昔から憧れだったんだ。


家の中でビールでも飲みながら、窓からは海が一望できる、最高だろ。




都心から離れたこの海辺のマンションを買って移住をした。


内装も、壁紙やインテリア、ティッシュケースにいたるまで全てにこだわって理想の空間を作った。



なにせ仕事もやめたもんだから、俺の余生の全てをここにつぎ込むつもりで取り組んだ。




でもあいつはそれをバカにしてきた。

仕事を投げ捨ててまでやることかって。 

こんなくだらないことに金をかけて何してるんだって。



それを聞いて頭に血が上ったところまでは覚えてる。




…後悔はしてるよ。


でも幸運なことに、すぐそばに海があるんだ。やっぱり引っ越して本当に良かったよ。




彼は岬で車を停め、荷物を崖から放り投げた。



な。お前もこうはなりたくないだろ？



まあゆっくりしてけよ。



















（↓解説はこのまま下にスクロール↓）



























――――――――――――――――――――
解説
――――――――――――――――――――

海の見える家に友人を招待したけど、バカにされたからカッとなって殺してしまった。


だけではなく、最後のひとことから、この家を訪ねてきたのは他にもう一人いたみたい。


崖から放り投げた荷物というのは当然遺体のことで、そのもう一人の友人にそれをわざわざ見せつけているよ。


引っ込みがつかなくなったのか、とんでもないことをしている人のお話だね。


――――――――――――――――――――