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後編
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「安易に爵位だけを見て相手を見下すなど、本当に頭が悪い。誰に喧嘩を売ったのか気付いていないのだな」
おそらく彼女らは自分が身に付けている物、口にしている物がどういう経緯で手に入っているのかはまるで興味が無いのだ。知っていたらこんな風に安易にミレーナに喧嘩を売るなど考えられないだろう。それほど今この国にアンジェリーニは必要不可欠になっているというのに。
「別に良いではありませんか。この先あの方達に煩わされる事は無くなりますもの」
アンジェリーニ家は海運業を基盤に金融業で成り上がった家だ。だが、当然今でもその業種だけを生業としている訳ではない。現当主は海運業で持ち込まれた遥か東国の磁器の美しさに目を付け、自国での生産が出来ないものかと試行錯誤の末成功し、今や王宮ですら食事の大半はアンジェリーニ家が所有する工房で作られた食器を使用している。
そして次期当主であるミレーナの兄は、父とは違い食そのものに目を付けた。刺激的な香辛料を遠国から輸入したり、ワイン用の葡萄の品種改良に尽力し、お陰でここ十年で食文化がかなり向上したと言われている。
そして幼い頃より商売人としての家族の後ろ姿を見て育ったミレーナ自身は、貴族の買い物の大部分は夫人や令嬢の衣装と宝飾品であることに着目した。何人ものデザイナーの下を訪れ、いくつものデザインを見せて貰い、時には自分でもアイデアを出して作り上げたブランドは、瞬く間に貴族社会に席巻した。
ミレーナの所有するデザインブランドは貴族女性にとって一番の関心である夜会や茶会用のドレスではなく、普段着をメインで取り扱っている事が最大の特徴だ。当たり前の事だが、貴族の女性は家族の前だからといって平民が着るような簡素な服を着るような事はしない。汚れるまで毎日同じ服を着ることも無い。裕福であれば食事やお茶を飲む為だけに着替える事もあるのだ。
外出用のドレスの様に華美でなくともお洒落で着やすく、その上コルセットがなくとも細く見えるライン。そしてフルオーダーの様に全ての寸法を計らず、身長とウエストサイズ、色だけで発注する格安なカスタムメイド服のカタログ販売。これが想像以上に大当たりした。
そもそも貴族界では、王妃を始めとした一部の上位貴族が抱えるデザイナーのブランドを纏う事が流行に乗っていると見られている。そこへいくらアンジェリーニの力を持ってしても、いきなり乗り込む事など難しい。人とは違う物を求める癖に、革新的な物を避けるのが貴族。だが、これまであまり重視されてこなかった普段着を足掛かりに、少しずつ販路と商品枠をを広げ、ミレーナのブランドは王侯貴族の女性にとって無視できないものへと成長していた。
普段着を基調に下着から夜会服、茶会服、そしてそれらに合わせるアクセサリーから化粧品にいたるまで、女性の身に付けるものを総合的に扱うブランド。それがミレーナの所有する『Angeli e Demoni』だった。
この夜会でも『Angeli e Demoni』を身に付けている者は多い。そう。先程のボローニ公爵令嬢が身に付けていたドレスですら、ミレーナが今一番推しているデザイナーの作品なのだ。
「後ろに居た取り巻き達が着てたドレスはウチのカスタムメイドドレスだっし、ネックレスなんて私がデザインしたやつだったわね。まあ、次回からはご購入はご遠慮させて頂く、って事で」
ふふふ、と小さく笑うと、そんなミレーナに視線を落としたラツィオもフッと柔らかな笑みを溢した。
政略。ミレーナはそうこの婚約を評した。だが政略だからと行って愛が生まれない訳ではない。何度も会って話し、理解し合ううちに、ミレーナは絶世の美男子であるにも拘わらず、不器用で人間不信なラツィオに好意を抱いていたし、ラツィオも『容姿など皮一枚』とキッパリ言い切った上でちゃんと話を聞き、理解してくれるミレーナに、これまで家族以外に感じた事が無かった情愛を感じていた。
仲良く寄り添い合いながら、二人は主催者である王子の下へ退出の挨拶に向かう。二人の間に他人が入り込む余地は無かった。
この夜会から半年後、ミレーナはバストーリ家へと嫁いだ。婚約後どころか婚姻後も暫くは『価値観の違いで破棄、もしくは離婚になるだろう』と社交界で予想された二人であったが、約束通り最低限の社交で済ませる妻に合わせ、大きな夜会にしか姿を現さなくなった夫が、妻と仲睦まじい様子を見せる度に噂は次第に消えていった。何より二男一女に恵まれたラツィオが愛妻家と親馬鹿エピソードを方々で披露した事が大きかった。
「ん? 何か面白い事でもあったか?」
シャンパンを片手に何か思い出した様に笑う妻を見て隣のラツィオが問いかける。かつて氷の美貌と謳われたのが嘘のように穏やかな表情に、たまたま近くに居た若い令嬢がマナーを忘れ口をあんぐりと開けたまま惚けていた。
「ああ、大した事じゃないわ。昔夜会で絡んできた元公爵令嬢は、今頃どうしているのかしら、とちょっと思っただけ」
婚姻から十年。『二度と会うことはない』との言葉通り、彼女らと顔を合わせる事は一度もなかった。彼女らは各々の家に帰るなり両親からこっ酷く叱られていた。何故ならこの国でアンジェリーニ家に睨まれる事は、王家から同じ目にあうよりも大変な事だったからだ。
彼女らは知らないようだったが、どの家も大なり小なりアンジェリーニ家の所有する金融機関での借り入れがあった。その上物流においてアンジェリーニ家の力は甚大で、たった一言『この家とはもう取引をしない』。そう告げるだけでその家は、アンジェリーニ家の店からドレスや貴金属どころか食料品ひとつ手に入れる事が不可能になるのだ。
無論物流を担う店はアンジェリーニだけではないが、アンジェリーニ家に睨まれたと知られるや、足元を見て相場以上の値段をふっかける商人のカモにしかならないだろう。
そんな事情もあって、非公式であろうがミレーナが『もう会いたくない』とそう告げた以上、各家は令嬢達とミレーナを会わせないようにする義務が発生した。おそらくこの国の社交界で鉢合わせない様手っ取り早く他国か、社交界への出入りがない平民へ嫁がされたのだろう。
ミレーナとて婚約にケチをつけられたりなどしなければ何もする気は無かった。既に時流は王侯貴族のみによる独占的な政治形態から、一部の裕福な上流市民が参画する議員制へと移行している。にも拘わらずいつまでも血筋以外誇れるものが何一つ無い貴族令嬢に大きな顔をされるのは、非常に迷惑であった。
よく貴族の嗜好品が経済を回すなどとは言われる事もあるが、今や爵位を受ける前のアンジェリーニ家の様な裕福な平民の方が経済界に貢献している。証拠という訳では無いが、ボローニ公爵家もかつての威光など何処にも無い名だけの貴族に成り下がっていた。
「聞く価値もない話だが、隣国の侯爵家へ嫁がされたものの、気位いが高いだけで相手を見下し散財を繰り返し、挙げ句に王妃を怒らせて離縁され公爵家へ出戻り。当然我が国の社交界に顔を出せる筈もなく、領地の修道院に押し込められているそうだ。他の令嬢も似たり寄ったりだな」
「確かに聞く価値はありませんでしたわ。物語にしたら面白いかもしれませんけど。そういうのを『ざまあ』というのですって。庶民には人気らしいですわよ」
高慢な貴族令嬢が利発な平民の少女に心奪われた王子に断罪されたり、逆に天真爛漫といえば聞こえは良いが単に礼儀知らずなだけの厚かましい下級貴族令嬢をやり込めたりする話の本や芝居が人気だという。貴族階級の求心力が失われつつあるが故にだろう。
ミレーナの言葉にラツィオがふむ、と顎に手を当てて考え込む。
「知人に劇作家のつてがある者が居る。話をしてみたら面白くなるかもしれないな」
数ヵ月後、国で一番の劇団で旗揚げされた演目は、リアリティの高さに実話を元にしたのではと噂が流れ、ここ数年で一番の人気となったという。
おそらく彼女らは自分が身に付けている物、口にしている物がどういう経緯で手に入っているのかはまるで興味が無いのだ。知っていたらこんな風に安易にミレーナに喧嘩を売るなど考えられないだろう。それほど今この国にアンジェリーニは必要不可欠になっているというのに。
「別に良いではありませんか。この先あの方達に煩わされる事は無くなりますもの」
アンジェリーニ家は海運業を基盤に金融業で成り上がった家だ。だが、当然今でもその業種だけを生業としている訳ではない。現当主は海運業で持ち込まれた遥か東国の磁器の美しさに目を付け、自国での生産が出来ないものかと試行錯誤の末成功し、今や王宮ですら食事の大半はアンジェリーニ家が所有する工房で作られた食器を使用している。
そして次期当主であるミレーナの兄は、父とは違い食そのものに目を付けた。刺激的な香辛料を遠国から輸入したり、ワイン用の葡萄の品種改良に尽力し、お陰でここ十年で食文化がかなり向上したと言われている。
そして幼い頃より商売人としての家族の後ろ姿を見て育ったミレーナ自身は、貴族の買い物の大部分は夫人や令嬢の衣装と宝飾品であることに着目した。何人ものデザイナーの下を訪れ、いくつものデザインを見せて貰い、時には自分でもアイデアを出して作り上げたブランドは、瞬く間に貴族社会に席巻した。
ミレーナの所有するデザインブランドは貴族女性にとって一番の関心である夜会や茶会用のドレスではなく、普段着をメインで取り扱っている事が最大の特徴だ。当たり前の事だが、貴族の女性は家族の前だからといって平民が着るような簡素な服を着るような事はしない。汚れるまで毎日同じ服を着ることも無い。裕福であれば食事やお茶を飲む為だけに着替える事もあるのだ。
外出用のドレスの様に華美でなくともお洒落で着やすく、その上コルセットがなくとも細く見えるライン。そしてフルオーダーの様に全ての寸法を計らず、身長とウエストサイズ、色だけで発注する格安なカスタムメイド服のカタログ販売。これが想像以上に大当たりした。
そもそも貴族界では、王妃を始めとした一部の上位貴族が抱えるデザイナーのブランドを纏う事が流行に乗っていると見られている。そこへいくらアンジェリーニの力を持ってしても、いきなり乗り込む事など難しい。人とは違う物を求める癖に、革新的な物を避けるのが貴族。だが、これまであまり重視されてこなかった普段着を足掛かりに、少しずつ販路と商品枠をを広げ、ミレーナのブランドは王侯貴族の女性にとって無視できないものへと成長していた。
普段着を基調に下着から夜会服、茶会服、そしてそれらに合わせるアクセサリーから化粧品にいたるまで、女性の身に付けるものを総合的に扱うブランド。それがミレーナの所有する『Angeli e Demoni』だった。
この夜会でも『Angeli e Demoni』を身に付けている者は多い。そう。先程のボローニ公爵令嬢が身に付けていたドレスですら、ミレーナが今一番推しているデザイナーの作品なのだ。
「後ろに居た取り巻き達が着てたドレスはウチのカスタムメイドドレスだっし、ネックレスなんて私がデザインしたやつだったわね。まあ、次回からはご購入はご遠慮させて頂く、って事で」
ふふふ、と小さく笑うと、そんなミレーナに視線を落としたラツィオもフッと柔らかな笑みを溢した。
政略。ミレーナはそうこの婚約を評した。だが政略だからと行って愛が生まれない訳ではない。何度も会って話し、理解し合ううちに、ミレーナは絶世の美男子であるにも拘わらず、不器用で人間不信なラツィオに好意を抱いていたし、ラツィオも『容姿など皮一枚』とキッパリ言い切った上でちゃんと話を聞き、理解してくれるミレーナに、これまで家族以外に感じた事が無かった情愛を感じていた。
仲良く寄り添い合いながら、二人は主催者である王子の下へ退出の挨拶に向かう。二人の間に他人が入り込む余地は無かった。
この夜会から半年後、ミレーナはバストーリ家へと嫁いだ。婚約後どころか婚姻後も暫くは『価値観の違いで破棄、もしくは離婚になるだろう』と社交界で予想された二人であったが、約束通り最低限の社交で済ませる妻に合わせ、大きな夜会にしか姿を現さなくなった夫が、妻と仲睦まじい様子を見せる度に噂は次第に消えていった。何より二男一女に恵まれたラツィオが愛妻家と親馬鹿エピソードを方々で披露した事が大きかった。
「ん? 何か面白い事でもあったか?」
シャンパンを片手に何か思い出した様に笑う妻を見て隣のラツィオが問いかける。かつて氷の美貌と謳われたのが嘘のように穏やかな表情に、たまたま近くに居た若い令嬢がマナーを忘れ口をあんぐりと開けたまま惚けていた。
「ああ、大した事じゃないわ。昔夜会で絡んできた元公爵令嬢は、今頃どうしているのかしら、とちょっと思っただけ」
婚姻から十年。『二度と会うことはない』との言葉通り、彼女らと顔を合わせる事は一度もなかった。彼女らは各々の家に帰るなり両親からこっ酷く叱られていた。何故ならこの国でアンジェリーニ家に睨まれる事は、王家から同じ目にあうよりも大変な事だったからだ。
彼女らは知らないようだったが、どの家も大なり小なりアンジェリーニ家の所有する金融機関での借り入れがあった。その上物流においてアンジェリーニ家の力は甚大で、たった一言『この家とはもう取引をしない』。そう告げるだけでその家は、アンジェリーニ家の店からドレスや貴金属どころか食料品ひとつ手に入れる事が不可能になるのだ。
無論物流を担う店はアンジェリーニだけではないが、アンジェリーニ家に睨まれたと知られるや、足元を見て相場以上の値段をふっかける商人のカモにしかならないだろう。
そんな事情もあって、非公式であろうがミレーナが『もう会いたくない』とそう告げた以上、各家は令嬢達とミレーナを会わせないようにする義務が発生した。おそらくこの国の社交界で鉢合わせない様手っ取り早く他国か、社交界への出入りがない平民へ嫁がされたのだろう。
ミレーナとて婚約にケチをつけられたりなどしなければ何もする気は無かった。既に時流は王侯貴族のみによる独占的な政治形態から、一部の裕福な上流市民が参画する議員制へと移行している。にも拘わらずいつまでも血筋以外誇れるものが何一つ無い貴族令嬢に大きな顔をされるのは、非常に迷惑であった。
よく貴族の嗜好品が経済を回すなどとは言われる事もあるが、今や爵位を受ける前のアンジェリーニ家の様な裕福な平民の方が経済界に貢献している。証拠という訳では無いが、ボローニ公爵家もかつての威光など何処にも無い名だけの貴族に成り下がっていた。
「聞く価値もない話だが、隣国の侯爵家へ嫁がされたものの、気位いが高いだけで相手を見下し散財を繰り返し、挙げ句に王妃を怒らせて離縁され公爵家へ出戻り。当然我が国の社交界に顔を出せる筈もなく、領地の修道院に押し込められているそうだ。他の令嬢も似たり寄ったりだな」
「確かに聞く価値はありませんでしたわ。物語にしたら面白いかもしれませんけど。そういうのを『ざまあ』というのですって。庶民には人気らしいですわよ」
高慢な貴族令嬢が利発な平民の少女に心奪われた王子に断罪されたり、逆に天真爛漫といえば聞こえは良いが単に礼儀知らずなだけの厚かましい下級貴族令嬢をやり込めたりする話の本や芝居が人気だという。貴族階級の求心力が失われつつあるが故にだろう。
ミレーナの言葉にラツィオがふむ、と顎に手を当てて考え込む。
「知人に劇作家のつてがある者が居る。話をしてみたら面白くなるかもしれないな」
数ヵ月後、国で一番の劇団で旗揚げされた演目は、リアリティの高さに実話を元にしたのではと噂が流れ、ここ数年で一番の人気となったという。
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