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出会いは突然 2
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優菜はキャリーバッグを持って優司に付いていった。
JRから都営地下鉄に乗り換えて、椅子に座りながら小声で話したいことは山々だったが、二人は電車の中で寝ていた。
「電車苦手だったけど、優司君がいたから落ち着けた」
「そうか? まあ電車と人混みが苦手だから通信制の学校に通っているもんな」
「凄い。よく覚えてくれているね」
優菜はそう言って目をぎょっとさせて驚いていた。優司からすれば何から何まで変わった女の子だったから覚えているが、一番の理由としては一緒にゲームをやった時間が一番長いフレンドだからだ。
最寄り駅を出ると、駅前はバスのロータリーが正面に見えた。
右側には大型のデパートや居酒屋があり、左側にはマクドナルドやコンビニ、すき屋などのお店が建ち並んでいた。
「そういえば優司君も何かあったの?」
ふと、そんな質問をされて「え?」と思わず声を漏らした。
「だって優司君は明るく振る舞っていたようだけど、どこか別の事を考えているみたいだった。いつもゲームをやっていたから声のトーンで分かるんだ。何か悩み事があった時の声だなって」
「凄いな」
「別に凄くなんて無いよ。人の心が何となく分かっちゃうだけ。しんどいだけだよ」
気配りさんならでは悩みだなと優司は心底思った。
「お酒飲む? ほら、覚えてる? 優司君は私が二十歳になったら、お酒を飲もうって誘ってくれたの」
「俺が言ったことだから覚えているよ。逆に覚えていたんだって吃驚」
「じゃあ買おう!」
優司と優菜はコンビニでお酒とおつまみを2,000円分程購入した後、秋風が吹く橋を渡り河川敷に沿ってしばらく歩くと家に到着した。
5階建ての縦長の築10年のマンションで、1部屋50平米ほどある1LDKの家だ。
オートロックのマンションで鍵はカードキーとなっており、優司はエントランスのロックをカードキーを使って解除した。
エレベーターを使って3階へ。エレベーターが3階に着くと優司の部屋の303号室へと辿り着く。
玄関を開けると、白のスニーカーが置かれていた。家自体は重量鉄骨像となっており、フローリングは全て木のようだ。開放されているリビングダイニングキッチンがある部屋まで5m程ある廊下だ。
玄関の左手には元から付いていたシューズボックスがあり、優司は茶色の革靴を脱いだ後、シューズボックスを開ける。中を開けてみるとスペースがまだまだ余っていた。
「ここで独り暮らしをしているの?」
「そうだよ。さあ上がって」
「あ、でも」
優菜がそう申し訳なさそう言っていたので、キャリーバッグに目が入った。優司は左側にある扉を開けて、洗面台にかけていた雑巾を持ち、水で目一杯濡らして絞った。それでキャリーバッグの車輪を拭く。
「ありがとう。何から何まで」
「いいよ」
改めて中に入ると、家の廊下の右手にはドアが開放されていた為、寝室がチラリと覗いていた。 ベッドではなくマットレスのようで、それ以外に変わった物は特に無い。強いて言うならば、部屋の隅に立てられているオレンジ色のヨガマットくらいだ。
部屋に入ると、右側がリビングで、左側がダイニングキッチンという間取りになっており、リビングにはブラウンのラグマットと、テーブルに黒い2人がけのソファーとテレビが置かれていた。
そして、ダイニングキッチンの方は、4人がけの黒いテーブルに椅子が2脚あり、壁に向かってるL字型のテーブルが置かれていた。そのL字型のテーブルにはノートパソコンとゲーミングモニターが置かれており、白色のゲーミングチェアに関しては新調されたものなか、白が鮮やかだった。
「めちゃくちゃ広い」
優菜はそう言って言葉を失っていた。
「彼氏の家はもっと狭かったのか?」
「うん。狭かった。というかここの家が広すぎるだけな気がする」
「まあこの家は家賃補助が付いているからな。それで快適な家に住めてるんだ」
「そうなんだね。荷物は適当に置いておいていい?」
「いいよ邪魔になら無いところにな」
優菜はテレビの横にあるスペースを見つけた。特に何も置いていないし邪魔になら無いだろうと思い、そこのキャリーバッグを置く。
「早速お酒飲むか」
「そうだね!」
「置いたら座ってていいぞ」
「ありがとう」
優菜は椅子に腰かけるのを確認すると、優司は手に持っているビニール袋を机の上に置いて、様々なチューハイやビールを置いた。おつまみにはミックスナッツなどを買っており、小鉢に必要数を盛り付けてテーブルの中央に置く。
「何か彼氏じゃない人の男の人の家に泊まるって不思議な気分だね」
「そうなのか? まああんまり外に出ないって言っていたもんな」
「そうだよ。それに田舎だから出会いなんて無いし、私自身異性のお友達がいないから」
「てことは、出会いはやっぱりネットだけ?」
「そうなるね。とりあえず乾杯しよ!」
「おう」
優司と優菜は「お疲れ様」と言いながら缶を合わせた。優司はビールで優菜は桃飲むかチューハイと言った具合だ。
2人は同時に飲んで「美味い!」と言いつつ缶を置いた。
「そういえば、優司君は今日何をしていたの? 仕事帰り?」
「ずっと好きな人がいたって話をゲームをしているときにしていたよな」
すると、優菜は前のめりになって優司の顔をじっと見つめた。
「それであんな表情だったんだ。別に無理には聞かないけど良かったら教えて?」
優菜がそう優しく言うと優司は思わず涙を流しそうになった。優菜の事で頭がいっぱいになっていたが、聞かれた途端に今までの想い出がフラッシュバックした。
「いや言ってスッキリするよ。実はその人に振られてしまったんだ」
優菜はそれを聞いて暗い表情を浮かべていた。「そうなんだ」と力無く呟いている。
「恋愛ってやっぱり難しいよね。どれだけ強い想いを持っていても価値観で駄目になるから――」
「そうだよな。俺は結婚願望だったり子供が欲しいっていう願望があるんだけど、相手はそういった願望がない――だからやっぱり付き合うことができないって言われたんだよ」
優菜は優司のその暗い表情を見てチューハイを一気に飲んで、次を手に取った。
「おい。そんなに一気に飲んで大丈夫かよ」
「うん。平気だよ。優司君の表情を見ていたら一気に飲みたくなってしまった」
そう笑みを見せて次はレモンのチューハイを手に取った。言わずと知れた人気の銘柄の9%だ。
「大丈夫か? お節介かもしれないけどその度数飲んだら体調崩すんじゃないのか?」
「ん。大丈夫。お酒はまあまあ強いから」
そう不敵な笑みを浮かべた優菜を見た優司が。
「まあ二十歳になる前から飲んでいたもんな~」
と、意地悪な笑みを優司を見せると「そ――そんなことないよ。嫌だな~」と明らかに目が泳いでいた。
「Twitterには載せていないけどLINEに載っているからな~」
「ぐうの音も出ない――じゃなくて。そっから連絡は出来なくなったの?」
「ああ。完全にな。SNSはもう全部ブロックされた。三度目の正直ってやつさ」
「そうなんだね……三回か――私は可能性あると思っていたけど、その人もその人なりに優司君の事を大切に思っているからこその決断だったのかもね」
優菜はそう目を細めながら缶の中に入っているチューハイをじっと見つめていた。
「そうかもな」
優司はそう呟きビールを一気に飲み干して次のビールへと移った。
JRから都営地下鉄に乗り換えて、椅子に座りながら小声で話したいことは山々だったが、二人は電車の中で寝ていた。
「電車苦手だったけど、優司君がいたから落ち着けた」
「そうか? まあ電車と人混みが苦手だから通信制の学校に通っているもんな」
「凄い。よく覚えてくれているね」
優菜はそう言って目をぎょっとさせて驚いていた。優司からすれば何から何まで変わった女の子だったから覚えているが、一番の理由としては一緒にゲームをやった時間が一番長いフレンドだからだ。
最寄り駅を出ると、駅前はバスのロータリーが正面に見えた。
右側には大型のデパートや居酒屋があり、左側にはマクドナルドやコンビニ、すき屋などのお店が建ち並んでいた。
「そういえば優司君も何かあったの?」
ふと、そんな質問をされて「え?」と思わず声を漏らした。
「だって優司君は明るく振る舞っていたようだけど、どこか別の事を考えているみたいだった。いつもゲームをやっていたから声のトーンで分かるんだ。何か悩み事があった時の声だなって」
「凄いな」
「別に凄くなんて無いよ。人の心が何となく分かっちゃうだけ。しんどいだけだよ」
気配りさんならでは悩みだなと優司は心底思った。
「お酒飲む? ほら、覚えてる? 優司君は私が二十歳になったら、お酒を飲もうって誘ってくれたの」
「俺が言ったことだから覚えているよ。逆に覚えていたんだって吃驚」
「じゃあ買おう!」
優司と優菜はコンビニでお酒とおつまみを2,000円分程購入した後、秋風が吹く橋を渡り河川敷に沿ってしばらく歩くと家に到着した。
5階建ての縦長の築10年のマンションで、1部屋50平米ほどある1LDKの家だ。
オートロックのマンションで鍵はカードキーとなっており、優司はエントランスのロックをカードキーを使って解除した。
エレベーターを使って3階へ。エレベーターが3階に着くと優司の部屋の303号室へと辿り着く。
玄関を開けると、白のスニーカーが置かれていた。家自体は重量鉄骨像となっており、フローリングは全て木のようだ。開放されているリビングダイニングキッチンがある部屋まで5m程ある廊下だ。
玄関の左手には元から付いていたシューズボックスがあり、優司は茶色の革靴を脱いだ後、シューズボックスを開ける。中を開けてみるとスペースがまだまだ余っていた。
「ここで独り暮らしをしているの?」
「そうだよ。さあ上がって」
「あ、でも」
優菜がそう申し訳なさそう言っていたので、キャリーバッグに目が入った。優司は左側にある扉を開けて、洗面台にかけていた雑巾を持ち、水で目一杯濡らして絞った。それでキャリーバッグの車輪を拭く。
「ありがとう。何から何まで」
「いいよ」
改めて中に入ると、家の廊下の右手にはドアが開放されていた為、寝室がチラリと覗いていた。 ベッドではなくマットレスのようで、それ以外に変わった物は特に無い。強いて言うならば、部屋の隅に立てられているオレンジ色のヨガマットくらいだ。
部屋に入ると、右側がリビングで、左側がダイニングキッチンという間取りになっており、リビングにはブラウンのラグマットと、テーブルに黒い2人がけのソファーとテレビが置かれていた。
そして、ダイニングキッチンの方は、4人がけの黒いテーブルに椅子が2脚あり、壁に向かってるL字型のテーブルが置かれていた。そのL字型のテーブルにはノートパソコンとゲーミングモニターが置かれており、白色のゲーミングチェアに関しては新調されたものなか、白が鮮やかだった。
「めちゃくちゃ広い」
優菜はそう言って言葉を失っていた。
「彼氏の家はもっと狭かったのか?」
「うん。狭かった。というかここの家が広すぎるだけな気がする」
「まあこの家は家賃補助が付いているからな。それで快適な家に住めてるんだ」
「そうなんだね。荷物は適当に置いておいていい?」
「いいよ邪魔になら無いところにな」
優菜はテレビの横にあるスペースを見つけた。特に何も置いていないし邪魔になら無いだろうと思い、そこのキャリーバッグを置く。
「早速お酒飲むか」
「そうだね!」
「置いたら座ってていいぞ」
「ありがとう」
優菜は椅子に腰かけるのを確認すると、優司は手に持っているビニール袋を机の上に置いて、様々なチューハイやビールを置いた。おつまみにはミックスナッツなどを買っており、小鉢に必要数を盛り付けてテーブルの中央に置く。
「何か彼氏じゃない人の男の人の家に泊まるって不思議な気分だね」
「そうなのか? まああんまり外に出ないって言っていたもんな」
「そうだよ。それに田舎だから出会いなんて無いし、私自身異性のお友達がいないから」
「てことは、出会いはやっぱりネットだけ?」
「そうなるね。とりあえず乾杯しよ!」
「おう」
優司と優菜は「お疲れ様」と言いながら缶を合わせた。優司はビールで優菜は桃飲むかチューハイと言った具合だ。
2人は同時に飲んで「美味い!」と言いつつ缶を置いた。
「そういえば、優司君は今日何をしていたの? 仕事帰り?」
「ずっと好きな人がいたって話をゲームをしているときにしていたよな」
すると、優菜は前のめりになって優司の顔をじっと見つめた。
「それであんな表情だったんだ。別に無理には聞かないけど良かったら教えて?」
優菜がそう優しく言うと優司は思わず涙を流しそうになった。優菜の事で頭がいっぱいになっていたが、聞かれた途端に今までの想い出がフラッシュバックした。
「いや言ってスッキリするよ。実はその人に振られてしまったんだ」
優菜はそれを聞いて暗い表情を浮かべていた。「そうなんだ」と力無く呟いている。
「恋愛ってやっぱり難しいよね。どれだけ強い想いを持っていても価値観で駄目になるから――」
「そうだよな。俺は結婚願望だったり子供が欲しいっていう願望があるんだけど、相手はそういった願望がない――だからやっぱり付き合うことができないって言われたんだよ」
優菜は優司のその暗い表情を見てチューハイを一気に飲んで、次を手に取った。
「おい。そんなに一気に飲んで大丈夫かよ」
「うん。平気だよ。優司君の表情を見ていたら一気に飲みたくなってしまった」
そう笑みを見せて次はレモンのチューハイを手に取った。言わずと知れた人気の銘柄の9%だ。
「大丈夫か? お節介かもしれないけどその度数飲んだら体調崩すんじゃないのか?」
「ん。大丈夫。お酒はまあまあ強いから」
そう不敵な笑みを浮かべた優菜を見た優司が。
「まあ二十歳になる前から飲んでいたもんな~」
と、意地悪な笑みを優司を見せると「そ――そんなことないよ。嫌だな~」と明らかに目が泳いでいた。
「Twitterには載せていないけどLINEに載っているからな~」
「ぐうの音も出ない――じゃなくて。そっから連絡は出来なくなったの?」
「ああ。完全にな。SNSはもう全部ブロックされた。三度目の正直ってやつさ」
「そうなんだね……三回か――私は可能性あると思っていたけど、その人もその人なりに優司君の事を大切に思っているからこその決断だったのかもね」
優菜はそう目を細めながら缶の中に入っているチューハイをじっと見つめていた。
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