493 / 597
最強の美女転生者の挑戦状Ⅲ
しおりを挟む
「この勝負。ナリユキ君なかなか苦戦しそうだね。あの女の子、天衣無縫っていうユニークスキルを持っているの」
「我とアリシアはS級じゃないからステータスは視れないからな~。どんなスキル効果があるんだ?」
「そうだね。ステータスには記憶にある対象の人・動物・モノのいずれかに変身することができ、その対象のスキルを使用する事ができる。また10秒先までの未来を自由に決定づけることができる。と書かれているの。もしかすると、デアはナリユキ君の創造主もコピーするかもしれない。だからナリユキ君は黒紅煉刀と天を穿つ者の二つで戦うしかない」
「それは相当厳しいな」
「ナリユキ様。神槍を受けてからMPが一気に減ったようですが、あのスキルはどのようなスキル効果を持っているのですか?」
「神槍は確実に直撃する事は大前提で、200,000,000程のMPを消費して、相手の体力とMPを強制的に1/10にするという効果。ナリユキ君が数々の強敵に使った黒絶斬も、まともに使う事ができない苦しい状況だね」
「200,000,000――桁違いのMPだな」
「それでもデアは半分以上のMPを残している。ナリユキ君はどのようにして戦うんだろう――」
ミクちゃんがそう言うと、ランベリオンもアリシアも固唾を飲んでいた。確かにユニークスキルを発動すると、デアにコピーされる恐れがある。けど、だからと言ってユニークスキルを出さない訳にはいかない。今、俺が持っている手札でMPを消費せずにデアを気絶に追い込むことができるのは、創造主だけだからな。
「私からいくわよ」
デアはそう言って俺に右手を翳してきた。
「燦爛の光線!」
デアから放たれた美しい光が俺に襲い掛かって来た。
「いや、デカ!」
デアの燦爛の光線は、ミクちゃんが放つモノよりもっと極大だった。それにスピードも圧倒的だ。
俺が上に飛んで避けると、デアはそこから連続で燦爛の光線を放ってきた。俺がどう避けるかを推測して燦爛の光線を撃ってくるから、俺はそれをさらに上の行動をしないといけない――!
避けたと思ったが、俺はまるで光のトンネルの中にいるかのようだった。そう思った次の瞬間、俺の下半身は吹き飛んだ――。
「マジか」
当然痛みも無いし、体はすぐに再生するから問題は無い。強いて言うなら俺の体力が減ったくらいだ。そしてその体力を減らし続けられると、自動再生も自動回復の修復スピードは遅くなるし、俺の動きが鈍くなるだけ。
「――そうか。俺が全ての燦爛の光線を避けると分かっていたから、未来を少し変えて燦爛の光線を天衣無縫で直撃させたのか。未来予知眼と天衣無縫の効果による相乗効果は相当なものだな」
「その通りよ。私達同士で殺し合う事はできないもの。ならば貴方の体力を奪うだけ」
デアはそう言って俺に手を向けてきた。その瞬間に俺はデアの後ろに回り込む。デアの首元に向けて黒紅煉刀で左薙ぎを行う――。
案の定再び止められた。だが――。
「喰らえ!」
俺は左手に持っている天を穿つ者を撃つ――!
「あれ!?」
「残念だったわね」
デアはそう言って俺に神樹の宝刀と魔刀で俺の体に二連撃を入れてきた。しかし俺の体は斬撃無効。攻撃を受けたところで問題は無い。
が疲労はやっぱり溜まる。
しかし、疲労の溜まり方が明らかにおかしい。斬撃無効のスキルは昔から持っていたスキルだけど、自分で自覚できるほど使える事はなかった。むしろヘッチャラだったんだ。けど、今は無敵の筈なのに攻撃を受けすぎてはいけないという直感が働いている。
「まだ正体を掴めていないようね」
「それもそうだが天を穿つ者を撃つことができなかったのも――」
俺がそう言うとデアはニコッと笑みを浮かべた。
「まさかそれも天衣無縫の効果か? 知っていたのか? 天を穿つ者がMPを消費して使う銃だと」
「そう。だからMPを込めれないようにしたの。MPを銃を込める動作なんて、呼吸と同じくらいの感覚よ。だから貴方はMPが込めれていないという事実に今気が付いた」
「そんなチート能力死ぬ時にどんな後悔や夢を叶えたかったんだ?」
「だから憶えてないのよ。私が前の世界でどんな人間だったのかもね」
「――そうだった」
デアの前の世界の記憶すごく気になる。
「クソ、天衣無縫――。神の能力か。しかも俺と違って覚醒してやがる。そうだろ?」
「そうね。このユニークスキルは元々、戦っている相手しかコピーできなかったの。でも今は違うわ。例えばコレとか」
そう言ってデアは少女の姿から、鎧を着た金髪の美女へと変身した。右手には剣を持っている女性騎士だがステータスの名前を見て驚きだ――。
「ジャンヌ・ダルク!?」
俺は思わず目ん玉が飛び出るかと思った。ミクちゃんも当然驚いている。
「ジャンヌ・ダルクも転生していたの!? この世界に!?」
「流石に知っているようね」
デアはそう不敵な笑みを浮かべていた。スキルはガラリと変わり、デアの姿の方が厄介だった。スキルだけ視れば弱くなっている。ただ姿と使用スキルがガラリと変わっても、天衣無縫だけは残っていた。
「我とアリシアはS級じゃないからステータスは視れないからな~。どんなスキル効果があるんだ?」
「そうだね。ステータスには記憶にある対象の人・動物・モノのいずれかに変身することができ、その対象のスキルを使用する事ができる。また10秒先までの未来を自由に決定づけることができる。と書かれているの。もしかすると、デアはナリユキ君の創造主もコピーするかもしれない。だからナリユキ君は黒紅煉刀と天を穿つ者の二つで戦うしかない」
「それは相当厳しいな」
「ナリユキ様。神槍を受けてからMPが一気に減ったようですが、あのスキルはどのようなスキル効果を持っているのですか?」
「神槍は確実に直撃する事は大前提で、200,000,000程のMPを消費して、相手の体力とMPを強制的に1/10にするという効果。ナリユキ君が数々の強敵に使った黒絶斬も、まともに使う事ができない苦しい状況だね」
「200,000,000――桁違いのMPだな」
「それでもデアは半分以上のMPを残している。ナリユキ君はどのようにして戦うんだろう――」
ミクちゃんがそう言うと、ランベリオンもアリシアも固唾を飲んでいた。確かにユニークスキルを発動すると、デアにコピーされる恐れがある。けど、だからと言ってユニークスキルを出さない訳にはいかない。今、俺が持っている手札でMPを消費せずにデアを気絶に追い込むことができるのは、創造主だけだからな。
「私からいくわよ」
デアはそう言って俺に右手を翳してきた。
「燦爛の光線!」
デアから放たれた美しい光が俺に襲い掛かって来た。
「いや、デカ!」
デアの燦爛の光線は、ミクちゃんが放つモノよりもっと極大だった。それにスピードも圧倒的だ。
俺が上に飛んで避けると、デアはそこから連続で燦爛の光線を放ってきた。俺がどう避けるかを推測して燦爛の光線を撃ってくるから、俺はそれをさらに上の行動をしないといけない――!
避けたと思ったが、俺はまるで光のトンネルの中にいるかのようだった。そう思った次の瞬間、俺の下半身は吹き飛んだ――。
「マジか」
当然痛みも無いし、体はすぐに再生するから問題は無い。強いて言うなら俺の体力が減ったくらいだ。そしてその体力を減らし続けられると、自動再生も自動回復の修復スピードは遅くなるし、俺の動きが鈍くなるだけ。
「――そうか。俺が全ての燦爛の光線を避けると分かっていたから、未来を少し変えて燦爛の光線を天衣無縫で直撃させたのか。未来予知眼と天衣無縫の効果による相乗効果は相当なものだな」
「その通りよ。私達同士で殺し合う事はできないもの。ならば貴方の体力を奪うだけ」
デアはそう言って俺に手を向けてきた。その瞬間に俺はデアの後ろに回り込む。デアの首元に向けて黒紅煉刀で左薙ぎを行う――。
案の定再び止められた。だが――。
「喰らえ!」
俺は左手に持っている天を穿つ者を撃つ――!
「あれ!?」
「残念だったわね」
デアはそう言って俺に神樹の宝刀と魔刀で俺の体に二連撃を入れてきた。しかし俺の体は斬撃無効。攻撃を受けたところで問題は無い。
が疲労はやっぱり溜まる。
しかし、疲労の溜まり方が明らかにおかしい。斬撃無効のスキルは昔から持っていたスキルだけど、自分で自覚できるほど使える事はなかった。むしろヘッチャラだったんだ。けど、今は無敵の筈なのに攻撃を受けすぎてはいけないという直感が働いている。
「まだ正体を掴めていないようね」
「それもそうだが天を穿つ者を撃つことができなかったのも――」
俺がそう言うとデアはニコッと笑みを浮かべた。
「まさかそれも天衣無縫の効果か? 知っていたのか? 天を穿つ者がMPを消費して使う銃だと」
「そう。だからMPを込めれないようにしたの。MPを銃を込める動作なんて、呼吸と同じくらいの感覚よ。だから貴方はMPが込めれていないという事実に今気が付いた」
「そんなチート能力死ぬ時にどんな後悔や夢を叶えたかったんだ?」
「だから憶えてないのよ。私が前の世界でどんな人間だったのかもね」
「――そうだった」
デアの前の世界の記憶すごく気になる。
「クソ、天衣無縫――。神の能力か。しかも俺と違って覚醒してやがる。そうだろ?」
「そうね。このユニークスキルは元々、戦っている相手しかコピーできなかったの。でも今は違うわ。例えばコレとか」
そう言ってデアは少女の姿から、鎧を着た金髪の美女へと変身した。右手には剣を持っている女性騎士だがステータスの名前を見て驚きだ――。
「ジャンヌ・ダルク!?」
俺は思わず目ん玉が飛び出るかと思った。ミクちゃんも当然驚いている。
「ジャンヌ・ダルクも転生していたの!? この世界に!?」
「流石に知っているようね」
デアはそう不敵な笑みを浮かべていた。スキルはガラリと変わり、デアの姿の方が厄介だった。スキルだけ視れば弱くなっている。ただ姿と使用スキルがガラリと変わっても、天衣無縫だけは残っていた。
0
お気に入りに追加
345
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる