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魔王アスモデウスⅠ
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「久しぶりの空気じゃ! 地上も良いが魔界も心地良いものじゃのう~」
妾のお城。本当に久しぶりに見たのう。魔界のイメージとは程遠い白が基調の自慢のお城じゃ。敷地面積は300万㎢程じゃ。魔界でもこれ以上のお城の面積を持つ魔族はそういない。なので新入りの魔族が来た時に、よく敷地内で迷子になってしまうのじゃ。まあ広すぎて何が何やらと言うのは同意できる。
――ちと離れすぎかの。門の入り口に到着しようとしたのじゃが、門まで約100m程離れたところに出てきてしまった。と思っていたところじゃ。
「ア――アスモデウス様!」
「ご帰還なされたのですね!」
と勢いよく駆け付けて来た門番達。女性の門番達は半ば緊張しながらも、妾の帰還を喜んでいてくれているようじゃ。
「随分と久しぶりじゃの。息災じゃったか?」
妾がそう問いかけると、2人の門番は目を輝かせながら「勿体ない御言葉! そのような御言葉を頂き誠に光栄です! 我々は元気です!」とそれはもう凄い勢いで喜んでくれた。
「お帰りなさいませ。アスモデウス様」
そう言って妾の前に現れた5人の家臣達。中央で跪いているのは、魔界で妾の代理を務める優秀な部下のシトリーじゃ。彼女は桃色の長い髪を持ち、雪のように白い胸元が開いた白銀のドレスに身を包んだ、妾に負けず劣らずのプロポーションを持つ可愛い女性じゃ。普段は気を張ってはいるが、妾の前だけでは弱音を吐く手のかかる子じゃが、実際に妾より強かったので、折り紙付きの実力じゃ。
「面を上げて良いぞ」
妾がそう言うと5人共顔を上げた。
「この圧倒的な力――アスモデウス様だと思わず、敵襲が来たのかと誤解致しました。地上で相当力を付けたようですね」
「まあ色々あっての。皆、無事で何よりじゃ。というかシトリーよ」
「何でしょうか?」
「其方、前より随分と可愛くなっとらんか?」
妾がそう言うと、顔が紅潮して頭から湯気を出しおった。他の4人の家臣達も顔を紅潮させておる。シトリーの顔を見てクスクスと嬉しそうに笑う者もいた。――正直に言っただけなのじゃが。
「そ、そ――そんな事っ!」
「反応も可愛いのう」
妾が口説くような目で見ると、シトリーはますます顔を紅潮させた。
「フフフ――相変わらず面白い反応じゃ」
「か――からかわないで下さい!」
そう言ってシトリーは妾から背を向けた。あまり肌が露出した服を着たがらない性格ではあったが、年が経つにつれて妾への尊敬度が増し、今では妾と似た服のデザインのドレスを着るようになった。
「何じゃ。可愛さの秘訣は男でも出来たのかの?」
「ち――違います! 出来ておりません! 私が愛するのはアスモデウス様ただ御一人!」
らしい。今日ちょっとベッドに連れ込んでやろうかの。ナリユキ閣下と一夜を共に出来ない腹いせを、シトリーに全部注入――そんな事すると死んでしまうから止めておこう――妾の性欲を満たしてくれる殿方は何処へ――。
「どうかされましたか?」
「何でも無い。そう言ってくれて嬉しいのう。其方が形は何であれ、愛を持って妾に接してくれているのは十分に伝わっておるぞ」
妾がそう言うとシトリーは少し涙目になっていた。多分他の人がいなければ号泣しているじゃろうな。
「ところで、アスモデウス様。魔界に来られるのは随分と珍しいですが、何か急用でも出来たのでしょうか?」
「魔界に来るときは決まって、何か魔界に問題があるときですからね」
「そうじゃ。問題というより、今はベリアルとルシファーが戦争中じゃろ?」
「さようでございます」
家臣全員がそう返答してくれた。
「そこでじゃが、ルシファーの軍に加勢しようと思ってのう。まあ話は少し長くなるので玉座の間で話そう」
妾がルシファーの軍に加勢しようと言うと、家臣全員が目を丸くして驚いていた。しかもそれは家臣だけではなく、門番も同様じゃった。まあ無理もなかろう。言っている事むちゃくちゃじゃからのう。
それから玉座の間に移動し話を再開した。
「話の続きじゃ。皆、何故ルシファーに手を貸すのか疑問に思っている事じゃろう」
「はい。ベリアルとルシファーの戦争にわざわざ我々の兵力を割いて介入する必要は無いかと存じます」
そう発言したのはシトリーじゃった。
「まあ普通はそうじゃ。正直あの2人は面倒くさいからのう。極力関わらない方が賢明じゃ」
「では何故?」
シトリーはそう言って怪訝な表情を浮かべていた。
「実は、地上では黒龍が復活していての。古き友の青龍や、最近交友関係にある人間の力を借りても確実に倒すこと難しいと考えておる」
「御言葉ですがアスモデウス様。青龍様がお強いのは存じ上げておりますが、人間の力など大した戦力にはならないかと……」
最近交友関係にあると妾が発言したので、シトリーの声はだんだんと小さくなっていた。忖度して言わない方が良いけど、やっぱり発言したいという感情の現れじゃな。
「これがまた随分と凄い人間なのじゃ」
妾が口角を釣り上げてると、5人の家臣達は強く関心を示した。
「一体どのような御方なのでしょうか?」
「そうじゃな。ほんの数か月前にこっちの世界へ転生してきてマーズベルという国を建国した男じゃ。その人物について色々話をしたいところじゃが、半年過ぎ程で☆3つをいきなり授与してもらい、今ではZ級になっている男じゃ。名は、ナリユキ・タテワキ。世界最強の人間の国主じゃ」
妾がそう言うと、にわかに信じ難いといった表情を浮かべておる。忠誠を誓ってくれている家臣ですらこの反応――それほどナリユキ閣下が到達した領域と功績は空想のような話なのじゃ。
妾のお城。本当に久しぶりに見たのう。魔界のイメージとは程遠い白が基調の自慢のお城じゃ。敷地面積は300万㎢程じゃ。魔界でもこれ以上のお城の面積を持つ魔族はそういない。なので新入りの魔族が来た時に、よく敷地内で迷子になってしまうのじゃ。まあ広すぎて何が何やらと言うのは同意できる。
――ちと離れすぎかの。門の入り口に到着しようとしたのじゃが、門まで約100m程離れたところに出てきてしまった。と思っていたところじゃ。
「ア――アスモデウス様!」
「ご帰還なされたのですね!」
と勢いよく駆け付けて来た門番達。女性の門番達は半ば緊張しながらも、妾の帰還を喜んでいてくれているようじゃ。
「随分と久しぶりじゃの。息災じゃったか?」
妾がそう問いかけると、2人の門番は目を輝かせながら「勿体ない御言葉! そのような御言葉を頂き誠に光栄です! 我々は元気です!」とそれはもう凄い勢いで喜んでくれた。
「お帰りなさいませ。アスモデウス様」
そう言って妾の前に現れた5人の家臣達。中央で跪いているのは、魔界で妾の代理を務める優秀な部下のシトリーじゃ。彼女は桃色の長い髪を持ち、雪のように白い胸元が開いた白銀のドレスに身を包んだ、妾に負けず劣らずのプロポーションを持つ可愛い女性じゃ。普段は気を張ってはいるが、妾の前だけでは弱音を吐く手のかかる子じゃが、実際に妾より強かったので、折り紙付きの実力じゃ。
「面を上げて良いぞ」
妾がそう言うと5人共顔を上げた。
「この圧倒的な力――アスモデウス様だと思わず、敵襲が来たのかと誤解致しました。地上で相当力を付けたようですね」
「まあ色々あっての。皆、無事で何よりじゃ。というかシトリーよ」
「何でしょうか?」
「其方、前より随分と可愛くなっとらんか?」
妾がそう言うと、顔が紅潮して頭から湯気を出しおった。他の4人の家臣達も顔を紅潮させておる。シトリーの顔を見てクスクスと嬉しそうに笑う者もいた。――正直に言っただけなのじゃが。
「そ、そ――そんな事っ!」
「反応も可愛いのう」
妾が口説くような目で見ると、シトリーはますます顔を紅潮させた。
「フフフ――相変わらず面白い反応じゃ」
「か――からかわないで下さい!」
そう言ってシトリーは妾から背を向けた。あまり肌が露出した服を着たがらない性格ではあったが、年が経つにつれて妾への尊敬度が増し、今では妾と似た服のデザインのドレスを着るようになった。
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「ち――違います! 出来ておりません! 私が愛するのはアスモデウス様ただ御一人!」
らしい。今日ちょっとベッドに連れ込んでやろうかの。ナリユキ閣下と一夜を共に出来ない腹いせを、シトリーに全部注入――そんな事すると死んでしまうから止めておこう――妾の性欲を満たしてくれる殿方は何処へ――。
「どうかされましたか?」
「何でも無い。そう言ってくれて嬉しいのう。其方が形は何であれ、愛を持って妾に接してくれているのは十分に伝わっておるぞ」
妾がそう言うとシトリーは少し涙目になっていた。多分他の人がいなければ号泣しているじゃろうな。
「ところで、アスモデウス様。魔界に来られるのは随分と珍しいですが、何か急用でも出来たのでしょうか?」
「魔界に来るときは決まって、何か魔界に問題があるときですからね」
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「さようでございます」
家臣全員がそう返答してくれた。
「そこでじゃが、ルシファーの軍に加勢しようと思ってのう。まあ話は少し長くなるので玉座の間で話そう」
妾がルシファーの軍に加勢しようと言うと、家臣全員が目を丸くして驚いていた。しかもそれは家臣だけではなく、門番も同様じゃった。まあ無理もなかろう。言っている事むちゃくちゃじゃからのう。
それから玉座の間に移動し話を再開した。
「話の続きじゃ。皆、何故ルシファーに手を貸すのか疑問に思っている事じゃろう」
「はい。ベリアルとルシファーの戦争にわざわざ我々の兵力を割いて介入する必要は無いかと存じます」
そう発言したのはシトリーじゃった。
「まあ普通はそうじゃ。正直あの2人は面倒くさいからのう。極力関わらない方が賢明じゃ」
「では何故?」
シトリーはそう言って怪訝な表情を浮かべていた。
「実は、地上では黒龍が復活していての。古き友の青龍や、最近交友関係にある人間の力を借りても確実に倒すこと難しいと考えておる」
「御言葉ですがアスモデウス様。青龍様がお強いのは存じ上げておりますが、人間の力など大した戦力にはならないかと……」
最近交友関係にあると妾が発言したので、シトリーの声はだんだんと小さくなっていた。忖度して言わない方が良いけど、やっぱり発言したいという感情の現れじゃな。
「これがまた随分と凄い人間なのじゃ」
妾が口角を釣り上げてると、5人の家臣達は強く関心を示した。
「一体どのような御方なのでしょうか?」
「そうじゃな。ほんの数か月前にこっちの世界へ転生してきてマーズベルという国を建国した男じゃ。その人物について色々話をしたいところじゃが、半年過ぎ程で☆3つをいきなり授与してもらい、今ではZ級になっている男じゃ。名は、ナリユキ・タテワキ。世界最強の人間の国主じゃ」
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