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いざヒーティスへⅣ
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「ということは創世の情報が手に入るかもしれないな」
「そうだね! これで Qに一泡吹かせる事ができる!」
「それは別に良いが注意はしたほうが良いぞ。其方等の国の誰かを派遣するのであればの話じゃが」
「そうだな。これでうちの国から幹部を一人くらい連れて行ってもいい気はするけど」
「それにフーちゃんもしばらくいてくれるみたいだしね」
ミクちゃんがそう言うとアスモデウスさんが「フーちゃん?」と首を傾げた。
「ああ。フーちゃんって言うのは不死鳥の事だよ。縁があって俺の部下達と合流して共闘してくれたんだ」
「――もしかしてマーズベルにまた戦力として加わるとか言わんだろうな? 不死鳥は世界に数頭いるが、貴重な能力を持っておるじゃろ?」
「らしいな。不死鳥は俺が前にいた世界に伝説の生き物として存在していて、その能力と同じ能力だった」
「凄いですねマーズベルは。不死鳥は私も長い事生きてはいますが本当にいるのかどうか疑うレベルでした。まさか本当に存在していたとは」
「妾も噂でしか聞いたことないのう。しかし何故そうも凄い出会いがあるのかの。其方、隠しスキルか何かあるじゃろ? 正直に話せば襲うことはないぞ?」
「――襲うってどう――?」
「勿論、夜の営みじゃ。其方と妾の子供を産むのじゃ」
アスモデウスさんが凄い色っぽい表情をしている。結構欲情していそうな表情だからマニアが悦びそうだ。洗脳無効のスキルが無ければ確実に色欲支配でやられていたなコレは。
「それ大半の人にはご褒美じゃないのか?」
「でも其方にとったら罰なのだろう?」
おい、魔王がそんな悲しい表情するなよ。彼氏と関係が上手くいかず自信が無くなってメンブレ爆発5秒前みたいな表情じゃねえか。
「そんな顔するなって」
「妾を別に正妻に迎え入れて欲しいと言っているわけでは無い。そうじゃ、マーズベルの法でヒーティスのように一夫多妻制にすればどうじゃ? そうすれば、ミク殿も文句はないだろう?」
「いや、文句しか無いのですが」
「この世界にも政略結婚というものがあってだな」
「却下です」
ミクちゃんがそうアスモデウスさんを睨めつけていた。本当にアスモデウスさんってなんで俺にこんなに好意剥き出しなの? よく分からんが、嬉しいのは嬉しい。ただまあ、言えることはめちゃくちゃ変態な気がするし、魔族ってだけで生気を全て取れそうな気がする。
「とまあ意地悪は止めて」
意地悪だったんだ。絶対本気で言っただろこの人。
「話を聞く限りでは相当危険な任務になりそうじゃの。其方等が一度面談などの機会を冒険者パーティーを派遣するか? それとも今マルーンに向かっている冒険者パーティーに会ってみるか?」
「その向かっている冒険者パーティーはどんなパーティーなんだ?」
「ヒーティスではまずトップクラスじゃな。実力で言うと5,000前後の転生者の女性が1人。それ以外の3人も4,000~5,000の間じゃったのう。内訳としては転生者の女性が3人と、邪竜が1頭。因みに邪竜はオスじゃ」
「何の因みか良く分からんがなかなか強そうなパーティーだな。それに女性の転生者が3人もいるのが気になる」
「そうじゃろ? 確か、タイワン、エストニア、コロンビアじゃったかの――」
「凄いな。見事にバラバラだ」
「それに美女が多いとされる国だ。これは血が騒ぎますな」
「ミクちゃんの美女レーダーが反応している――」
「だって綺麗なお姉さんかもしれないよ!?」
「いや、そんなに強い口調で言われてもだな」
俺とミクちゃんがそうやりとりをしていると、ゼパルがクスクスと笑っていた。
「本当に面白い御二人ですね。確かに、三人共も綺麗な方ですよ」
するとミクちゃんは小さくガッツポーズしていた。いや、もう本当に見ていて飽きないなこの子。ある意味ストライクゾーンが広すぎるのよ。
「綺麗なお姉さん会えるの楽しみだ」
と、うきうきなミクちゃんの姿にアスモデウスさんも「変わった娘じゃの~」と微笑んでいた。何かミクちゃんの性格って不思議で、変わったところいっぱいあるのに誰からも受け入れられるんだよな~。ミクちゃんが可愛いから何でも許されているのかもしかして――?
「では早速連絡を試みよう。エリゴス、闇森妖精に連絡を取らすのじゃ。それで合流場所と合流時間を決める」
「では合流時間はいつにしましょう?」
するとアスモデウスさんが俺の顔を見てきたので――。
「3日後の15時なんてのはどうだ?」
「かしこまりました。場所に関しましては彼女達と相談したうえで決めたいと思いますので、追って連絡致します」
「ああ。そうしてくれ」
俺がそう言うとエリゴスは「失礼致します」と言ってこの部屋を出た。
「まあ心配はない。全員☆2つ以上ある強者揃いじゃ。任務を失敗することはあまり考えられん」
「それは楽しみだ。それじゃあ一旦国に戻って準備をするよ」
「何じゃもう行くのか? せっかくならば色々ともてなしたいのじゃが」
「夕方には戻ってくるよ。色々とヒーティスを観光させてほしいんだ」
「本当か! それならば心ゆくまで楽しんでもらいたいのう」
「輸入できる物や輸出できる物を見定めたいんだ。いいだろ?」
「勿論じゃ! 其方の国に物資を送ることができるのであれば喜んでさせてもうらうぞ」
アスモデウスさんはそう言ってとても嬉しそうだった。俺としては、その国でしか採れない鉱物や食料もあるだろうし、良いと思った文化とかも取り入れたい。何より、アスモデウスさんは大分俺に心を開いてくれているみたいだから、互いの国にとって生産性がある話がスムーズに進みそうだ。
「そうだね! これで Qに一泡吹かせる事ができる!」
「それは別に良いが注意はしたほうが良いぞ。其方等の国の誰かを派遣するのであればの話じゃが」
「そうだな。これでうちの国から幹部を一人くらい連れて行ってもいい気はするけど」
「それにフーちゃんもしばらくいてくれるみたいだしね」
ミクちゃんがそう言うとアスモデウスさんが「フーちゃん?」と首を傾げた。
「ああ。フーちゃんって言うのは不死鳥の事だよ。縁があって俺の部下達と合流して共闘してくれたんだ」
「――もしかしてマーズベルにまた戦力として加わるとか言わんだろうな? 不死鳥は世界に数頭いるが、貴重な能力を持っておるじゃろ?」
「らしいな。不死鳥は俺が前にいた世界に伝説の生き物として存在していて、その能力と同じ能力だった」
「凄いですねマーズベルは。不死鳥は私も長い事生きてはいますが本当にいるのかどうか疑うレベルでした。まさか本当に存在していたとは」
「妾も噂でしか聞いたことないのう。しかし何故そうも凄い出会いがあるのかの。其方、隠しスキルか何かあるじゃろ? 正直に話せば襲うことはないぞ?」
「――襲うってどう――?」
「勿論、夜の営みじゃ。其方と妾の子供を産むのじゃ」
アスモデウスさんが凄い色っぽい表情をしている。結構欲情していそうな表情だからマニアが悦びそうだ。洗脳無効のスキルが無ければ確実に色欲支配でやられていたなコレは。
「それ大半の人にはご褒美じゃないのか?」
「でも其方にとったら罰なのだろう?」
おい、魔王がそんな悲しい表情するなよ。彼氏と関係が上手くいかず自信が無くなってメンブレ爆発5秒前みたいな表情じゃねえか。
「そんな顔するなって」
「妾を別に正妻に迎え入れて欲しいと言っているわけでは無い。そうじゃ、マーズベルの法でヒーティスのように一夫多妻制にすればどうじゃ? そうすれば、ミク殿も文句はないだろう?」
「いや、文句しか無いのですが」
「この世界にも政略結婚というものがあってだな」
「却下です」
ミクちゃんがそうアスモデウスさんを睨めつけていた。本当にアスモデウスさんってなんで俺にこんなに好意剥き出しなの? よく分からんが、嬉しいのは嬉しい。ただまあ、言えることはめちゃくちゃ変態な気がするし、魔族ってだけで生気を全て取れそうな気がする。
「とまあ意地悪は止めて」
意地悪だったんだ。絶対本気で言っただろこの人。
「話を聞く限りでは相当危険な任務になりそうじゃの。其方等が一度面談などの機会を冒険者パーティーを派遣するか? それとも今マルーンに向かっている冒険者パーティーに会ってみるか?」
「その向かっている冒険者パーティーはどんなパーティーなんだ?」
「ヒーティスではまずトップクラスじゃな。実力で言うと5,000前後の転生者の女性が1人。それ以外の3人も4,000~5,000の間じゃったのう。内訳としては転生者の女性が3人と、邪竜が1頭。因みに邪竜はオスじゃ」
「何の因みか良く分からんがなかなか強そうなパーティーだな。それに女性の転生者が3人もいるのが気になる」
「そうじゃろ? 確か、タイワン、エストニア、コロンビアじゃったかの――」
「凄いな。見事にバラバラだ」
「それに美女が多いとされる国だ。これは血が騒ぎますな」
「ミクちゃんの美女レーダーが反応している――」
「だって綺麗なお姉さんかもしれないよ!?」
「いや、そんなに強い口調で言われてもだな」
俺とミクちゃんがそうやりとりをしていると、ゼパルがクスクスと笑っていた。
「本当に面白い御二人ですね。確かに、三人共も綺麗な方ですよ」
するとミクちゃんは小さくガッツポーズしていた。いや、もう本当に見ていて飽きないなこの子。ある意味ストライクゾーンが広すぎるのよ。
「綺麗なお姉さん会えるの楽しみだ」
と、うきうきなミクちゃんの姿にアスモデウスさんも「変わった娘じゃの~」と微笑んでいた。何かミクちゃんの性格って不思議で、変わったところいっぱいあるのに誰からも受け入れられるんだよな~。ミクちゃんが可愛いから何でも許されているのかもしかして――?
「では早速連絡を試みよう。エリゴス、闇森妖精に連絡を取らすのじゃ。それで合流場所と合流時間を決める」
「では合流時間はいつにしましょう?」
するとアスモデウスさんが俺の顔を見てきたので――。
「3日後の15時なんてのはどうだ?」
「かしこまりました。場所に関しましては彼女達と相談したうえで決めたいと思いますので、追って連絡致します」
「ああ。そうしてくれ」
俺がそう言うとエリゴスは「失礼致します」と言ってこの部屋を出た。
「まあ心配はない。全員☆2つ以上ある強者揃いじゃ。任務を失敗することはあまり考えられん」
「それは楽しみだ。それじゃあ一旦国に戻って準備をするよ」
「何じゃもう行くのか? せっかくならば色々ともてなしたいのじゃが」
「夕方には戻ってくるよ。色々とヒーティスを観光させてほしいんだ」
「本当か! それならば心ゆくまで楽しんでもらいたいのう」
「輸入できる物や輸出できる物を見定めたいんだ。いいだろ?」
「勿論じゃ! 其方の国に物資を送ることができるのであれば喜んでさせてもうらうぞ」
アスモデウスさんはそう言ってとても嬉しそうだった。俺としては、その国でしか採れない鉱物や食料もあるだろうし、良いと思った文化とかも取り入れたい。何より、アスモデウスさんは大分俺に心を開いてくれているみたいだから、互いの国にとって生産性がある話がスムーズに進みそうだ。
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