328 / 597
乱入者Ⅱ
しおりを挟む
「勝てない相手ではない」
アヌビスがそう言って飛び出してQに向かって杖で攻撃を始めた。
「アヌビスか。しかし、相当弱っているようだな」
Qはビームサーベルでアヌビスの攻撃を受け止めていた。表情を見るからにまだ余裕のようだ。
「余が貴様なんぞに力負けするわけがないだろう!」
グッと力が強くなったアヌビス。次第にQの余裕の表情は消えていた。
「馬鹿力め――!」
キイン――という金属音が鳴り響くと共に、Qは大きくのけぞった。
「覚悟しろ!」
アヌビスはそう吐き捨ててQの腹部に杖を一突き――。Qは見事に数メートル吹き飛んで後ろの壁に激突していた。
「流石だな」
Qはそう血の唾を吐いた。どうやら内部へのダメージが相当大きかったらしい。
「物理攻撃無効のスキルを持っているのに――やはり超越者のスキルは相当厄介だな。それにこの神聖な我々のアジトをここまで荒らされてはな」
Qはそう言って周りを見渡していた。特に見ていたのはRが空けた大穴だ。
「――まあこれは多分Rの破壊の滅殺光だな」
Qはそう言いながら姿を消した。刹那、アヌビスの前に現れてはビームサーベルで斬りかかっていた。
「何度も同じ戦法で来る意地は嫌いでは無いぞ! しかし貴様の相手は余だけでは無いぞ?」
アヌビスはそう言って私にアイコンタクトを送って来た。今の間にQの裏を取って聖剣で斬りかかるのもありだけど――。
私が取った行動はアヌビスに強化をかけることだった。力、速さ、MP、などの全てのステータスを底上げした。
「そんなものか!?」
アヌビスはそう言ってQを押しのけた。まあ私が強化をかけているからね――。
そして隙が出来たQにアヌビスが斬りかかろうとしたとき――Qの掌からレーザーのような攻撃が発射された。
「アヌビス!」
私がそう言って叫ぶと「大丈夫だ」とだけ言って魔眼の回復で自分の体を回復していた。
「頑丈だな。身体に数ミリの穴は空いたはずなのに」
「余にアクティブスキルを入れた事は認めてやるが、これで貴様は余の獲物となった。後悔するがよい」
Qが放った謎の攻撃はアヌビスの腹部に穴を空けていた。アヌビスにあんな穴を空けるくらいだから、死属性や闇属性の攻撃では無いとは思うけど――光属性だとしたら私が全く知らない攻撃という事にもなるし。
「それにしても見たことがないスキルだな」
「それはそうだ。我々にしか使えないスキルがいくつもあるからな」
「確かにそのようだな。破壊の滅殺光が一番いい例だ」
そう言って繰り出されるQのビームサーベルの攻撃の嵐。アヌビスはそれを見切って全て金色の杖で受け止めていた。ただただ、キンキンという金属音連続で鳴り響く。
そして私はタイミングを見て斬りかかりたかったけどそれがなかなかできない。QもRと同様でなかなかの手練れだ。私をしっかりと警戒しながらアヌビスと戦っている。単純な戦闘値ではアヌビスのほうが上のはずなのに、この余裕っぷりはハッキリ言って異常だ。
アヌビスが魔眼の効果を使った。
「凍結」
その瞬間にQは氷漬けになってしまう。
「ミク・アサギ。余のアクティブスキル系統の強化をかけるとよい」
「分かった」
アクティブスキルの威力やスピードの強化をかけると、アヌビスは満足気な笑みを浮かべていた。
「冥光の安楽死」
アヌビスの手から放たれた無音の黒い光には、禍々しい邪悪さが込められていた。
見事に氷漬けにされているQに直撃した冥光の安楽死。直撃したのであればQは死んだはずだけど――。
と、思い氷の中を見てみると、あろうことにもQの姿が無くなっていた。
「逃げられたな――」
アヌビスがそう辺りをキョロキョロとしていた――一体どこに――?
いた――!
そう思うと私の足は無意識に動いていた。アヌビスの背中を斬ろうとしていたQのビームサーベルを、私はレイピアで受け止める。
「やるな」
「いきなり出てくるとはね――もしかしてステルス機能でも付いているの? 姿は全く見えなかったけど」
ビームサーベルを受け止めたら姿を現したQ。どういう仕組みか分からないけど、誰かと接触を行うと姿が現れるらしい。
「よく見破ったな」
「なかなか凄いでしょ?」
と、余裕をかましていたけど、実は内心焦っている。身体はRのほうが大きいのに、Qのほうが力強いんだけど!?
「ナイスだミク・アサギ!」
アヌビスがそう声をかけてくれたと思ったら、アヌビスがQの頭を蹴り飛ばした。
パリン! と何かが割れる音がしたので、仮面が割れたのだと推測している。頑丈そうな仮面も、アヌビスの蹴りにかかれば割ることができる――さぞ強力なのだろう。
蹴り飛ばされたQは再び壁に背中を打ち付けていた。もはや、Qは何度背中を打ち付けたら気が済むのだろうと思うくらいに、壁に激突している。
「流石に2人は厳しいか」
あれだけの攻撃を喰らったのに平然としているQは正直化物だ。
「まだ立つことができるのか――?」
「私は防御面には自信があるんだ」
そう言って歩いて来たQは仮面の右目の部分が割れており、特徴的な青い目が妙に冷たかった。
アヌビスがそう言って飛び出してQに向かって杖で攻撃を始めた。
「アヌビスか。しかし、相当弱っているようだな」
Qはビームサーベルでアヌビスの攻撃を受け止めていた。表情を見るからにまだ余裕のようだ。
「余が貴様なんぞに力負けするわけがないだろう!」
グッと力が強くなったアヌビス。次第にQの余裕の表情は消えていた。
「馬鹿力め――!」
キイン――という金属音が鳴り響くと共に、Qは大きくのけぞった。
「覚悟しろ!」
アヌビスはそう吐き捨ててQの腹部に杖を一突き――。Qは見事に数メートル吹き飛んで後ろの壁に激突していた。
「流石だな」
Qはそう血の唾を吐いた。どうやら内部へのダメージが相当大きかったらしい。
「物理攻撃無効のスキルを持っているのに――やはり超越者のスキルは相当厄介だな。それにこの神聖な我々のアジトをここまで荒らされてはな」
Qはそう言って周りを見渡していた。特に見ていたのはRが空けた大穴だ。
「――まあこれは多分Rの破壊の滅殺光だな」
Qはそう言いながら姿を消した。刹那、アヌビスの前に現れてはビームサーベルで斬りかかっていた。
「何度も同じ戦法で来る意地は嫌いでは無いぞ! しかし貴様の相手は余だけでは無いぞ?」
アヌビスはそう言って私にアイコンタクトを送って来た。今の間にQの裏を取って聖剣で斬りかかるのもありだけど――。
私が取った行動はアヌビスに強化をかけることだった。力、速さ、MP、などの全てのステータスを底上げした。
「そんなものか!?」
アヌビスはそう言ってQを押しのけた。まあ私が強化をかけているからね――。
そして隙が出来たQにアヌビスが斬りかかろうとしたとき――Qの掌からレーザーのような攻撃が発射された。
「アヌビス!」
私がそう言って叫ぶと「大丈夫だ」とだけ言って魔眼の回復で自分の体を回復していた。
「頑丈だな。身体に数ミリの穴は空いたはずなのに」
「余にアクティブスキルを入れた事は認めてやるが、これで貴様は余の獲物となった。後悔するがよい」
Qが放った謎の攻撃はアヌビスの腹部に穴を空けていた。アヌビスにあんな穴を空けるくらいだから、死属性や闇属性の攻撃では無いとは思うけど――光属性だとしたら私が全く知らない攻撃という事にもなるし。
「それにしても見たことがないスキルだな」
「それはそうだ。我々にしか使えないスキルがいくつもあるからな」
「確かにそのようだな。破壊の滅殺光が一番いい例だ」
そう言って繰り出されるQのビームサーベルの攻撃の嵐。アヌビスはそれを見切って全て金色の杖で受け止めていた。ただただ、キンキンという金属音連続で鳴り響く。
そして私はタイミングを見て斬りかかりたかったけどそれがなかなかできない。QもRと同様でなかなかの手練れだ。私をしっかりと警戒しながらアヌビスと戦っている。単純な戦闘値ではアヌビスのほうが上のはずなのに、この余裕っぷりはハッキリ言って異常だ。
アヌビスが魔眼の効果を使った。
「凍結」
その瞬間にQは氷漬けになってしまう。
「ミク・アサギ。余のアクティブスキル系統の強化をかけるとよい」
「分かった」
アクティブスキルの威力やスピードの強化をかけると、アヌビスは満足気な笑みを浮かべていた。
「冥光の安楽死」
アヌビスの手から放たれた無音の黒い光には、禍々しい邪悪さが込められていた。
見事に氷漬けにされているQに直撃した冥光の安楽死。直撃したのであればQは死んだはずだけど――。
と、思い氷の中を見てみると、あろうことにもQの姿が無くなっていた。
「逃げられたな――」
アヌビスがそう辺りをキョロキョロとしていた――一体どこに――?
いた――!
そう思うと私の足は無意識に動いていた。アヌビスの背中を斬ろうとしていたQのビームサーベルを、私はレイピアで受け止める。
「やるな」
「いきなり出てくるとはね――もしかしてステルス機能でも付いているの? 姿は全く見えなかったけど」
ビームサーベルを受け止めたら姿を現したQ。どういう仕組みか分からないけど、誰かと接触を行うと姿が現れるらしい。
「よく見破ったな」
「なかなか凄いでしょ?」
と、余裕をかましていたけど、実は内心焦っている。身体はRのほうが大きいのに、Qのほうが力強いんだけど!?
「ナイスだミク・アサギ!」
アヌビスがそう声をかけてくれたと思ったら、アヌビスがQの頭を蹴り飛ばした。
パリン! と何かが割れる音がしたので、仮面が割れたのだと推測している。頑丈そうな仮面も、アヌビスの蹴りにかかれば割ることができる――さぞ強力なのだろう。
蹴り飛ばされたQは再び壁に背中を打ち付けていた。もはや、Qは何度背中を打ち付けたら気が済むのだろうと思うくらいに、壁に激突している。
「流石に2人は厳しいか」
あれだけの攻撃を喰らったのに平然としているQは正直化物だ。
「まだ立つことができるのか――?」
「私は防御面には自信があるんだ」
そう言って歩いて来たQは仮面の右目の部分が割れており、特徴的な青い目が妙に冷たかった。
0
お気に入りに追加
345
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる