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カルベリアツリーのダンジョンⅥ
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俺達は、あれから戦い休憩エリアに行き、そしてボス戦といった流れを行い、ランベリオンがギリギリ勝つことができたという、目の前の600層目のボスと対峙することになった。
何も無い無機質な部屋の中央に、漆黒の鎧に身を包み、右手に長剣を持っている二本の角が生えた男が立っていた。身長は俺と変わらないだろう。金髪の髪と、黄色の龍のような目が特徴的だ。どれどれ?
名前:ヴェルデヴァラン
性別:♂
種族:魔族
称号:雷の貴公子
勲章:なし
MP:6,000,000
強さ又は危険度:S
パッシブスキル:アクティブスキル無効Ⅴ、状態異常無効Ⅴ、アルティメットスキル弱体化Ⅴ、アルティメットスキル威力上昇Ⅴ、雷斬撃Ⅴ、鑑定士Ⅴ、攻撃直撃時麻痺Ⅴ
アクティブスキル:雷鳴斬、雷壁、破壊光線
ユニークスキル:大いなる一歩
アルティメットスキル:悪魔の怒りを雷に
これは、ランベリオンは手こずるな。つかアルティメットスキル無効が発動している奴にどうやってランベリオンは勝ったんだ? 剣で戦ったのか? 素手で戦ったのか? いずれにせよランベリオンに不利なパッシブスキルばかり持っているのに、勝った経験があるのは素直に称賛するべきだ。あだ名を付けるならデバフオバケ。
「久しぶりだなランベリオン」
「そうだな」
「で、客人がいるとは珍しいな。今日はお前が相手ではないのか? 三人まとめてかかってきてもよいぞ?」
「うぬの相手は彼だ」
俺はランベリオンに目でサインを送られた。はいはいと頭をかきながら俺は前に出る。するとヴェルデヴァランはほほうと呟くなりこっちを凝視した。恐らく視ている。
「――人間。スキル多くないか?」
「何かここに来るまでにめちゃくちゃ倒したからな。魔物討伐図鑑みたいなあったら多分俺凄いことになっているぜ」
「それは面白い。是非とも手合わせを願おう。鑑定士のスキルを持っているようなので、あえて名乗らんぞナリユキ」
「ああ。いいぜ」
ヴェルデヴァランはニッと笑うと、紫色の刀身をした剣が雷を帯びた。そして剣を振って雷の斬撃を飛ばしてきた。俺はそのまま斬撃を受けた。だって斬撃無効だもん。
あれ? 体が全く動かない。
そうか。俺はそもそも、剣で受ける攻撃全て無効だが、麻痺無効を持っていない。これは完全にスキルを理解できていなかったな。
「破壊光線」
ヴェルデヴァランは俺に掌を向けるなり、赤い雷を帯びた邪悪で禍々しい漆黒の極太レーザーを放ってきた。これ当たると流石にまずくないか? ユニークスキルも何も発動できないからなパッシブスキルのアレに頼るか。つか、麻痺長いわ。
「麻痺が効いているので避けることはできるまい!」
「ナリユキさん!」
あ――。当たるわ。皆の声が聞こえる。痛みも無く体は散り散りになる。このままあの世へ行けそうだ。
全ての感覚が無くなった。手を動かすことも足を動かす自由も奪われた。このままなら死ぬ。
「バラバラになったな。残念だが、私の勝ちだ」
「よく見ろ。まだ終わってはおらんぞ?」
「なに?」
お、こっちを見て驚いていやがるな。そらそうだ。俺の身体は胴体から腕も足も消し飛んでいる。
「何故再生していく!? そんなパッシブスキルを鑑定士で視たところなかったはずだ!」
「ああ。それは俺がキングスライムを倒しまくって再生と痛覚無効を手に入れたからな。俺が腕と足が吹き飛んでいるのに、叫ばず平気だったのも痛覚無効のお蔭さ。あとこの二つのスキルを持っているのが分からなかったのは、ジャンミングキメラ討伐しまくって手に入れたパッシブスキル、阻害者があるからだな。よしっ!」
俺の身体は見事に再生した。きっちり元通りだ。
「ジャンミングキメラ。一体何体倒したんだ。530層だろ? それほど大量にいるのは」
「そうだ。まあ3,000体くらいだな。本当にクソゲーだよな。確率めちゃくちゃ低いんだもん」
「さ……3,000」
「まあ俺にはユニークスキルがあるからな。さて、お返しだ」
創造主で出すのはロケットランチャー。そして、身体向上でバフをかける。これを使うと、ロケットランチャーもめちゃくちゃ軽くなるから便利なのだ。勿論動きも早くなるしな。
「な――なんだその武器は?」
「ロケットランチャーっていう武器だ。RPG-7っていう品名なんだけどな。まあ攻撃を受けたら分かるさ」
「ふ――その前に攻撃をすればいいことだ!」
流石に動きが早いな。ユニークスキルの大いなる一歩だろう。もう懐にいやがる。しかし俺は爆破無効のスキルがある。故に――。
「ナリユキさん無茶苦茶な戦い方しますね。自分ゼロ距離でロケットランチャー放ちましたよ」
「頭がイカれているとしか思えんな」
うへ――。流石にゼロ距離でぶっ放すのはヤバかったな。煙がすんごいわ。気持ち悪いわ普通に。さあて、ヴェルデヴァランはどうなっているかな?
そう見ようとしたとき。雷を帯びた太刀筋が襲ってきた。
頭を下げて避けたあと同時に一度この場から距離を置いた。そして、創造主でいつもの如く岩山を落とす。今回はとりあえず10mくらいのにしてみた。
しばらくしても断末魔が聞こえない。そうか――。まあ何となく分かっていたけどな。用意しておいて正解だった。
「ようこそ」
横薙ぎをしようとしていたヴェルデヴァランの顔面に、死の領域と戦闘経験で咄嗟に持ったショットガンの散弾をお見舞いした。
ヴェルデヴァランは負けた――と呟きそのまま床に倒れ込んだ。いや、まあ一時間経ったら復活するから気にしない。
何も無い無機質な部屋の中央に、漆黒の鎧に身を包み、右手に長剣を持っている二本の角が生えた男が立っていた。身長は俺と変わらないだろう。金髪の髪と、黄色の龍のような目が特徴的だ。どれどれ?
名前:ヴェルデヴァラン
性別:♂
種族:魔族
称号:雷の貴公子
勲章:なし
MP:6,000,000
強さ又は危険度:S
パッシブスキル:アクティブスキル無効Ⅴ、状態異常無効Ⅴ、アルティメットスキル弱体化Ⅴ、アルティメットスキル威力上昇Ⅴ、雷斬撃Ⅴ、鑑定士Ⅴ、攻撃直撃時麻痺Ⅴ
アクティブスキル:雷鳴斬、雷壁、破壊光線
ユニークスキル:大いなる一歩
アルティメットスキル:悪魔の怒りを雷に
これは、ランベリオンは手こずるな。つかアルティメットスキル無効が発動している奴にどうやってランベリオンは勝ったんだ? 剣で戦ったのか? 素手で戦ったのか? いずれにせよランベリオンに不利なパッシブスキルばかり持っているのに、勝った経験があるのは素直に称賛するべきだ。あだ名を付けるならデバフオバケ。
「久しぶりだなランベリオン」
「そうだな」
「で、客人がいるとは珍しいな。今日はお前が相手ではないのか? 三人まとめてかかってきてもよいぞ?」
「うぬの相手は彼だ」
俺はランベリオンに目でサインを送られた。はいはいと頭をかきながら俺は前に出る。するとヴェルデヴァランはほほうと呟くなりこっちを凝視した。恐らく視ている。
「――人間。スキル多くないか?」
「何かここに来るまでにめちゃくちゃ倒したからな。魔物討伐図鑑みたいなあったら多分俺凄いことになっているぜ」
「それは面白い。是非とも手合わせを願おう。鑑定士のスキルを持っているようなので、あえて名乗らんぞナリユキ」
「ああ。いいぜ」
ヴェルデヴァランはニッと笑うと、紫色の刀身をした剣が雷を帯びた。そして剣を振って雷の斬撃を飛ばしてきた。俺はそのまま斬撃を受けた。だって斬撃無効だもん。
あれ? 体が全く動かない。
そうか。俺はそもそも、剣で受ける攻撃全て無効だが、麻痺無効を持っていない。これは完全にスキルを理解できていなかったな。
「破壊光線」
ヴェルデヴァランは俺に掌を向けるなり、赤い雷を帯びた邪悪で禍々しい漆黒の極太レーザーを放ってきた。これ当たると流石にまずくないか? ユニークスキルも何も発動できないからなパッシブスキルのアレに頼るか。つか、麻痺長いわ。
「麻痺が効いているので避けることはできるまい!」
「ナリユキさん!」
あ――。当たるわ。皆の声が聞こえる。痛みも無く体は散り散りになる。このままあの世へ行けそうだ。
全ての感覚が無くなった。手を動かすことも足を動かす自由も奪われた。このままなら死ぬ。
「バラバラになったな。残念だが、私の勝ちだ」
「よく見ろ。まだ終わってはおらんぞ?」
「なに?」
お、こっちを見て驚いていやがるな。そらそうだ。俺の身体は胴体から腕も足も消し飛んでいる。
「何故再生していく!? そんなパッシブスキルを鑑定士で視たところなかったはずだ!」
「ああ。それは俺がキングスライムを倒しまくって再生と痛覚無効を手に入れたからな。俺が腕と足が吹き飛んでいるのに、叫ばず平気だったのも痛覚無効のお蔭さ。あとこの二つのスキルを持っているのが分からなかったのは、ジャンミングキメラ討伐しまくって手に入れたパッシブスキル、阻害者があるからだな。よしっ!」
俺の身体は見事に再生した。きっちり元通りだ。
「ジャンミングキメラ。一体何体倒したんだ。530層だろ? それほど大量にいるのは」
「そうだ。まあ3,000体くらいだな。本当にクソゲーだよな。確率めちゃくちゃ低いんだもん」
「さ……3,000」
「まあ俺にはユニークスキルがあるからな。さて、お返しだ」
創造主で出すのはロケットランチャー。そして、身体向上でバフをかける。これを使うと、ロケットランチャーもめちゃくちゃ軽くなるから便利なのだ。勿論動きも早くなるしな。
「な――なんだその武器は?」
「ロケットランチャーっていう武器だ。RPG-7っていう品名なんだけどな。まあ攻撃を受けたら分かるさ」
「ふ――その前に攻撃をすればいいことだ!」
流石に動きが早いな。ユニークスキルの大いなる一歩だろう。もう懐にいやがる。しかし俺は爆破無効のスキルがある。故に――。
「ナリユキさん無茶苦茶な戦い方しますね。自分ゼロ距離でロケットランチャー放ちましたよ」
「頭がイカれているとしか思えんな」
うへ――。流石にゼロ距離でぶっ放すのはヤバかったな。煙がすんごいわ。気持ち悪いわ普通に。さあて、ヴェルデヴァランはどうなっているかな?
そう見ようとしたとき。雷を帯びた太刀筋が襲ってきた。
頭を下げて避けたあと同時に一度この場から距離を置いた。そして、創造主でいつもの如く岩山を落とす。今回はとりあえず10mくらいのにしてみた。
しばらくしても断末魔が聞こえない。そうか――。まあ何となく分かっていたけどな。用意しておいて正解だった。
「ようこそ」
横薙ぎをしようとしていたヴェルデヴァランの顔面に、死の領域と戦闘経験で咄嗟に持ったショットガンの散弾をお見舞いした。
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