国王陛下は悪役令嬢の子宮で溺れる

119.

「あら凄いわ。この本達…………」
一方エリザベッタは何処か嬉しそうである。
なんだか最近妙に子供っぽくなった感じがするので
今の笑顔も本来の年齢相応の微笑みのように感じられてきた。
きっとこれは僕の願望も混じっているのだろう。
なのであんまり気にしない事にしよう。
「こんな場所によく迷い込まないわよね。普通はさ。ほらこいつら皆私達に熱い視線向けてきているわよ。
どうやら私達はこいつらの好みに合致しているようだわ。良かったわね」
はぁ。そりゃまたどうしてそういう結論に至ったんだろう。
疑問だらけなので説明を求めてみる事にした。
「つまりこういう事でしょ。私は王妃に相応しい女性ではなく、醜女と呼ばれるタイプの女だけれど、
それでも貴方はこの身を求めたという事になるでしょう？」
エリザベッタの言葉を聞いて僕はようやく理解出来たのであった。
要は自分の身体目当てだったのではないかと疑われているらしいなこれは……実際彼女の肢体は
かなり魅力的だと思うけどなぁ……巨乳だし美脚だし顔もかなり整っていて美女と言って差し支えないだろう。
この世界の価値観はよく分からないけれど、もし元の世界に戻ってエリザベッタの顔を見ても、
「ああ。美人女優がいたな！」
なんて感想を抱くぐらいだし。まあ別に構わないのではないだろうか。容姿の美しさが全てだとは思わないけど。
「そういえば自己紹介がまだでしたね。実はですね……」
とりあえずお互いに素性を打ち明け合った後で僕はエリザベッタの事を可能な限り調べさせてもらう事にした。
それが分かったところでどうにかなるわけではないんだけど。やっぱり気になってしまうものだ。
その結果判明するのはとんでもない事実だったという事を後から知ることになるのだけどそれは
今は割愛する事にします。
その後何日かが経過してすっかりエリザベッタとも仲良くなった頃。突如現れた謎の男により拉致されてしまった。