国王陛下は悪役令嬢の子宮で溺れる

一ノ瀬 彩音

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「やめてくだ、さい……。痛いのは、いや、いやなのに……やめてっやめてやめてぇ!!」
涙を流しながら必死に訴えるも勿論聞き入れてもらえず、激情をぶつけるように何度も何度も膣内を往復し続ける。それが終わる頃には自分の意識は完全に消え去っていたのであった。
「ああ、エリザベッタエリザベッタエリザベッタ!!  お前は俺だけのもの誰にも渡さないんだからな!」
そう言って彼は彼女を犯す。
「ああ……はい、エリザベッタはあなた様のもの……好きにしてくださいませ」
彼女にはまだ理解しきれていない部分が多くあり、行為に及ぶときにはいつも混乱状態に陥っていた。
何故このような状況になったのかと言えばそれはほんの数刻前の事── 結婚指輪を受け取るために訪れた部屋にてエリザベッタはこの国の王太子との面会を行っていた。
そこには優しげな雰囲気を持つ金髪碧眼の美男子がいた。彼は隣国の王太子で、
「こんにちは、初めましてエリザベッタ。僕の名はクリスといいます。」
(あれ?  どこかで見たことがあるような)
その時は何気なく見ていただけで特に気に留めてはいなかった。
しかしながらその後も度々見かけることになり、何度か会話を交わしてみる内に彼のことが何だか気に掛かるように
なったのだ。
それは容姿端麗で凛々しく紳士的な振る舞いもあり、非の付けどころがないと言っても過言ではなかったからである。
ある時は彼の顔をじっと見つめている自分に気がついた。それからというもの毎日のように彼のことを考えるように
なったのである。
そしていつしか恋心を
抱くようになっていた。
ただこれが本当に自分の中にある感情なのか確信を持てないまま、
「ごめんなさい。お慕いしていますけれど貴方のことを異性として見る事はできないのです」
と伝えるも
「おやおや、エリザベッタ嬢は既に私の想いに応えてくれていたではないですか?」
彼は不敵な笑みを浮かべると徐ろに取り出した箱を開いて見せる。その中には豪華な宝石のついた金のネックレスがあった。
それを大事そうに手に取るとそのままこちらに差し出して来た。
呆然としたまま眺めていたのだがいつの間にかに距離が縮まっていたようで彼の顔が迫って来た。
「綺麗ですね。これを僕に付けて頂いてもよろしいでしょうか?  お願いします。ねっ、いいでしょうエリザベッタ?  さあ、早く、エリザベッタ。これは命令だよ」
微笑んでいる彼だが瞳の奥に隠された本心は全く見当つかない。その表情からは何も読み取れなかった。
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