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「へぇ似合ってるぜ」
「あら嬉しい事言ってくれるじゃない」
そう言ってエリザベッタは微笑むと自分の格好について語り始めた。何でもこの衣装は彼女の実家である
バルシュッツ公爵家の伝統的な物で普段着用はしないのだが今日だけは特別に使用させて貰ったそうだ。
因みにエリザベッタの両親や姉妹達は彼女の結婚相手が誰かを察していて、快く了承してくれたらしい。
そして彼女は国王陛下の元へと向かい手を差し伸べると彼の手を掴んで言う。
「参りましょう陛下」
そう言って歩き出す彼女に対して国王陛下も答える。
「あぁ行くか」
「それでどこに連れて行って下さるの?」
そう問われ国王陛下は少し考えてから行き先を告げる。
目的地に到着するとそこには美しい景色が広がっており彼女を驚かせた。
それはまるで宝石のように輝いており、見る者を感動させるような絶景だった。
暫く二人並んでそれを眺めた後、エリザベッタは呟くように国王陛下に告げる。
「私、貴方に出会えて本当に良かった。心の底から幸せですわ。陛下ありがとう」
それを聞くと国王陛下は少し困った表情をしながら答える。
「おい、まだ始まったばかりだろうが。それに俺の方が感謝してるくらいだぜ。
お前がいなかったら俺はあの女と結婚させられて今頃死んでるかもしれなかったんだし。
ありがとよエリザベッタ」
それを聞いたエリザベッタは笑顔で彼に礼を言うと国王陛下に近づいていく。
国王陛下は嫌な予感がしたがエリザベッタの好きにさせる事にしたのであった。
エリザベッタが何をしようとしているのか気付いた国王陛下だったが止めようとする。しかし既に遅かった。
国王陛下の視界が反転する。
「うっ……」
エリザベッタは国王陛下を逆さまにひっくり返すとそのまま馬乗りになったのだ。そして両手を押さえつける。
それから国王陛下の耳元まで近付くと妖艶に微笑みつつ甘い声でこう言う。
「陛下……貴方が欲情してくれて凄く嬉しいのだけど今はダメよ。
我慢出来ないなら私の事を好きなだけ犯せば良いわ」
「ぐぅ……卑怯な奴め……分かった。だから退けよ」
エリザベッタが退くと国王陛下は起き上がり大きく溜息をついた。それから彼女に尋ねる。
どうして自分をこうしたいのかと。
それに対してエリザベッタはこう答えた。自分が満足するまで付き合って欲しいと
それを聞いた国王陛下は溜息を吐きながらも彼女の要求を受け入れる事にした。
その後エリザベッタは彼に襲い掛かると激しく腰を打ち付ける。それにより国王陛下の口からは
喘ぎ声が漏れ出るが何とか耐える、だがそれも無駄な抵抗に終わった。
「あら嬉しい事言ってくれるじゃない」
そう言ってエリザベッタは微笑むと自分の格好について語り始めた。何でもこの衣装は彼女の実家である
バルシュッツ公爵家の伝統的な物で普段着用はしないのだが今日だけは特別に使用させて貰ったそうだ。
因みにエリザベッタの両親や姉妹達は彼女の結婚相手が誰かを察していて、快く了承してくれたらしい。
そして彼女は国王陛下の元へと向かい手を差し伸べると彼の手を掴んで言う。
「参りましょう陛下」
そう言って歩き出す彼女に対して国王陛下も答える。
「あぁ行くか」
「それでどこに連れて行って下さるの?」
そう問われ国王陛下は少し考えてから行き先を告げる。
目的地に到着するとそこには美しい景色が広がっており彼女を驚かせた。
それはまるで宝石のように輝いており、見る者を感動させるような絶景だった。
暫く二人並んでそれを眺めた後、エリザベッタは呟くように国王陛下に告げる。
「私、貴方に出会えて本当に良かった。心の底から幸せですわ。陛下ありがとう」
それを聞くと国王陛下は少し困った表情をしながら答える。
「おい、まだ始まったばかりだろうが。それに俺の方が感謝してるくらいだぜ。
お前がいなかったら俺はあの女と結婚させられて今頃死んでるかもしれなかったんだし。
ありがとよエリザベッタ」
それを聞いたエリザベッタは笑顔で彼に礼を言うと国王陛下に近づいていく。
国王陛下は嫌な予感がしたがエリザベッタの好きにさせる事にしたのであった。
エリザベッタが何をしようとしているのか気付いた国王陛下だったが止めようとする。しかし既に遅かった。
国王陛下の視界が反転する。
「うっ……」
エリザベッタは国王陛下を逆さまにひっくり返すとそのまま馬乗りになったのだ。そして両手を押さえつける。
それから国王陛下の耳元まで近付くと妖艶に微笑みつつ甘い声でこう言う。
「陛下……貴方が欲情してくれて凄く嬉しいのだけど今はダメよ。
我慢出来ないなら私の事を好きなだけ犯せば良いわ」
「ぐぅ……卑怯な奴め……分かった。だから退けよ」
エリザベッタが退くと国王陛下は起き上がり大きく溜息をついた。それから彼女に尋ねる。
どうして自分をこうしたいのかと。
それに対してエリザベッタはこう答えた。自分が満足するまで付き合って欲しいと
それを聞いた国王陛下は溜息を吐きながらも彼女の要求を受け入れる事にした。
その後エリザベッタは彼に襲い掛かると激しく腰を打ち付ける。それにより国王陛下の口からは
喘ぎ声が漏れ出るが何とか耐える、だがそれも無駄な抵抗に終わった。
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