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その後、鏡を見ながら乱れた髪を直していると、背後から声をかけられた。
振り返るとそこには同僚の女性が立っていることに気づく。
どうやら彼女もお手洗いに来たようです。
彼女と軽い挨拶を交わしてから、二人で並んで洗面台の前に立つと蛇口を捻って水を出し、手を濡らして石鹸を使って念入りに洗っていく。
その後、ハンカチを取り出して手を拭いた後にポケットにしまった。
一連の動作を終えた後、彼女と共に化粧室を後にするのだった――。
午後の仕事が始まる前に休憩室で休んでいると、同僚の一人が声をかけてきた。
どうやら話があるらしいのだが、ここでは話しにくい内容らしく、場所を移そうと提案してくる。
私は了承した後、彼女の後ろをついて行った。
そして辿り着いた先は人気のない場所だった。
そこで立ち止まると振り返り、こちらを見つめて来る彼女に首を傾げる。
一体何の用なのだろうかと思っていると、彼女が口を開いた。
それは意外な言葉だった――。
ある日のこと、いつものように仕事をしていると、上司の男性が話しかけてきた。
何やら深刻な表情をしているので何事かと思い尋ねると、実は相談したいことがあるのだという。
話を聞くために空いている会議室へと移動した私は、彼の口から告げられた言葉に驚きを隠せなかった。
なんと、私に一目惚れをしたというの!
突然の告白に戸惑いつつも、嬉しい気持ちが込み上げてきてしまうのを抑えきれない私だったが、なんとか平静を装うことに成功すると、
彼からのアプローチを拒絶するのです。
何故なら、私はもう既婚者で悠真という愛する夫がいるのですし、拓哉という息子もいるので浮気や不倫をする訳にはいきません。
なので、きっぱりとお断りすることにしたのですが、それでも諦めてくれないようでした。
それどころか、ますます私のことを好きになってしまったのだと言います。
困ったものです。
しかし、だからといって諦めるつもりはありませんし、そもそも私には愛する夫と息子がいるのですから他の男性に目を向ける余裕などありません。
なので、はっきりと断った上で、二度とこのようなことをしないように釘を刺しておくことにしました。
ですが、それで引き下がってくれるはずもなく、その後も毎日のように迫られていました。
そんなある日のことです。
ついに我慢出来なくなった私は、悠真に相談してみることにします。
その結果、悠真は激怒してしまい、しばらく距離を置くように言われてしまいました。
ショックでしたが、仕方がありませんね。
言われた通りにすることにしましょう。
とある日、私がお仕事をしていると上司から呼び出されるのです。
何か用事でもあるのでしょうかと思いつつ、彼の元に向かいます。
しかし、お仕事のお話だけで終わり、私はお仕事に戻ると定時になっているのですから、
愛する夫の悠真と息子の拓哉がいる家へ帰路するの。
家に着くと、出迎えてくれた二人にただいまと言ってキスをするわ。
すると、二人とも応えてくれて、とても幸せな気持ちになるのよ。
その後は、晩御飯を食べて、お風呂に入るのだけれど、その時には必ず三人で入ることになってるのよね~。
だって、その方が楽しいじゃない? うふふふふ♡
今日も今日とて、家族3人で仲良く入浴タイムです!
湯船に浸かりながら、まったりとした時間を過ごしていると、不意に息子が話しかけてくるので、
どうしたのかと聞くと、一緒に遊びたいと言うではありませんか!
「じゃあ、何をして遊ぶ?」
と問いかけると、息子は元気よく答えた後、抱きついてくるので、私も抱きしめ返すと、その流れでキスされてしまいました。
最初は驚いて固まっていた私も、次第に気分が高まってくると、自分から舌を絡めていくようになるんですよねー。
そのうちに息が苦しくなってきたので、一旦離れようとするも、なかなか離してもらえず、
酸欠気味になって意識が朦朧としてきたところでようやく解放されました。
振り返るとそこには同僚の女性が立っていることに気づく。
どうやら彼女もお手洗いに来たようです。
彼女と軽い挨拶を交わしてから、二人で並んで洗面台の前に立つと蛇口を捻って水を出し、手を濡らして石鹸を使って念入りに洗っていく。
その後、ハンカチを取り出して手を拭いた後にポケットにしまった。
一連の動作を終えた後、彼女と共に化粧室を後にするのだった――。
午後の仕事が始まる前に休憩室で休んでいると、同僚の一人が声をかけてきた。
どうやら話があるらしいのだが、ここでは話しにくい内容らしく、場所を移そうと提案してくる。
私は了承した後、彼女の後ろをついて行った。
そして辿り着いた先は人気のない場所だった。
そこで立ち止まると振り返り、こちらを見つめて来る彼女に首を傾げる。
一体何の用なのだろうかと思っていると、彼女が口を開いた。
それは意外な言葉だった――。
ある日のこと、いつものように仕事をしていると、上司の男性が話しかけてきた。
何やら深刻な表情をしているので何事かと思い尋ねると、実は相談したいことがあるのだという。
話を聞くために空いている会議室へと移動した私は、彼の口から告げられた言葉に驚きを隠せなかった。
なんと、私に一目惚れをしたというの!
突然の告白に戸惑いつつも、嬉しい気持ちが込み上げてきてしまうのを抑えきれない私だったが、なんとか平静を装うことに成功すると、
彼からのアプローチを拒絶するのです。
何故なら、私はもう既婚者で悠真という愛する夫がいるのですし、拓哉という息子もいるので浮気や不倫をする訳にはいきません。
なので、きっぱりとお断りすることにしたのですが、それでも諦めてくれないようでした。
それどころか、ますます私のことを好きになってしまったのだと言います。
困ったものです。
しかし、だからといって諦めるつもりはありませんし、そもそも私には愛する夫と息子がいるのですから他の男性に目を向ける余裕などありません。
なので、はっきりと断った上で、二度とこのようなことをしないように釘を刺しておくことにしました。
ですが、それで引き下がってくれるはずもなく、その後も毎日のように迫られていました。
そんなある日のことです。
ついに我慢出来なくなった私は、悠真に相談してみることにします。
その結果、悠真は激怒してしまい、しばらく距離を置くように言われてしまいました。
ショックでしたが、仕方がありませんね。
言われた通りにすることにしましょう。
とある日、私がお仕事をしていると上司から呼び出されるのです。
何か用事でもあるのでしょうかと思いつつ、彼の元に向かいます。
しかし、お仕事のお話だけで終わり、私はお仕事に戻ると定時になっているのですから、
愛する夫の悠真と息子の拓哉がいる家へ帰路するの。
家に着くと、出迎えてくれた二人にただいまと言ってキスをするわ。
すると、二人とも応えてくれて、とても幸せな気持ちになるのよ。
その後は、晩御飯を食べて、お風呂に入るのだけれど、その時には必ず三人で入ることになってるのよね~。
だって、その方が楽しいじゃない? うふふふふ♡
今日も今日とて、家族3人で仲良く入浴タイムです!
湯船に浸かりながら、まったりとした時間を過ごしていると、不意に息子が話しかけてくるので、
どうしたのかと聞くと、一緒に遊びたいと言うではありませんか!
「じゃあ、何をして遊ぶ?」
と問いかけると、息子は元気よく答えた後、抱きついてくるので、私も抱きしめ返すと、その流れでキスされてしまいました。
最初は驚いて固まっていた私も、次第に気分が高まってくると、自分から舌を絡めていくようになるんですよねー。
そのうちに息が苦しくなってきたので、一旦離れようとするも、なかなか離してもらえず、
酸欠気味になって意識が朦朧としてきたところでようやく解放されました。
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