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「あっ、フィリス、もっと優しく」
私は、甘い声で呟いていた。
するとフィリスは私のお腹に手を当てる。
そこは私達の子供が宿っている場所で、いつもフィリスに触れられることで、私は快楽に溺れている。
勿論、子供を授かるために行っている行為であり、私は、それに喜びを感じている。
やがて子供が生まれるその日まで、私達に幸せな時間が続いていくのだ。
私は、そんな風に思っていた。
けれどもある日の事です。
フィリスがいつものように帰ってこないので私は不安に駆られていました。
私は、何度も彼の事を呼び出したり、探し回ったりと努力はしたものの無駄に終わってしまい、諦めかけた時に、兵士がこう言いました。
「殿下がお呼びです」
兵士は私にそう告げるので私は慌てて向かおうとするが、妊婦なので
馬車を使っての移動を余儀無くされてしまった。
そしてようやく王城に到着すると、私は、すぐさまフィリスのいる場所に案内されて行くと、そこで待っていたのはフィリスであった。
そして彼は私の姿を見るなりこう言ったのだ。
「ごめんな、お腹は平気?」
私が尋ねるとフィリスは私の腹部を優しげな眼差しを向けた。
そんな彼は、私の事を労わりながらも真剣な表情をしていたのだ。
一体どうしたのだろうかと思っていると彼は私の顔をじっと見ながら語り出したのだ。
「これを飲んで欲しくて、胎児に聞くハープティ―だそうだ」
そう言いながら渡された液体の入った小さな小瓶を受け取る。
私は戸惑いながら受け取ろうとするのだが、中々上手くいかない。
それを見たフィリス様は、私を手助けしてくれて、どうにか受け取ることに成功する。
私は、感謝しつつ頭を下げる。
どうして急にこんなものを持ってきたのか分からなかったが、彼は説明をする。
まず最初に私が妊娠していることを伝えられた。
その子はもちろんフィリスの子だと言う。
突然のことに驚いていたけれど、フィリスも嬉しそうにしていた。
彼は私に優しく抱きしめてくれてから、大事にするようにと念を押されたので、私は素直にそれを承諾して、これからも頑張ると言い聞かせた。
その後は、夫婦の時間となり二人で、仲良く過ごすことになり、私としては、今まで以上にフィリスと触れ合えたことが嬉しかった。
けれども、フィリスは私に薬を飲ませるとすぐに帰ってしまった。
私は、寂しさを覚えつつも、仕方ないと思いつつ、眠りについたのだ。
薬を飲んだせいか、朝から体調が良い、身体が嬉しがっているのが分かる。
そして私は、ベッドから起き上がると、朝食を食べてから散歩に出かけた。
今日は天気が良くて気持ち良い。
私は、少しばかり遠出をすることにした。目的地は特に決めていないので適当だ。
暫く歩いているうちに、いつの間にやら、人気の無い場所まで来てしまっていた。
辺り一面には雪が積もり、綺麗な景色が広がっていた。
(凄いわね)
私は、思わず感動していた。けれども、私は、ここで立ち止まっていても意味が無いことに気付き、再び歩き出す。
けれども、歩いても、歩いても同じ光景しか広がっていない。
(これは、迷ったわ)
私は焦りを感じていたが、冷静さを保つように心掛ける。
(大丈夫よ)
私は自分にそう言い聞かすと、目の前にいる人物に視線を向ける。
その人物は、私の方を見ると不敵な笑みを浮かべた。
私は、その人物が誰なのかすぐに理解できたので、警戒心を露にすると同時に臨戦態勢に入った。
しかし、その相手は、剣を構えると私に向かって襲いかかってきたのだ。
私は、甘い声で呟いていた。
するとフィリスは私のお腹に手を当てる。
そこは私達の子供が宿っている場所で、いつもフィリスに触れられることで、私は快楽に溺れている。
勿論、子供を授かるために行っている行為であり、私は、それに喜びを感じている。
やがて子供が生まれるその日まで、私達に幸せな時間が続いていくのだ。
私は、そんな風に思っていた。
けれどもある日の事です。
フィリスがいつものように帰ってこないので私は不安に駆られていました。
私は、何度も彼の事を呼び出したり、探し回ったりと努力はしたものの無駄に終わってしまい、諦めかけた時に、兵士がこう言いました。
「殿下がお呼びです」
兵士は私にそう告げるので私は慌てて向かおうとするが、妊婦なので
馬車を使っての移動を余儀無くされてしまった。
そしてようやく王城に到着すると、私は、すぐさまフィリスのいる場所に案内されて行くと、そこで待っていたのはフィリスであった。
そして彼は私の姿を見るなりこう言ったのだ。
「ごめんな、お腹は平気?」
私が尋ねるとフィリスは私の腹部を優しげな眼差しを向けた。
そんな彼は、私の事を労わりながらも真剣な表情をしていたのだ。
一体どうしたのだろうかと思っていると彼は私の顔をじっと見ながら語り出したのだ。
「これを飲んで欲しくて、胎児に聞くハープティ―だそうだ」
そう言いながら渡された液体の入った小さな小瓶を受け取る。
私は戸惑いながら受け取ろうとするのだが、中々上手くいかない。
それを見たフィリス様は、私を手助けしてくれて、どうにか受け取ることに成功する。
私は、感謝しつつ頭を下げる。
どうして急にこんなものを持ってきたのか分からなかったが、彼は説明をする。
まず最初に私が妊娠していることを伝えられた。
その子はもちろんフィリスの子だと言う。
突然のことに驚いていたけれど、フィリスも嬉しそうにしていた。
彼は私に優しく抱きしめてくれてから、大事にするようにと念を押されたので、私は素直にそれを承諾して、これからも頑張ると言い聞かせた。
その後は、夫婦の時間となり二人で、仲良く過ごすことになり、私としては、今まで以上にフィリスと触れ合えたことが嬉しかった。
けれども、フィリスは私に薬を飲ませるとすぐに帰ってしまった。
私は、寂しさを覚えつつも、仕方ないと思いつつ、眠りについたのだ。
薬を飲んだせいか、朝から体調が良い、身体が嬉しがっているのが分かる。
そして私は、ベッドから起き上がると、朝食を食べてから散歩に出かけた。
今日は天気が良くて気持ち良い。
私は、少しばかり遠出をすることにした。目的地は特に決めていないので適当だ。
暫く歩いているうちに、いつの間にやら、人気の無い場所まで来てしまっていた。
辺り一面には雪が積もり、綺麗な景色が広がっていた。
(凄いわね)
私は、思わず感動していた。けれども、私は、ここで立ち止まっていても意味が無いことに気付き、再び歩き出す。
けれども、歩いても、歩いても同じ光景しか広がっていない。
(これは、迷ったわ)
私は焦りを感じていたが、冷静さを保つように心掛ける。
(大丈夫よ)
私は自分にそう言い聞かすと、目の前にいる人物に視線を向ける。
その人物は、私の方を見ると不敵な笑みを浮かべた。
私は、その人物が誰なのかすぐに理解できたので、警戒心を露にすると同時に臨戦態勢に入った。
しかし、その相手は、剣を構えると私に向かって襲いかかってきたのだ。
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