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そう、これは侯爵が勝手にやった事……おかげて姉と婚姻する気満々だった彼=王子は目の前の妹で我慢しなければならなくなっちゃたのよね。
私はフィリス王子殿下に少しだけ同情した。
「だからって、送られて来たお前を無碍に出来無いし、さらに言えば腰入りしている女性をみすみす屋敷に帰すなどあっては
ならぬことだ」
と、王子は真剣な眼差しで私を見つめた。
そして、私の頬に手を添えてきた。
「俺はお前を愛している、初めて会った時からずっと好きだった」
王子は私に告白をしてくる。
私は、その言葉を聞くと嬉しさのあまりに泣き出してしまった。
「断じて言うぞ、お前は姉の代わりでは無い」
私に優しくキスをしながらそう口にすると、私の服を脱がせていった。
王子の衣服を脱がせると、お互い生まれたままの姿になる。
私の体を優しく抱き締めてくれたのであった。
私は、その温もりに思わず涙を流してしまう。
王子はそんな私を見て優しく頭を撫でてくれたのである。
それからしばらくして、王子と私は結ばれたのだった。
王子との初めての夜はそれは凄かった。
私達は何度も交わり合い、そして疲れ果ててしまったのである。
王子の腕の中で眠りにつくと、目が覚めた時には既に日が昇っていて、隣に王子はいなかった。
私は起き上がると辺りをキョロキョロと見渡す。
どうしよう? まさかこんなに早く起こされてしまうとは思わなかったわ。
私は慌てて着替えを済ませると部屋を出る。
すると、王子は既に目をさましていてソファーに座って本を読んでいたが、アンナを見るなり本を閉じ、笑顔を浮かべるとアンナの元に駆け寄ってきた。
そんな彼の行動に私は戸惑いを隠せない。
だって、今までのフィリス様はそんなことしなかったもの。
私が戸惑っていると、王子は私を抱き寄せるといきなりキスをしてきた。
しかも深い方のキスをされて私は頭がクラっとしてしまう。
やっと解放してくれたときには私は息が上がってしまい、足腰が立たなくなっていた。
「おはよう、よく眠れたか? 昨晩はとても激しかったものだから無理もない」
王子が耳元で囁くと私を横向きにして後ろから抱きしめる。
背中に感じる王子の体温がとても心地良い。
「あのぉ、私達結婚したんですよねぇ? なのに何でこんなことを?」
「結婚した以上、夫婦がする事と言えば一つだろう? でもそればかりはよくないか、アンナ君は俺と何かしたい事はないか」
「え? 急に言われても困ってしまいます」
「例えばこんな事をして欲しいとか、行きたい場所があるだとか」
「そんなこと言われましても……」
私は困惑していた。
だってそんなの考えたことも無かったから
「では、こういうのでもいいんだが」
王子様の唇が私の首に触れました。
それだけで身体中から力が抜けていきます。
「ちょ、ちょっと、こんなところで何をなさるんですの? それに、お仕事がありますから」
と、私は王子様を引き剥がそうとします。
「何を言う、我妻といる時間はいくらでもあるだろうに」
と、王子はそう言うと私を離してくれません。
私は諦めて王子様にされるがままになっていましたが、いつの間にやらドレスを着せられていました。
そしてそのまま寝室へと連れていかれてしまうと、王子は私をベッドの上に押し倒しました。
「きゃ、いけませぬ! このような場所で」
私は抵抗しました。
でも、抵抗も虚しくあっさりと組み敷かれてしまっています。
私が着ていたワンピースを捲り上げられてしまうと、下着をずり下ろされてしまいました。
私はフィリス王子殿下に少しだけ同情した。
「だからって、送られて来たお前を無碍に出来無いし、さらに言えば腰入りしている女性をみすみす屋敷に帰すなどあっては
ならぬことだ」
と、王子は真剣な眼差しで私を見つめた。
そして、私の頬に手を添えてきた。
「俺はお前を愛している、初めて会った時からずっと好きだった」
王子は私に告白をしてくる。
私は、その言葉を聞くと嬉しさのあまりに泣き出してしまった。
「断じて言うぞ、お前は姉の代わりでは無い」
私に優しくキスをしながらそう口にすると、私の服を脱がせていった。
王子の衣服を脱がせると、お互い生まれたままの姿になる。
私の体を優しく抱き締めてくれたのであった。
私は、その温もりに思わず涙を流してしまう。
王子はそんな私を見て優しく頭を撫でてくれたのである。
それからしばらくして、王子と私は結ばれたのだった。
王子との初めての夜はそれは凄かった。
私達は何度も交わり合い、そして疲れ果ててしまったのである。
王子の腕の中で眠りにつくと、目が覚めた時には既に日が昇っていて、隣に王子はいなかった。
私は起き上がると辺りをキョロキョロと見渡す。
どうしよう? まさかこんなに早く起こされてしまうとは思わなかったわ。
私は慌てて着替えを済ませると部屋を出る。
すると、王子は既に目をさましていてソファーに座って本を読んでいたが、アンナを見るなり本を閉じ、笑顔を浮かべるとアンナの元に駆け寄ってきた。
そんな彼の行動に私は戸惑いを隠せない。
だって、今までのフィリス様はそんなことしなかったもの。
私が戸惑っていると、王子は私を抱き寄せるといきなりキスをしてきた。
しかも深い方のキスをされて私は頭がクラっとしてしまう。
やっと解放してくれたときには私は息が上がってしまい、足腰が立たなくなっていた。
「おはよう、よく眠れたか? 昨晩はとても激しかったものだから無理もない」
王子が耳元で囁くと私を横向きにして後ろから抱きしめる。
背中に感じる王子の体温がとても心地良い。
「あのぉ、私達結婚したんですよねぇ? なのに何でこんなことを?」
「結婚した以上、夫婦がする事と言えば一つだろう? でもそればかりはよくないか、アンナ君は俺と何かしたい事はないか」
「え? 急に言われても困ってしまいます」
「例えばこんな事をして欲しいとか、行きたい場所があるだとか」
「そんなこと言われましても……」
私は困惑していた。
だってそんなの考えたことも無かったから
「では、こういうのでもいいんだが」
王子様の唇が私の首に触れました。
それだけで身体中から力が抜けていきます。
「ちょ、ちょっと、こんなところで何をなさるんですの? それに、お仕事がありますから」
と、私は王子様を引き剥がそうとします。
「何を言う、我妻といる時間はいくらでもあるだろうに」
と、王子はそう言うと私を離してくれません。
私は諦めて王子様にされるがままになっていましたが、いつの間にやらドレスを着せられていました。
そしてそのまま寝室へと連れていかれてしまうと、王子は私をベッドの上に押し倒しました。
「きゃ、いけませぬ! このような場所で」
私は抵抗しました。
でも、抵抗も虚しくあっさりと組み敷かれてしまっています。
私が着ていたワンピースを捲り上げられてしまうと、下着をずり下ろされてしまいました。
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