悪役令嬢は姉の身代わりに結婚させられて王子に溺愛される

12.

その声はとても弱々しくて消え入りそうなものだった。
そんなに辛いならしなくても良いと私は思ったけど、彼はそれを拒否したのである。
私に気を使っての事だろう。
だが、私はそれを断ったのだ。
だって、夫婦になった気は無いのだから……。
「宣誓なさらないのですか？ メリアナ？」
私は頷く。
これが最善の抵抗だから……。
横を見ればフィリス王子殿下と目が合った。
無言のまま何も言わないがやがてため息を着くと
「神父お集まりの皆様、本当にすみません、我妻、メリアナはいささか緊張している様子、宣誓近いのキスの前に落ち着かせたいのでお話しても宜しいですか？」
多くが拍手するので私をフィリス王子殿下は抱き上げると別室に通された。
２人っきりになりたくなくて閉まる扉に手を伸ばせば
「あのさ……」
不機嫌そうなフィリス王子殿下の言葉に固まる。
いきなりドサッと音を立てて押し倒される。
そして乱暴にキスされてしまったのだ。
舌まで入れられて私は抵抗することも出来ずにいた。
ようやく解放された時には呼吸が乱れてしまっていた。だが彼はそんな私に対して構わずに胸を揉み始めたのである。
最初は痛かったものの段々と快感へと変わっていき、ついに私は絶頂を迎えてしまった。
さらに、それだけでは終わらなかった。
「言ったはずだよ、大人しくしていろって」
とそう言うと彼は私の下着を剥ぎ取ると指を入れてきた。
「ひゃうん！？」
私は驚いて悲鳴を上げる。
だけど彼はそんな私を無視して花弁を弄り回してきた。
そのせいで再び絶頂を迎えたのである。
だけど今度は休む暇もなく、彼の指は動き続ける。
「あぁ、だめぇ！またイッちゃいます、イっちゃうぅ！！」
彼は私の反応を楽しむかのように何度もイカせたのである。
私は、すっかり蕩けてしまい動けない状態になっていた。
すると彼はようやく満足したのか、私のことを解放すると今度は扉の前まで行った。「君の姉様はとても律儀なお方でね？」
君が粗相をして俺に犯されたと言ったらなんて言うのかね？」
そう言いながら扉を空けられる。
すると心配そうなメリアナの姿が写った。
「貴方達、一体何を……」
私は、恥ずかしくなって顔を隠す。
こんな姿見られたくはなかった。
だけど、彼はそんな私を無理やり起こすと、見せつけるように彼女の前で私を犯したのである。
メリアナに見せつけているのだと分かる。
彼女はその光景を見て怒りに満ちていた。私それは蔑んだような私を見る目……。
私は、彼女にそんな目を向けられたくは無かった。
だけど、彼は止まらず私を犯し続けたのである。
そんな彼を止めたのは姉だった。
姉は私に近寄ると抱きしめてきた。
そして、涙を流したのである。
私は、どうしていいかわからずに困惑するしかなかった。
すると姉はこう呟いたのである。
「ごめんなさい、こんな事になっているとは知らずに……辛かったでしょう？ 私がもっとしっかりしていれば」
私は、違うと言いたかったが、声が出なかった。
姉は私に優しく抱きしめると私を連れて立ち去ったのである。
そのあとは私に耳元で
「フィリス王子殿下を嫌いにならないであげてね？」
とだけ言ってくれた。
私は、姉の事を許せる気持ちになれたのだ。
その後、姉はフィリス様と話し合いを始めた。
内容は聞こえなかったが、しばらくして戻ってきた姉はどこか吹っ切れたような表情をしていた。
どうやら話し合いは上手くいったらしい。それから私は姉に連れられて部屋に戻る。姉は優しい笑みを浮かべるとこう私に話しかけた。