公爵家のご令嬢は婚約者に裏切られて~愛と溺愛のrequiem~

一ノ瀬 彩音

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『マハティスは私の事が大好き』
ミミリィは嬉しくなって、何度もその箇所を読み返していました。
すると、急に後ろの方の文字が変わってしまった。
何が起きたのか分からないミミリィは慌てる。
どうやらその部分だけ他の文が邪魔だったらしく、書き換えられてしまった。
どうしよう……。
困り果ててしまうミミリィ。
そんなミミリィに近づいてきたマハティスは言う。
その本の事は誰にも言わないようにしないといけないよ。
と、マハティスが言うので理由を聞くと、その本がここにあったと
言う事は誰かに知られるだけで良くない事があると言われている。
だから絶対に知られてはいけない。もし、その秘密を知られた場合、恐ろしい事になると言われました。
ミミリィは不安になりながらマハティスの話を聞き、納得した。
ミミリィは不安になりながらマハティスから聞いた話を思い出していた。
「大丈夫、僕が居る限り何も心配する事はないから」
と、自信満々で言うので、ミミリィは安心した。
その日は野宿をすることになり、夜になったので寝床を探そうとした時、
ミミリィはふと空を仰ぎ見ると、月が二つあった事に気づいた。
「あれ?」
と、疑問を浮かべてもう一度よく見て見る。やはり二つあるように見えたのでミミリィは驚いてしまう。
「……あ、あの~」
と恐る恐るミミィが話しかけてみると、その瞬間に本は勝手に動き出して喋り始めた。
「初めまして、私は作者のミルティンと申します」
ミミリィは驚きすぎて声が出せなかった。
「驚かせてしまってすみません。
でも、あなたがあまりにも可愛い女の子だったのでつい登場させてしまいました」
と、言われてもミミリィはまだ混乱していた。
「あの、あの、貴方は何者ですか!?」
「そうですね、私は作者であり、あなたの世界の神様です」
「か、神さま!」
「はい、一応そう呼ばれています」
「じゃあ、本当に神の使い様なのですが!」
「そうですよ」
(嘘でしょう!)
と心の中で思うミミリィ。
(どうしましょう、夫のマハティスに相談した方がいいのかしら?
それに今は旅というより愛の旅をしているので如何しよう、ん~)
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