公爵家のご令嬢は婚約者に裏切られて～愛と溺愛のrequiem～

8.

自室に居るミミリィはとりあえず、ベッドに横になると
そのまま瞼を閉じて寝る事にするのです。
朝方になるとミミリィは上体を起こし、
ベッドから降りるとそのまま扉を開けて
自室から出るとお屋敷から出るのです。
外は晴れ晴れとしていて、本当に暖かい陽気で
風も冷たいし、清々しい気分ですし、
過ごしやすい一日になりそうです。
そんなミミリィはトゼミラ国に馬車乗り場があるのでして、
そこまでお時間はかかりますが、ゆっくりと歩いて行くのです。
歩いて馬車乗り場まで行っていると道中に
人とすれ違うとしっかりと会釈し、
ご挨拶もしているのです。
本当に暫く歩いていると馬車乗り場に辿り着いて
馬車に乗ろうとしているのですが、案外、行列
していて、お時間がかかりそうなのです。
そこでミミリィは行列に並んで待つ事とするのです。
ミミリィまでまわって来ると馬車に乗り、
その馬車はバルジャル城下町行きで
きっとそこに行くのでしょう。
馬車に乗っているミミリィは乗っている人とは
お話するわけでもなくて無言でいるのです。
暫くしてバルジャル城下町に着くと馬車から降りて
城下町内に入るのです。
バルジャル城下町は本当に賑やかで明るい町なのですが
此処でミミリィは伴侶を探しに来たのです。
早速、ミミリィは伴侶を探す為に城下町内の大広場へと
行き、そこでじっと立っていて、異性から声をかけられるのを
待っているのです。
しかしながら、半日立っても誰一人も異性から声をかけられる
事もないし、今、お時間にすると薄暗いのですから、
そろそろ夜になるお時間です。
『如何して誰も声かけてくれないのよ、
絶対に可笑しいじゃないの、腹が立つわね』
そう心の中で思っているミミリィは大広場から動き出し、
地面に落ちている小さい石ころを掴む為に
しゃがんで手で摑み拾い上げると腰をあげて
立ち上がり、小さい石ころを放り投げると誰かに
当たったような気がしたので駆け足でその場から
離れるのです。
気付けば、人気のない所まで来ているのですが
引き返そうとすると息切れした男性と遭遇するのです。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、さっきはよくもやってくれたな」
「何の事ですか？」
「知らないフリをするのか？」
「よく言っている事が全然分かりません」
「そうかよ、俺に石を当てただろうが!!!」
「石？　意志の間違いでは？」
「冗談言っている場合じゃないだろうが!!!」
「ひぃっ」
ミミリィは躰を震わせて、膝がガクガクしており、
怯えているのです。
「すまない、強く言い過ぎた」
そう言われると安堵し、安心したのか？
ミミリィは落ち着いているとミミリィは男性の頬を
そっと手で撫でていると次の瞬間。
男性の頬を平手打ちしているミミリィがいるのです。
「あははは、ざまぁ見なさいよ、痛いでしょ!!!」
「くそが、何してくれているんだよ」
そう男性が言うとミミリィは人気のない所から
駆け足で立ち去るのです。
「待ちやがれ、この野郎」
そう言えば、男性はミミリィの事を追いかけているのです。
ミミリィは男性から逃げる為に全力で
逃げている最中なのですが、後ろを確認する程、
余裕はなくて本当に必死なのです。
ミミリィが必死に逃げていると近くに隠れそうな
場所があるので隠れる事にするのです。
『此処にいれば、きっと見つからないし、
暫くじっとしていましょう』
そう思っているミミリィです。