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「ちょっ、何するんですか!?」
と言いながら引き剥がそうとするのですが、全く離れようとしません。
それどころか、より強く抱きしめられてしまう始末です。
これはまずいと思い、全力で押し返してみたところ、なんとか離れることに成功しました。
とはいえ、まだ油断はできません。
なぜなら、彼が私に襲い掛かろうとしているからです。
このままだと危ないと思った私は、急いで逃げようとしたのですが、あっさりと捕まってしまいました。
しかも、そのままお姫様抱っこされてしまうという屈辱的な状態になってしまい、
怒りが込み上げてくるのを感じましたが、今は耐えるしかありません。
その間も、彼は楽しそうにしているだけで、特に何をするでもなく、寝室に直行すると、
ベッドの上に降ろされたので、これから何が行われるのか不安になり、恐怖心を覚えながらも、
大人しく待っていると、 彼が覆い被さってきたと思ったら、強引に唇を奪われてしまいました。
突然のことで驚いてしまい、固まってしまう。
その間にも、彼は何度もキスをしてくるので、段々気持ちよくなってきて、自分から求めるように舌を絡めていった。
そうすると、彼はそれに応えるように、更に激しくしてくるので、次第に意識が薄れていくような感覚に襲われ、
気付いた時には、既に朝を迎えていた。
どうやら、気を失っていたようで、目を覚ました時に、隣で寝ている彼の姿が目に入ったのだが、
その姿を見た瞬間、昨日のことを思い出してしまい、恥ずかしさのあまり、布団に潜り込んで悶えていると、不意に頭を撫でられた。
その瞬間、一気に現実に引き戻され、慌てて飛び起きると、彼と目が合ってしまい、
気まずさを感じたため、思わず顔を背けてしまったが、 そのせいで、彼から声を掛けられてしまうことになる。
仕方なく、返事をすることにしたので、顔を上げると、彼が優しい表情を浮かべながら見つめてきたかと思うと、
ゆっくりと顔を近づけてきて、再びキスされてしまった。
それから、暫くの間、口付けを交わし続けていたのだが、途中で我に返った私は、咄嗟に突き飛ばして、その場から逃げ出したのだった。
背後から、呼び止める声が聞こえてきたけど、無視をして走り続けるのであった。
その後、無事に自分の部屋まで辿り着いた私は、シャワーを浴びることにした。
そして、汗を流し終えると、着替えを済ませてから会社へ向かうことにする。
その際、部屋を出る前に鏡を見て身だしなみを整えておくことも忘れないようにしておこうと思ったのだが、
ふと視線を落とすと、胸元にある大きな膨らみが目に入ってきた。
(やっぱり大きいな)
と思いつつ、揉んでみると、柔らかい感触が伝わってきたので、夢中になって触っていると、
だんだん気持ち良くなってきたような気がしてきたのである。
「んっ、あんっ、ふわぁっ!」
思わず声が出てしまった。自分のものとは思えないほどの艶っぽい声だったこともあり、恥ずかしくなった私は、すぐに手を離すことにした。
だが、それだけでは終わらなかったようだ。
今度は、服の中に手を入れて直接触れてみたの。
その瞬間、ビクッと反応してしまい、身体が大きく跳ね上がる。
その後も、何度も繰り返し、次第にエスカレートしていく一方だった。
そのうち、頭の中が真っ白になり、何も考えられなくなるほどに夢中になっていたようで、我を忘れて快楽に溺れていたようだった。
そうして、私は何事もなかったように部屋から出て、彼にバレないよう仕事へと行くのです。
仕事場へ着くと彼、篠宮と目が合ってしまい、傍まで来るとこう言われるのです。
「後で社長室へ来い」
と言われてしまいました。
当然断ろうと思っていたのですが、何故か断ることができなかったのです。
何故なのでしょう? 不思議でなりませんね。
まあ、とりあえず言われた通りにするしかなさそうですね。
仕方がないことですし、覚悟を決めて向かうことにしましょう。
ということで、やってきました社長室です。
中に入ると、篠宮がソファーに座って待っていました。
そして、手招きをするので近付いていくと、腕を引っ張られ、そのまま膝の上に座らせられてしまいました。
その状況に混乱していると、今度は後ろから抱きしめられてしまうのでした。
突然の行動に驚いていると、耳元で囁かれてしまいます。
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