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「今度、どこか行きたいところはあるかい?」
って聞かれた時はどうしようかと思いましたけど、悩んだ末に思いついた場所を伝えましたら、
すんなりと了承してくれたので良かったですよ。
まあ、実際に行った時にどんな反応をするのか楽しみですけどね~。
そんな訳で当日、待ち合わせ場所である駅前に行くと、既に彼が待っていたのですが、
普段とは雰囲気が違っていて思わずドキッとしてしまいましたよ、何故なら、服装がいつもと違っていたので、スーツ姿なんです。
それだけではありません、髪型や髪色までも違っていたのですから、驚きましたよ。
おまけに、眼鏡までかけていますし、いったいどうしたというのでしょうか。
気になって仕方がない私は、恐る恐る声をかけてみることにしました。
そうすると、こちらに視線を向けてきたと思ったら、ニコッと微笑んでくれたので、
不覚にもときめいてしまったじゃないですか! 反則ですよ、こんなのは!
(どうしよう、凄くカッコいいんですけど……ヤバい、これは惚れてしまいそうだわ……)
そう思いながら見つめていると、今度は頭を撫でられたので、びっくりしてしまいましたけど、悪い気はしないんですよね。
それどころか心地良いと思ってしまったほどですからね、えへへ。
それから暫くの間、撫でられ続けていたのですが、不意に、手が止まったかと思うと、
彼が何かに気づいたように目を見開いて固まってしまいましたね。
どうしたのかと思い声をかけようとしたら、いきなり手を引かれてしまい、歩き始めてしまいました。
「え? あ、あの、どこに行くんですか?」
と尋ねると、彼は黙ったままでしたが、歩く速度が速くなったことで焦ってしまい、
思わず転びそうになってしまったところを抱きかかえてくれたおかげで事なきを得ましたが、
お礼を言おうと顔を上げた瞬間、唇を塞がれてしまったんです。
突然の事で驚きましたが、抵抗する間もなく、口内を蹂躙されて、頭の中が真っ白になってしまいます。
「本当に何処へいくのですか? 教えて篠宮」
「そうだな、まずは食事でもしようか、その後、ホテルに行こうと思っているんだが、どうだ?」
と聞かれて、一瞬、何を言われたのか理解できませんでしたが、意味を理解した途端、顔が熱くなっていきます。
しかし、すぐに冷静さを取り戻して返事をすることにします。
「わかりました、お付き合いいたします」
そう言って微笑むと、彼も微笑み返してくれましたので、少しだけホッとしましたね、
というのも、もし断られたらどうしようかと思って不安になっていたんです、
だって、初めての相手ですから緊張してしまいますよね~。
そんな事を考えているうちにレストランに到着していましたので、店内に入り席に着くとメニューを
見ながら注文する料理を決めていくことにしたのですが、そこで問題が発生してしまいます。
それは、どの料理を頼めばいいのかわからなかったからです。
なぜなら、どれも美味しそうなものばかりだったので悩んでしまい、決められなかったのです。
そうすると、彼は微笑みながら私に話しかけてきました。
その内容は、どれでも好きな物を頼んでいいと言われてしまい、私は素直に従うことにしました。
そして、頼んだ後、暫くしてから料理が運ばれてきたので早速いただく事にしました。
一口食べただけで美味しさのあまり頬が緩んでしまうほどでしたが、それと同時に恥ずかしさが込み上げてきました。
何せ、ニヤニヤしながら食べていたのですから、傍から見れば変人に見えたことでしょう。
って聞かれた時はどうしようかと思いましたけど、悩んだ末に思いついた場所を伝えましたら、
すんなりと了承してくれたので良かったですよ。
まあ、実際に行った時にどんな反応をするのか楽しみですけどね~。
そんな訳で当日、待ち合わせ場所である駅前に行くと、既に彼が待っていたのですが、
普段とは雰囲気が違っていて思わずドキッとしてしまいましたよ、何故なら、服装がいつもと違っていたので、スーツ姿なんです。
それだけではありません、髪型や髪色までも違っていたのですから、驚きましたよ。
おまけに、眼鏡までかけていますし、いったいどうしたというのでしょうか。
気になって仕方がない私は、恐る恐る声をかけてみることにしました。
そうすると、こちらに視線を向けてきたと思ったら、ニコッと微笑んでくれたので、
不覚にもときめいてしまったじゃないですか! 反則ですよ、こんなのは!
(どうしよう、凄くカッコいいんですけど……ヤバい、これは惚れてしまいそうだわ……)
そう思いながら見つめていると、今度は頭を撫でられたので、びっくりしてしまいましたけど、悪い気はしないんですよね。
それどころか心地良いと思ってしまったほどですからね、えへへ。
それから暫くの間、撫でられ続けていたのですが、不意に、手が止まったかと思うと、
彼が何かに気づいたように目を見開いて固まってしまいましたね。
どうしたのかと思い声をかけようとしたら、いきなり手を引かれてしまい、歩き始めてしまいました。
「え? あ、あの、どこに行くんですか?」
と尋ねると、彼は黙ったままでしたが、歩く速度が速くなったことで焦ってしまい、
思わず転びそうになってしまったところを抱きかかえてくれたおかげで事なきを得ましたが、
お礼を言おうと顔を上げた瞬間、唇を塞がれてしまったんです。
突然の事で驚きましたが、抵抗する間もなく、口内を蹂躙されて、頭の中が真っ白になってしまいます。
「本当に何処へいくのですか? 教えて篠宮」
「そうだな、まずは食事でもしようか、その後、ホテルに行こうと思っているんだが、どうだ?」
と聞かれて、一瞬、何を言われたのか理解できませんでしたが、意味を理解した途端、顔が熱くなっていきます。
しかし、すぐに冷静さを取り戻して返事をすることにします。
「わかりました、お付き合いいたします」
そう言って微笑むと、彼も微笑み返してくれましたので、少しだけホッとしましたね、
というのも、もし断られたらどうしようかと思って不安になっていたんです、
だって、初めての相手ですから緊張してしまいますよね~。
そんな事を考えているうちにレストランに到着していましたので、店内に入り席に着くとメニューを
見ながら注文する料理を決めていくことにしたのですが、そこで問題が発生してしまいます。
それは、どの料理を頼めばいいのかわからなかったからです。
なぜなら、どれも美味しそうなものばかりだったので悩んでしまい、決められなかったのです。
そうすると、彼は微笑みながら私に話しかけてきました。
その内容は、どれでも好きな物を頼んでいいと言われてしまい、私は素直に従うことにしました。
そして、頼んだ後、暫くしてから料理が運ばれてきたので早速いただく事にしました。
一口食べただけで美味しさのあまり頬が緩んでしまうほどでしたが、それと同時に恥ずかしさが込み上げてきました。
何せ、ニヤニヤしながら食べていたのですから、傍から見れば変人に見えたことでしょう。
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