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圧倒的な数の差があった。
俺はその軍勢を眺めつつ恐怖で体が震えていた。
しかしそんな俺に対し周りの兵士達は優しく接してくれた。
それに勇気づけられた俺は剣を抜き、自分の意思を示すために、戦場へと向かった。
今回の戦は魔法の使用が禁止されているため、基本は武器での戦いとなる。
しかしそれでも、遠距離攻撃は可能だ。
例えば弓矢のような飛び道具を使ったりして相手を射抜くといった方法もある。
そして俺が相手にするのは当然、魔物の群れ。
なので弓を使っての攻撃がメインになる。
まぁ、正直言ってあまり目立つような行動は避けたいのだが今回ばかりはそういう訳にもいかない。
俺の役目は、敵陣にいるはずの大将の首を取ること。
その為にも目立たないように、静かに行動するのが望ましいのだが……。
残念なことに、周りからは注目されてしまっている。
なんせ俺の服装は白銀の鎧。
その上兜を被っており顔を隠しているため、誰なのかわからないはずだが。
なぜか一目見て、俺の正体がバレてしまっていた。
「おい、あれってまさか……」
「あ、ああ間違いねぇ……国王だ! 国王が現れたぞ!」
「どうしてこんなところに!?」
「おぉーいみんな道を開けろ!!」
兵士たちが大騒ぎしながら道を空けていく。中には拝んでいる奴もいる始末でかなり恥ずかしい思いをしてしまう。
しかしそんなことを気にしている場合じゃない。今俺は大変な状況に陥ってしまっているんだから……。
その理由は簡単だ。俺が歩くたびに、兵士の視線が集まる。
そのせいで緊張が高まり、つい先ほどから足がすくんで動けなくなってしまった。
(うぅ~ヤバイ……。このままじゃマズイ……。なんとかしないと……。)
しかしいくら考えても名案は出てこない。
しかし時間が過ぎていくごとにどんどん状況は悪化していく。
ついには俺のことを見ただけで気絶するものまで現れてしまう。
これは流石に笑えない。
どうにかしなければと思い、覚悟を決めた俺は動き出そうとしたその時、突然後ろから何者かによって抱きつかれた。
俺はその人物の顔を確認しようと振り返るとそこにいたのはラミリスだ。
その事に俺は驚きつつも彼女に話しかけてみる。
すると彼女は涙目で俺を見つめてくる。
その表情を見て俺は理解した。
彼女は心配してきてれているのだと。その証拠に、ラミリスの表情が物語っていた。
その事を察した俺は申し訳なさから彼女を安心させようと頭を撫でてあげる。
そうしたことで、気持ちが落ち着いたのか彼女は落ち着きを取り戻してくれる。
それから俺は、ラミリスと共に行動することにした。
しばらく歩いていると、急にラミリスが立ち止まる。
一体どうしたというのだろうか? 不思議に思っていると、ラミリスは前を見据えたまま口を開く。
ラミちゃんが見ている方向には、一人の男の姿がある。しかし、普通の人間とは違う点がいくつかある。
その一つ目は頭の上に付いている獣耳。
そして二つ目が尻尾。どちらも動いていることから、ラミリスと同じ亜人であるということがすぐに分かった。
男は俺達の存在に気付いたようでこちらをじっと見てくる。
その表情はとても険しいもので、睨み付けているといっても過言ではないかもしれない。
やがて、男の方に兵士が近づいていくと何かを伝え始めた。恐らくはこの国の王様であることを伝えたに違いない。
俺はその軍勢を眺めつつ恐怖で体が震えていた。
しかしそんな俺に対し周りの兵士達は優しく接してくれた。
それに勇気づけられた俺は剣を抜き、自分の意思を示すために、戦場へと向かった。
今回の戦は魔法の使用が禁止されているため、基本は武器での戦いとなる。
しかしそれでも、遠距離攻撃は可能だ。
例えば弓矢のような飛び道具を使ったりして相手を射抜くといった方法もある。
そして俺が相手にするのは当然、魔物の群れ。
なので弓を使っての攻撃がメインになる。
まぁ、正直言ってあまり目立つような行動は避けたいのだが今回ばかりはそういう訳にもいかない。
俺の役目は、敵陣にいるはずの大将の首を取ること。
その為にも目立たないように、静かに行動するのが望ましいのだが……。
残念なことに、周りからは注目されてしまっている。
なんせ俺の服装は白銀の鎧。
その上兜を被っており顔を隠しているため、誰なのかわからないはずだが。
なぜか一目見て、俺の正体がバレてしまっていた。
「おい、あれってまさか……」
「あ、ああ間違いねぇ……国王だ! 国王が現れたぞ!」
「どうしてこんなところに!?」
「おぉーいみんな道を開けろ!!」
兵士たちが大騒ぎしながら道を空けていく。中には拝んでいる奴もいる始末でかなり恥ずかしい思いをしてしまう。
しかしそんなことを気にしている場合じゃない。今俺は大変な状況に陥ってしまっているんだから……。
その理由は簡単だ。俺が歩くたびに、兵士の視線が集まる。
そのせいで緊張が高まり、つい先ほどから足がすくんで動けなくなってしまった。
(うぅ~ヤバイ……。このままじゃマズイ……。なんとかしないと……。)
しかしいくら考えても名案は出てこない。
しかし時間が過ぎていくごとにどんどん状況は悪化していく。
ついには俺のことを見ただけで気絶するものまで現れてしまう。
これは流石に笑えない。
どうにかしなければと思い、覚悟を決めた俺は動き出そうとしたその時、突然後ろから何者かによって抱きつかれた。
俺はその人物の顔を確認しようと振り返るとそこにいたのはラミリスだ。
その事に俺は驚きつつも彼女に話しかけてみる。
すると彼女は涙目で俺を見つめてくる。
その表情を見て俺は理解した。
彼女は心配してきてれているのだと。その証拠に、ラミリスの表情が物語っていた。
その事を察した俺は申し訳なさから彼女を安心させようと頭を撫でてあげる。
そうしたことで、気持ちが落ち着いたのか彼女は落ち着きを取り戻してくれる。
それから俺は、ラミリスと共に行動することにした。
しばらく歩いていると、急にラミリスが立ち止まる。
一体どうしたというのだろうか? 不思議に思っていると、ラミリスは前を見据えたまま口を開く。
ラミちゃんが見ている方向には、一人の男の姿がある。しかし、普通の人間とは違う点がいくつかある。
その一つ目は頭の上に付いている獣耳。
そして二つ目が尻尾。どちらも動いていることから、ラミリスと同じ亜人であるということがすぐに分かった。
男は俺達の存在に気付いたようでこちらをじっと見てくる。
その表情はとても険しいもので、睨み付けているといっても過言ではないかもしれない。
やがて、男の方に兵士が近づいていくと何かを伝え始めた。恐らくはこの国の王様であることを伝えたに違いない。
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