元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

628.

（トイレに行っただけならいいんだが、もしかして俺に愛想尽かしたのかな？）
と不安に思ってしまうのだった。
それから何分、何十秒後だった。
誰かが部屋に入ってくる足音がしたので俺は目を覚ますことにした。
部屋の電気をつけて起き上がる。
俺の前にいたのは魔族の女だった。
その女を見て俺は魔族の女の腕を掴むとそのまま 抱きしめた。
（どうしてだ？ 何故ここにミレアがいない。もしかしてミレアがルシア達が俺の元を
離れるように何かをしたんじゃないか？ そんな考えしか頭に出てこない。俺が嫌いならば
一緒に居たいなど言い出さなければ良かったはずだし）
とそんな事を思っていたのだが……。
その女が言った。
俺はその女の胸の中で涙が出そうになった。
だってその子の言った言葉のその一言が嬉しくて俺は
ついついその言葉を口にしていた。
そして俺は気が付いた時にはこう言っていた。
俺は俺の言葉を聞いてこう言ったのだ。
それからミリアが帰ってきた時、泣きじゃくるミリアを
慰めるのには時間がかかってしまった。
そして俺はミリアを安心させる為に抱き寄せた。
（これでやっと家族全員が揃ったな）
俺はミリアに何かあったのかどうか聞こうとしたんだけど
ミリアは話してはくれなかった。
だからミリアを優しく撫でると俺は目を閉じたのだった。
そして朝方俺は目を覚ました。
そしてベッドから抜け出すと子供達を探すが何処にもい
なかったのである。
そして俺はミリアとミレアを探しに外に出る事にしたのだが、そこに一人の男の子が
現れたのである。
その男は、俺の顔を見てこう言ったのである。
「ミリアが待っています」
不思議に思い、何処にいるのかを聞けばやがて
「ミリアはそこにいるよ」
と言われたのでその場所に向かう事にしたのである。
俺はその男に礼を言った。
（この子はミリアがいなくなったのを知っているようだな）
その男の話では、ミリアと女の子を連れて森にいったのだと言う。
（森にいるのか、どうして）
と思っている俺の肩にポンッと手が
載せられて俺が振り返って見るとそこには、ミリアが立っていた。
そしてミリアからこんな事を言われてしまう。
「ねぇ貴方？私に何か言うことはないのかしら？」
「え？」
何が？と聞き返そうと思ってたがすぐに気づいた。
ミリアの目が冷たくなって俺に対して敵意のようなものを感じた。
そしてミリアとミレアがいない理由もわかった俺はこう思った。
(ミリアとミリアが連れ去ったであろうユリアは一体何を考えているのか、それにあの男だあれは何者なんだ？もしかしてこの子が言っている事は事実なのかもしれない）
その答えを出すのは早すぎる気がしてならないが俺が言えるのはこれだけなんだよ、だからこそ俺はこう言った。