元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音

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その中には俺が暮らしていた頃に仲良くしていた人もおりその人達から話を聞いた
結果あの時の出来事が嘘のように明るい街並みへと戻っていた。
その様子にほっとすると家に帰ろうとした時にふと後ろから誰かに見られていそうな気配を感じ、
振り返ると、こちらに向かって走ってくる子供達の集団が見えその中の一人が俺に向けて体当たりをしてきて俺とぶつかる。
咄嵯に子供を受け止めようとしたのだが、子供はそのまま俺に抱き着いてきたまま離れようとしなかった。
その子は男の子と女の子で二人とも髪の毛の色がとても綺麗な金色をしている。
突然の事に戸惑いながらその場で固まるとそんな俺の様子をみて二人は笑うと他の子と一緒に走り去っていった。
その場に座り込んだ状態で固まったまま動けなくなりその日から数日が経つにつれて二人のことが忘れられないほどになっていた。
どうにかしてミレアと会えないだろうかといつも通りの生活を 続けていた。
そんな思いとは裏腹に俺は日に日に心が落ち込んでいくばかりで、そんなある時に俺の家に誰かが訪れた。
それは、ミレアだった。
「どうしてここが?」
と俺が尋ねるとミレアは照れ臭そうに 指を一本立てると。
俺に見せるように 人差し指を俺の顔に向ける。
その行為が何を意味しているのかが分からずに困惑していると俺の反応を見て、俺の考えを読み取ったミレアは俺に教えてくれた。
それは、俺と会う前に街中の人に俺が何処に住んでいるのかを聞き込みをしていたと言う事だった。
どうやら、ミレアも俺の事をずっと探してくれていたらしい。
だから、俺がそんな風に考えているとミレアは俺の傍まで来ていて、俺の右手を握ると俺を引っ張り出した。
「ミリアお母さんに逢いに行こうよお父様」
その言葉に俺は一瞬だけ驚いたがミレアが笑顔を見せてくるのでその笑顔を見て俺は微笑み返すと
ミレアの後をついて行くのだった。
ミリアの家に向かうとミレアが母である、ミリアに抱き着いた。
「ただいま、お母さん、今日はお父様も一緒だよ」
そっと 俺の背中を押すミレア。
そして俺は緊張しながら部屋に入るとそこに待っていたのはミリアとこの世界のミリアだった。
その光景に思わず、唖然として見ているとミレアはそんな俺の様子に満足気にしており、そしてミリアが俺に話しかけてきた。
召喚された際にミレアの母親に会ったことがありそれを思い出すと、俺はミレアに ミレアの母親に託されたことを伝えた。
そして俺のその行動によってこの世界では今度こそ、ミレアとミリアと三人で過ごすことができると思い、
そのことを伝えようとするがそんな俺に対して、ミレアとミリアは俺の手を掴むと引っ張ってきた。
そして俺は、どこかに行くことになり、その場所に着くと そこは俺が以前、この世界に来たばかりに元勇者と聖女に出会った時の場所である。
その丘の上から見渡せる景色に目を奪われていると、二人が俺に手を振ってきていたので俺はそれに反応するように
手を振り返すとミレアが俺を急かすように呼んでくるのでその声に反応してそちらに目を向けてみるとその光景はなんと、
大量の料理が並べられているテーブルを囲むようにして座っている家族たちであり、その席には、元勇者、
元聖女の二人の姿もあって俺は、そんな家族の輪の中に溶け込むようにして椅子に腰をかけると、全員が食事を始めた。
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