元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

551.

それにしても俺の嫁に対して初対面でその様な物を
言い放つとは、俺の妻に喧嘩を売るつもりなのかと、
その女性の真意を聞く必要があると判断。
そこで俺はまず、その言葉を吐き捨てた理由を問う俺には
その女性の発言の意図を理解出来かねたので。
とりあえず聞いてみた。
俺がその女の人に問いかけると、その女性は、
少し戸惑ったものの、ゆっくりとその理由について語り出した。
その女の人は、俺の目をじっと見ては、その口からは
衝撃の言葉が出てきた。
つまりは、ミリアがあまりにも地味すぎて、それでいて
可愛そうだと言われたのだ。
確かに、そうかもしれない。
何故ならミリアは元・勇者パーティーにいてオシャレとかはしなかった。
俺と結婚してからも、俺の服を買ってきたりとしてくれるし
俺のために一生懸命尽くしてくれていた。
俺もミリアの事が好きだし愛しているのも確かだがそれでも俺は、別にそこまで 
気にしてもいなかったのでその事には感謝していたし。
むしろ 俺の方がミリアに感謝してる。
そういえば、ミリアは娘のアリアの服は買いたいと言っても自分の服は
古着屋で済ませていたのだろう。
「ミリア、服買いに行こうか？」
妻には着飾って欲しい。
夫なのだから、せつな願いなのに……どういう訳か、
妻はいつも俺に遠慮する。
でも今度ばかりは俺は折れなかった。
絶対に連れて行くぞ、という意志を示すため、 その日は
朝早くに妻の部屋に入り込み、 布団を取り上げたのだ。
当然、最初は抵抗されたけれど、俺の剣幕に押されてか
最終的には渋々、了承してくれた。
俺は満足げに微笑んで見せたのだが、その笑顔を見た後、
妻の表情に恐怖が滲むのを感じた……。
娘のアリアにはよく注意されるのだが、
どうも俺はミリアに対して怯えさせてしまっているらしい。
一体どうしてなのか、俺には全くわからないので困って
いたりする。
ただ、俺なりに 出来るだけ優しく接する様にはしてはいたが。
ミリアから見れば、それが逆に不気味に映ってしまったのではないのだろうか。
俺の優しさが仇となってしまっていて非常に申し訳なく思う。
俺は朝食を食べ終えてからミリアを連れて 近くの村へと向かった。
俺とミリアが、ミリアを外に連れ出そうとしたところで、
娘が起きてしまった。
そして、娘のアリアの頬を撫でるとそっと寝かせつけを
するとミリアと共に外に出ることにしたのだが、やはり
俺達の姿が村人の目に付くようで俺とミリアの姿を見ると
皆が驚いたような反応を見せるが……。
俺はそんなにおかしい 格好を していたのであろえうか。
そして俺は、ミリアと2人で歩いていくことにすると……？
ミリアと俺は仲良く腕を組んで歩いていると。
通りがかった子供達が俺たちの事を見て、ひそやかな
話をし始めたのである。
「ねえママあれ……」
そしてその母親も子供の指差す方向を見つめたが一瞬固まった
もののすぐさまその場から走り去っていったのだ。
それから俺達は、しばらく道を進んでいくとやがて
小さなお店らしき場所に到着した。
俺達が、その建物の中に入ると中には誰もいない様で
カウンターの中に入ってみると中に置いてあるお金を手に取る。
この世界でも 金貨というものが存在しているらしく俺はこの世界で初めて見た硬貨の価値を
理解する。
どうやら銅貨一枚で10Gで銀貨で100枚で やっと100,000だと言う事を知ると。
俺はこの世界にきて間もない頃を思いだして懐旧の情を抱いたのだが、俺達は、
店を立ち去ると、今度は、洋服屋にたどり着いた。
すると店内では若い女の子が一人で接客を行っているのだがその子はなんとも
不思議な服を着ていたので俺は少し驚いたのだがそのことについては触れない事にしたのだ……。
しかし……。