元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音

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街の人々に笑顔が見られ俺達の気分を高揚させる。
俺達がそのように感じているのは恐らくは、先程の出来事の余韻に浸ってのことだと、
俺も気付いていたが。
その気持ちを抑えることが出来ないくらいの感情に囚われてしまっていた。
その所為か、俺とミリアの間には甘い空気が流れるが。
俺はあえて何も言わず。ただ ミリアのペースに合わせて進んでいくと。
いつの間にか俺達の周りを子供達が集まっていて、皆、楽しそうな顔でこちらを見てくるので。
俺達は一旦歩みを止めると。
子供のうち何人かがミリアのところに駆け寄ってきてミリアを囲み始めて質問を始めた。
するとミリアはその質問に対して優しく対応し始め、その様子からは普段の彼女ではなく、
まるで母親のような優しさと母性に満ち溢れていたのだが俺はそれを眺めていると
心の中で暖かいもので包まれるかのような安心感を感じ取ってしまい俺は自然と笑みが
零れてしまった。
ミリアの表情を見ていれば分かるのだが本当に彼女は優しい性格をしており
他人を思いやることのできる女性だということに。
俺だけがそのことを知る。
だからこそミリアと出会えたことが何よりも嬉しく、また彼女との時間を大切に
したいと思っていたので俺もまた子供たちと同じように混ざるような形で話しかけてみると
何故かミリアが顔を真っ赤にして俯いてしまったためミリアに俺は心配になったので
声を掛けようとしたが。
ミリアは俺が近づいて来たのに反応するかのように慌て始める。
俺とミリアはその後、ギルドに向かい依頼をこなしながら時間をすごしていたのだが。
俺はとある違和感を感じていた。
それは、それは先ほどまでのことだ、ギルドに依頼を受けに行ったときの話なのだが。
その受付の女性にミリアと一緒に話していたところを見ていたらしく、どうやら俺と
彼女が恋仲に思われていることに気づいていないようだ。
だが俺とミリアの関係はそういった関係じゃない。
それは 断じて言えることであるが俺とミリアの関係は決してそのようなものではない。
ただ俺はこの世界の人間ではないために、俺の世界に居るミリアを知っているので、
この世界でも彼女を守りたいという思いが芽生えた。
なので、俺は彼女の力になれるのならば、この命を賭けて彼女を 守ろうと決心したのである。
しかし、俺はミリアと付き合っていると思われても、そのことについて否定しなかった。
なぜかと言うと、これから先の事を考えていると、この国を出てから行く当てがないのだ。
それにミリアにも悪いからミリアと離れるのは、心苦しいのも事実ではあるが、
俺はミリアとこの生活に幸せを覚えており。その暮らしを捨てるような事は俺の中では
有り得ない。
それから俺はミリアと共に図書館へと戻ると、ミリアが 他の人たちの視線に
気が付いてしまい、俺はそれを隠すようにしてミリアと2人で行動することに
決めたのだったが俺にはどうしても許せないことがあったのであった。
俺達は街を出ると森の中を進んでいるとミリアに俺は
「なんなんだよ、さっきから!」
と言いながら指を指し示したのであった。
そこには大きな湖が存在し、そこの近くには森が広がってそして俺の目線にあるものはとても
目立つものであった。
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