元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

536.

背中を摩ってあげると落ち着きを取り戻したようで少しばかりだが吐瀉物が出てきていたが、収まったよう
だったのでホッとするのだが。
まだ意識を失ったままだったので俺がベッドまで運んで寝かせたあと、水を用意して飲ませることにした。
目を覚ました時に喉が乾いていると思うので用意をした。
俺が傍にいると分かった途端 俺に思いきり甘えてきて抱きついてきた。頭を撫でただけなのに、
幸せそうな 表情をして、もっとしてくれと、催促してくる。
俺も嫌ではないのでずっと彼女の言う通りにしていると。
またも突然に俺に飛びついて キスをして来てそのまま
押し倒されてしまったのだった。
そして最後まですると夜も老けて行った。
翌日になると体調も元に戻ったのか起き上がってくる。
昨日は何があったのか分からないと混乱をしていたのでとりあえずはミリアは無事だったことを伝えると
安堵の息をつくと。
思い出したように急に怒り出したかと思えば泣き出し始めて。
最後には良かったと、繰り返し呟いていただけだった。
ミリアはそれから俺の作った特製の回復ドリンクの残りを
飲むことになったのだった。
それから、数日経ったある日のこと。
俺達は村の近くの森の奥地にある遺跡の調査に来ていた。
そこには 大きな湖がありそこから地下に繋がる入り口を見つけた。
そこは、俺が前に見つけた【転移扉の間】に繋がっていてそこの空間を弄くり回して。俺達の家に繋いでいたので帰ることは簡単に出来たが今回はあえて別の場所に繋げることにして、この世界での拠点作りをすることに決めた。
この湖の周辺には強いモンスターがいるという情報が冒険者達の間では知れ渡っており誰も近づこうとはしない場所である。そのためこの場所が 安全だという事を知るのは、限られた人間だけで他の村人はここがどんな場所なのかは分かっていない。
ハクとリザが俺をジッと見つめて来るのでどうするか尋ねる。
すると二人共、ここに行きたいという事で意見が一致したので、この辺り一帯を探索することに決定した。
すると俺はここで不思議な事に気付く
と周りから無数の視線を感じ始めると俺は警戒心を引き上げる。ハクは異変を感じたのかさっきから
ピリピリとしているし。
それから、しばらくしてからその感覚が消えるとそれに
合わせて俺に話しかけてくる。
「主様、何かいるの？」
「ああ、多分近くに敵はいないみたいだけど……。」
ただなんだろうか、俺の本能的な部分が警告を鳴らしている。
ここは危険だと、その正体を確かめるべく気配を探ると、
どうもその気配がこちらに近づいてくるのが分かって来た
である。
それもかなりのスピードだと言うことが分かった俺達が
その方角を見るとそこにいたのは。
白い竜で俺達に
襲いかかろうと向かって来ると。
それを見て即座に反応して見せたのはミリアだっ！
ミリアが放った魔法が白のドラゴンを吹き飛ばしていく。
俺達の目の前にはさも当然と言ったかのように立っている。
俺は慌てて鑑定を使うその表示が変わっていた。
その変化の原因はスキルレベルが上がったためだと
思うのだが、それを確認する暇はない！
とにかく今の現状で優先すべきは
この場に居座る謎の敵の討伐を優先することだ。