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「アリア」
そう言った瞬間に、俺の身体は癒されて行く。
「ミリア?」
「腕が動かなくても、回復は出来るわ」
その瞬間に元勇者とミセリアは逃げ出したようだ。
まぁ良いだろうこの世界は俺の物だ好きにさせてもらうぜ。
ミリアは元勇者と元王女を追いかけようとしたが、俺に止められた。
王都を出て、辺境の村に向かう事にしたが、その前にアリアの墓を作ろうと思ったのでアリアの
亡骸を抱えて王城に向かうと門番は通してくれたのであった。
俺達が向かった村は小さな農村だったのだが、アリアの好きだった鼻で墓を建ててやる。
「なんかごめんな、オレがミセリアについて行かなければアリアは……」
「その事なんだけどね、実はアリア、眠っているだけなのよ」
「へ?」
「元勇者がアリアを狙って居た事は察しがついたの、だから、アリアに眠りについてもらった」
「え? じゃあ、今すぐ起こせば!」
「無理よ、私達の力では、それに元勇者はアリアを石像にして持って行ったの、石像になった人間は元に
戻すことは出来ないの、石像にされた人間を戻す方法は一つしかないの、それは石像にされている人間の魂を
石像から解放する事、でもその方法はとても難しいの、石像にされた人間が生きている間に石化を解く事が
出来れば元に戻せるけどね。石化を解いたとしても石化されていた間の記憶は消えちゃうのよ」
「そうなんだ」
「うん、石化を解けるのは勇者のスキルを持った者しか出来ないの」
「勇者のスキルってそんなに凄いの」
「勇者のスキルは、石化を解除できるのよ」
「そうなのか」
「そう、勇者のスキルは石化を解除することが出来るの」
「なら、俺がアリアの石像を元に戻してやるよ」
ミリアに宣言すると、ミリアは微笑んでくれた。
その日から俺はミリアと共に石像の解除する方法を探した。
まずはアリアの石像がある場所に向かった。
アリアの石像は王城の庭にあった。
アリアの石像に触ろうとすると、 バチッと静電気のような物が走った。
アリアの石像に手をかざすと、 アリアの石像が輝き出した。
俺はアリアの石像に近づいて行くと、 アリアの石像の瞳が開いた。
慌てて離れる。
アリアの石像の目が開き、俺を見ているようだ。
すると突然に風が吹くとアリアの石像の髪が揺れた。
俺はその光景に見惚れていたら、アリアの石像が動き出し、俺に話しかけてきた。
「お久しぶりです。勇者ユウト」
その声に戸惑う。
「魔王アリアか」
魔王アリアとは別世界のアリアで、しかも、あリアは魔族に拾われて育てられた。
「ええ、魔王アリアです、お父様、お母さんはいますか?」
俺には分からないが多分いると思う。
「ああ居るはずだ」
「良かった」
答えると安心したように息をつく。
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