元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬　彩音

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441.

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俺は他に敵がいないことを確認し、
はす村に戻ると先程の銀狼はあの村の守護者だと分かった。
なんでもこの村で暮らしていた老夫婦の家族が俺達を襲った
事件の後に住み着いて守ってくれていたらしい。
どうやら銀狼は俺が気に入ったようで、
俺のことを任せたいようだった。
俺は村人達に自己紹介をして名前を告げたが、
村長の娘の名前はユシアだということが分かった。
村長の名前はエルムと言い、年齢は65歳らしい。
見た目的に70代くらいの年齢に見えることから
俺は内心驚いていたが、表情に出すこともなく
普通に会話をすることができた。
どうやら村の大人たちも村長のことを
信用しきっているようで特に疑いもせずに
村長が俺達に提案してきた内容は
村長の家に泊まりなさいということだった。
俺はユシアちゃんと一緒に泊まることになった。
ユシアの部屋に入るが俺は部屋の中で驚いた。
俺が以前に住んでいた家に家具がそのまま置かれていたのだ。
俺は村長に一体どうなっているのか尋ねると
どうやら村長が俺を召喚する際にこの部屋に飛ばしたらしい。
そこで俺は村長に質問をした。
何故俺をこの村に呼び寄せようとしたのか
を尋ねたらそれは村長と娘であるユシアの父親が昔住んでいた
場所でユシアの母親はその当時の村長の子供で結婚してから
村長になり今でも仲が良かった。
だが数十年前に起きた大災害以降魔族の集団が
現れて人々を虐殺していったそうだ。
ユシアの母親もまた殺されそうになった時に
当時たまたま訪れていた勇者パーティーの
一人に助けられて村に連れて帰られたそうだ。
その後はこの村に滞在していて村人と親しくなっていたらしい。
そこでユシアの父親が亡くなった後も
この村で暮らすことを決めてユシアを引き取ったらしい。
しかし、俺が来てからしばらくしてから
魔族が襲撃して来て村の殆どの人達が死んでしまい
生き残ったのは俺と村長と娘の二人だけだった。
その後魔族を討伐した後に俺は魔族から取り戻した
記憶を使って村の再建をすることになった。
俺が来なければ村が壊滅することはなかったのかも
しれないがそんなことは考えてしまってもしょうがないし、
今更どうすることもできない。
それに今の俺にできることといえば、
ここの生活を守り続けることと村の復興に協力することだ。
俺は村のために村長の力になっていこうと思った。
村長と俺が話し込んでいると、
どうやら村長の嫁に俺を紹介したいから付いてこいと
言われるので俺は村長と共に妻に会いに行くことにした。
俺達は妻のいる家に着いた。
俺は中に入ると俺の姿を見つけた妻は嬉しさのあまり
抱きついてきて泣きながら俺にありがとうと伝えて来た。
俺の身に何が起きたのかを説明するため俺は彼女に事の
経緯を説明した後にこの国ではどんなことになっているのか
を聞くと、彼女は詳しく教えてくれた。
この国は今、王国と帝国の2つに分かれて争い合っているらしい。
その争乱のせいで治安が悪化して商人たちがこの国から逃げ出している
せいかこの村にも最近よく盗賊が現れて村人が
困っていた。
そんな時、ある冒険者が村に現れて賊を次々と
撃退してくれたそうだがその冒険者は何処かへ去って行ってしまったらしいが
それ以降に現れたのは大柄なスキンヘッドの
男で、なんとその男は元兵士らしかった。

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