元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

386.

それを俺は装備すると、準備万端だ。
（さて、どうしようか）
俺達はまずこの国の王様が治める街へと向かう。
そこはこの街から約二日程かかる場所に存在するそうだ。
俺の仕事はギルドが不正を行わぬ様取り締まる事、要は、ギルド専門の憲兵と言った所で
俺の下には、5万の王立正規兵が5万付いているらしいが、普段は、5万なんて隊
動かす気は無い。
「見てきましたね、今回、王からの依頼は、エトワールギルドの暴挙審査だそうです、もしも、
引っかかるような事があれば、差し止めする事にしたいそうで」
「差し止めってギルド反発するよな」
「全面戦争に成らないでほしいですよ、アソコ数が居ますから」
そうなのだ。
今回のこの国では 冒険者の数が多く。ギルド数も五個存在する為、この世界の冒険者達の中でも
最大数を誇っている国である。
ただ今回は王からの緊急依頼の為、その殆どが討伐に出払っていて 残務整理に勤しんでいた。
そんな中での俺のギルド視察となった。
俺達一行が到着するまでには もう1週間ほど時間がかかるという連絡を受けている
俺はその事を考えていると。統括副長は何かを考えてるようであった。
俺はそんな統括副長に声をかけると、俺の問いかけに 統括副長は考え込んでいたが 俺はそんな
統括副長を見て少し心配していたのであった。
統括副長が俺の問いかけに対し返答してくると、
「それがですね、もしかしたら王国にギルドのスパイがいるかもしれないんです」
「え？」
「ギルドは、自由統治制な為、本来今までは、ギルド同士の抗争は無かったのですが ある時期に
ギルド同士に戦争が起こるようになりました。
それも一回ではなく数回に渡りまして、 しかもギルド同士で殺し合うように仕掛けていたとの
報告が入っていまして」
統括副長はそこまで言うと 一度息を整えるかのように間をおいて話を続ける 。
しかし統括副長がいうような スパイと言う事は 俺はその可能性について 聞いてみたのだった。
俺は、その可能性が一番強いだろうと考えていたのだが もしそうなのだとしたら。
俺達の行動や思考まで筒抜けになっている可能性が高いと考えたからだ。
すると統括副長が その件に関しては大丈夫でしょう。
と一言呟くと そして統括副長は、溜息を付く。
「ギルドから暴挙がばれた時用に兵力をそろえましょうと言ったのですが、統括総長閣下が
サインしなかったので、ミリアさん、すみません、無双てくださいね」
「え？　援軍来ないんですか、ユウト、普通のバトルじゃ無いのよ」
そう言いながら俺達の方に近づいて来ると俺に話しかける。
その言葉を聞いて俺も流石に この事態を想定できてなかった事に後悔したのであった。
そうしていると俺達の所に一台の馬車が近づいてくると中から人が出て来て、俺達に挨拶をして来た。
俺は、ミリアに合図を送り、俺達の方に来ると、一台に乗ろうと提案すると。俺達三人が
乗れる馬車が到着したのだ。
俺は統括副長に手を差し出すと 統括副長はその手を掴み 馬車の中へと入るのだった。
「大丈夫の様ですね、あっ、私の方で勇士兵の手配をしておきました」
「勇士って何」
「自分の仕事を手伝ってくれる挙手制の騎士団の事です、まぁ、一気一回なんで毎回同じ
人は着ませんよ」
そうすると統括副長が 書類を俺に渡してきたので俺は、それを眺めたのだった。