元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

285.

「どうして、私を助けてくれたの？」
ミレアはその質問に答えようとしたが、
言葉が出ないようだったので、
俺は、自分が代わりに答える。
そして 俺が、ミレアに事情を話し終えると、リリスは俺に抱きつき 泣きじゃくっていた。
そして、しばらくして、
ようやく落ち着いたので
今度はリリスの口から話を始める。
ミレアはリリスの言葉に驚きの声を
上げていたが、やがて、
ミレアが ゆっくりと話を始めると、
リリスは黙ってそれを聞いていた。
そして リリスは ミレアに対して
感謝の気持ちを伝えるのだった。
そしてリリスの口から、
ミレアの知らない事実が次々と
明かされていった。
俺とリリスが出会った日のこと、
リリスの本当の姿は、
ミレアと同じ見た目であることや、
ミレアが魔王として覚醒したのは、
実は、俺が原因だということ、
リリスの母親を この世界に呼んだことや
魔王がどうして誕生したか？
など 全てを俺はリリスに打ち明けるの
だった。
俺はリリスと、アリアと、
ミレアに俺達が、元の世界に戻るための
方法について話すのだった。
リリスとミレアには、
勇者に復讐することや 魔王を打倒する
ことは後回しにして 欲しいと話す。
俺は、魔王にされた母親の呪いを
解くことが 一番重要であると考える。
そしてリリスは ミレアに
母親を救いたいと願っているのは
自分だけでは無いということを話す。
それを聞いたミレアは嬉しそうに
微笑んでいた。
俺はミレアに俺がミレアの母親が、
ミリアであることを知っていることを
打ち明けることにした。
そして 俺は、ミレアに真実を伝えようと
すると、リリスは、そんな俺を止めに入る。
そしてこう告げたのだった。
「もう良いの。だって今の私が ここにいる理由は、貴方が 与えてくれましたから……」
俺の耳には確かに そう言ったように
感じ取れた。
俺は その言葉を噛み締めながら
静かにリリスを抱き寄せるのだった。
俺はミレアと 今後のことについて
話し合った結果 魔王の城に俺達が
向かうことが決まったのであった。
そして俺は、勇者一行が使っていた
勇者の装備を全て回収した。
勇者一行は 俺達のところに向かう為に
俺達がいるところとは別の場所へ出発
したらしく 勇者の装備は全て揃っていた。そして俺は リリスの服のサイズを
確認すると俺は、魔王城へと向かうの
だった。
俺は、魔王城の近くの町 に着くと
まず勇者達の情報を収集することに した。俺達が、 町に着くなりすぐに、
酒場で食事をとっていた勇者達を
見つけたので、俺はリリス達に
外で待っていてほしいと頼むと
俺が勇者の元へ向かおうとすると 
リリスは俺の手を掴むと首を横に振ると
こう告げるのだった。
俺達は、ミリアを救うためにも
魔王城を目指さないといけないので
ここで、 足踏みをしているわけには
行かないのだと説明するも
俺の手を掴む力を緩めようとしないので
仕方なしに リリスが俺の腕を抱きしめる
ようにすると、ミレアに腕を差し出す。
するとミレアがリリスの反対の手を
自分の胸に抱きしめると俺に
こう告げたのであった。
俺達は、 この世界にいる勇者が
誰であるのかを 調べることにした。
俺はこの国の王都に転移魔法を
発動すると、リリスとミレアを
連れて移動するのであった。
そして俺が 王城を訪れると同時に
衛兵は慌てふためき始めた。